ベトナム
グルメ
日本の練りものと風味や食感が異なる

魚、エビ、肉と様々な材料から作られるベトナムの練りもの

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ベトナムにはたくさんの種類の練りものがあります。原材料は、肉・魚介類などさまざま。

ポピュラーなのは、Cha ca(チャーカー)と呼ばれる白身魚のすり身を使ったさつま揚げや、Cha lua(チャールア)と呼ばれるベトナムのハム。「Cha」はミンチ状にした肉や魚などを固めた食品という意味があります。どちらもベトナム料理に欠かせない調味料・Nuoc mam(ヌックマム・魚醤)が使われます。

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チャーカーはぷりぷりで弾力があり、黒胡椒やディル(ハーブ)が効いています。チャールアはミンチ状の豚肉(牛肉)をクリーミーになるまでしっかりと練ってから、円柱状に成型して蒸した食品。日本でハムというとロースハムを思い浮かべる方が多いと思いますが、ベトナムハムの見た目は魚肉ソーセージを太くした感じです。どちらも、バインミーや麺料理の具材として使われたり、おつまみとしてそのまま食べたり。子どもから大人まで多くの人々に親しまれている食品です。

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(左上から時計回りに)
・チャーカー入りのバインミー
・チャールアをはさんだお餅のおやつ
・大衆食堂の定番おかずとしてもおなじみのチャーカー
・練りものがたくさん入った北部名物の麺料理、Bun moc(ブンモック)


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屋台で売られている魚のすり身団子・Ca vien(カーヴィエン)と牛肉団子・Bo vien(ボーヴィエン)は学生に人気のおやつ。注文後にその場で油で揚げてくれます。串にささっているので、片手で食べやすいです。


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フォー専門店で牛肉の種類が多いところだと、牛肉団子のフォー(Pho bo vien)を置いていることがあります。また、スペシャルフォー(具材全部のせ)を注文すると、牛肉団子が付いてくることが多いです。食感はぷりぷりを通り越して、ムギュッとした強い歯ごたえがあります。

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Xoi man(ソイマン)と呼ばれる具だくさんのおこわには、ベトナムハムが入っていることが多いです。他の具材の味付けが濃いので、あっさり味のハムが箸休めになります。

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こちらは、エビのすり身をサトウキビの芯に巻きつけて焼いた、Chao Tom(チャオトム)という料理。乾いたライスペーパーで大根と人参のなますなどといっしょに巻いて食べます。エビにサトウキビの自然な甘みがついていて、とてもおいしいです。

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ビールのおつまみにぴったりなイカのすり身揚げ・Cha muc(チャームック)

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青空市場で見かけた野菜のチャーカー詰め!ゴーヤ、唐辛子、茄子にチャーカーが詰まっています。

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練りもの製品専門店では、各種練りものをグラム単位で買うことができます。

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ピリッと効いた黒胡椒がおいしい牛ハム・Cha bo(チャーボー、左)
もち米入りのさつま揚げ・Cha com(チャーコム、右)


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練りもののおつまみが充実している食堂のメニュー。上からCha tom(エビ)、Cha cua(カニ)、Cha bo(牛肉)、Cha bo chien(牛肉の練りものを揚げたもの)、Gio lua(豚肉、チャールアの別の呼び方)、Cha cay(細長いハム)、Nem chua(発酵豚肉ソーセージ)、Nem nuong(ベトナム風つくね)

 

ベトナムの練りものは日本のものと比べると、黒胡椒やハーブが効いていたり、食感がしっかりしていたりと、力強い味がします。大衆食堂やバインミーのお店などで見かけたら、ぜひ練りもの料理を試してみてくださいね。

 

(text & photo:グッチ)

【連載】ぐるりホーチミン歩き 〜美味しいと可愛いを探して〜



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