東南アジア
観光
幻想的な朝焼けから、ロマンチックな夜景まで

日帰りではもったいない!泊まって楽しむ世界遺産

ホイアン ©TRIPPING!

世界遺産めぐりが大好きな私にとって一番の贅沢は、世界遺産のすぐそばに泊まること!朝焼けの幻想的な寺院を眺めたり、ロマンチックな夜景を見ながらディナーを楽しんだり、1日の中で違う姿を魅せてくれる世界遺産を堪能するのは最高のひとときです。今回の記事では泊まって楽しめる世界遺産を4件ご紹介します。

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古都ホイアン:ベトナム

中国風の町並み photo:世界遺産イェーイ!

ベトナム中部のホイアンは、海のシルクロードの拠点として栄え、17世紀には日本町、中国町などが形成され国際貿易港として繁栄しました。最盛期には1000人以上の日本人が居住していたそうですが、江戸幕府の鎖国政策で日本人町は衰退し、現在の町並みはその後移り住んできた中国人の影響が強く残っています。

朝焼け photo:世界遺産イェーイ!

ノスタルジックな街並みは、どこを撮っても絵になる風景。

夕暮れ時 photo:世界遺産イェーイ!

早朝、昼、夕方、夜と少しずつ変化する様子も楽しんで下さい。

photo:ひさほ ゆう

絶対に見て頂きたいのが夜景。ランタンが灯る幻想的な風景は見逃せません。ホイアンのシンボルとも言える来遠橋(日本橋)もカラフルにライトアップされます。

夜の来遠橋(日本橋) ©TRIPPING!

ホイアンの楽しみは風景だけではありません。実はホイアンはグルメな街としても有名なのです。ホイアン三大名物の「カオ・ラウ」、「ホワイト・ローズ」、「揚げワンタン」は、どれも絶品でビールにぴったりです。

左上:カオ・ラウ 右上:ホワイト・ローズ 左下:揚げワンタン photo:世界遺産イェーイ!

ホイアンの街を流れるトゥボン川沿いには眺めの良いカフェがあるので、こちらで風景を眺めながら頂きましょう。

トゥボン川 photo:世界遺産イェーイ!

ホイアン保存地区の大きさは東西500m、南北150mくらいと歩いても楽に回れます。トゥボン川や海沿いにはリゾートホテルが数多く立ち並び、お好みに応じて選ぶことができます。

 
日本から直行便があるダナンからホイアンまで車で約1時間とアクセス良好なのも魅力。何泊かして、観光にグルメ、リゾートなどホイアンをマルチに楽しんで下さいね。

 

古都ホイアン

登録年 1999年
登録基準 「文化交流」、「伝統的集落」
アクセス 日本からダナンまで直行便で約6時間。ダナンからホイアンまで車で約1時間

 

古都ルアン・パバン:ラオス

ワット・シェントーンのモザイク画「マイ・トーン」(黄金の木) photo:世界遺産イェーイ!

ルアン・パバンは、ラオスの前身となったランサン王国の都で仏教信仰の中枢となる地でした。屋根のカーブが大きな寺院が点在する風景と、フランス植民地時代のコロニアル様式が融合したルアン・パバンは、街自体が世界遺産として登録されています。

5重の屋根が美しい ワット・マイ photo:世界遺産イェーイ!

早朝から夜遅くまで楽しみの尽きないルアン・パバンで、ぜひ早起きして見たいのが托鉢見学。托鉢とは、僧侶が米などの食料を求めて街を歩く修行のひとつです。

photo:世界遺産イェーイ!

そして夜はナイトマーケットでショッピング!街の中心シーサワンウォン通りでは、毎晩ナイトマーケットが開かれます。モン族の人々が作った可愛い雑貨は、ついつい買いたくなってしまうものばかり。

photo:世界遺産イェーイ!

見どころがコンパクトにまとまっていて観光しやすいルアン・パバンは、人気上昇中でリゾートホテルなども多数増えています。

中でもおすすめしたいのは、ラオスの首相を4度も勤めたスバナポン王子が暮らしていた邸宅を改装したというラグジュアリーなブティックホテル「メゾン・スバナポン・ホテルbyアンサナ」。ルアン・パバン中心部にあるので観光にも便利な立地です。

 
この他にもメコン川沿いにはリバービューのホテルなどもあり、こちらも泊まってみたいところです。

 

古都ルアン・パバン

登録年 1995年
登録基準 「文化交流」、「建築技術」、「伝統的集落」
アクセス 日本からタイのバンコクまで飛行機で約6時間半。バンコクからルアン・パバンまで飛行機で約1時間半。ベトナムのハノイを経由することも可能

 

マラッカとジョージ・タウン:マラッカ海峡の歴史都市:マレーシア

ジョージ・タウンのカピタン・クリン・モスク photo:世界遺産イェーイ!

海上交通の要所であったマラッカとジョージ・タウンは、東洋と西洋の文化がミックスした独自の景観を見ることができる世界遺産。こちらは2つの街が1つの世界遺産として登録されているのですが、今回の記事ではマレーシアのペナン島にあるジョージ・タウンにフォーカスしてご紹介!


コーンウォリス要塞 photo:世界遺産イェーイ!

ジョージ・タウンはマレー半島の西部マラッカ海峡に浮かぶペナン島の東部にあります。ここには18世紀後半からのイギリス植民地時代の建物と、様々な文化が混じり合った街並みが残されています。


マハ・マリアマン寺院 photo:世界遺産イェーイ!

街を歩いていると、イギリス、中国、イスラムなど東洋と西洋の文化が入り混じったエキゾチックな雰囲気を味わうことができます。

福建麺(ホッケン・ミー)photo:世界遺産イェーイ!

観光も楽しいジョージ・タウンですが、実はアジア屈指のグルメタウンでもあるので食べ歩きが楽しいのです。こちらは名物の福建麺(ホッケン・ミー)。エビの出汁がたっぷりのスープに、レンゲに入っている辛いソースを混ぜて頂きます。その他ヨーロッパ、インド、中国などの各国料理に、マレーシアの伝統的なニョニャ料理など食べ歩きの楽しみは尽きません。


絶品カレー photo:世界遺産イェーイ!

暑いジョージ・タウンで街を観光するには、休憩が欠かせません。観光の合間に屋台料理を楽しんでいたら夕方になっていたなんてことも。

photo:世界遺産イェーイ!

ジョージ・タウンの中心部には、コロニアル邸宅を改築した、雰囲気の良いホテルが数多くあります。お洒落なホテルに泊まって、コロニアル時代にタイムトリップしてみてはいかが?

 

 

マラッカとジョージ・タウン:マラッカ海峡の歴史都市

登録年 2008年
登録基準 「文化交流」、「文明の証拠」、「建築技術」
アクセス マラッカ:クアラルンプールから車で約2時間
ジョージ・タウン:クアラルンプールから飛行機で約1時間

 

ボロブドゥールの仏教寺院群:インドネシア

photo:世界遺産イェーイ!

ここまで街の世界遺産をご紹介していましたが、最後に遺跡の世界遺産をご紹介します。1,000年以上も密林ジャングルの中に埋もれていたミステリアスな遺跡、ボロブドゥール寺院。ジャワ島中部にあるボロブドゥールは、インドネシア観光のハイライトとも言える世界遺産です。

photo:世界遺産イェーイ!

遠くから見ると1つのピラミッドみたいなものに見えますが、実は2つの部分から構成されています。上部の「3層の円壇(丸い形)」と下部の「5層の方形壇(四角い形)」、そして「3層の円壇」の頂上にはストゥーパ(釣鐘状の塔)があります。これらの構造は大乗仏教の宇宙感を表しています。

マノハラ ©TRIPPING!

ボロブドゥール寺院を観光するなら絶対泊まりたいのが、ボロブドゥール遺跡がある史跡公園の敷地内にある唯一のホテル「マノハラ」。滞在期間中は入場チケットなしで遺跡を何度でも観光できます。

サンライズ・ツアー 写真提供:MANOHARA

遺跡の向こうから太陽が昇る幻想的な朝焼けを見るサンライズ・ツアーは、早朝4時半にマノハラのロビーからスタートします。ツアーは、懐中電灯片手に暗闇の中遺跡に登って朝日を待ち、日の出後はマノハラでお茶を飲んで終了というもの。7月~8月が美しい朝日を見ることができる絶好のシーズンです。

マノハラのレストラン photo:世界遺産イェーイ!

マノハラは、レストランからもボロブドゥール遺跡をはっきりと眺めることができます。宿泊客以外の利用も可能なので、遺跡観光の後の休憩にもぴったり。レストランではインドネシア料理を中心としたメニューをリーズナブルに味わえます。

館内の施設、オーディオ・ビジュアル館では、遺跡の歴史やレリーフを解説したビデオが日本語でも上映されています。遺跡を観光する前の予習におすすめです。

 

ボロブドゥールの仏教寺院群

登録年 1991年
登録基準 「人間がつくった傑作」「文化交流」、「出来事や宗教、芸術」
アクセス 日本から首都ジャカルタ、またはバリ島のデンパサールまで直行便で約7時間。ジャカルタ、またはデンパサールからジョグジャカルタまで飛行機で約1時間。ジョグジャカルタから車で約1時間半

 
(text : 鈴木かの子)

【連載】世界遺産のプロが教える! 東南アジア イェーイな旅

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