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- 今、バンコクで注目を集める タイ料理のテイスティングコースを味わう
フレンチやイタリアン同様、タイ料理の世界でも一般的になりつつあるのが8~15品程度のテイスティングコースを食べさせてくれるレストラン。タイ料理のテイスティングコースと言えば、数年前までバンコクの『ボラーン』が定番でしたが、ここ1、2年でバンコクだけではなく、タイ各地でオリジナリティのあるコースを提供するレストランが増えています。
今回は、その中でも今年オープンしたばかりの話題の2軒をピックアップ。同じタイ料理でも見せ方やタイ料理へのアプローチがまったく違うので、ぜひ自分好みの1軒を探してみてくださいね。
今、もっとも注目を集める女性シェフのタイガストロノミー
『Saawaan』
オーガニックエッグのカイルーククゥーイ 著者撮影
数え切れないほどのファインダイニングが続々とオープンしているバンコクですが、せっかくバンコクを訪れたならフレンチやイタリアンの要素を取り入れたタイキュイジーヌではなく、純粋にタイ料理の新しいカタチを追求したタイガストロノミーを味わうのが個人的には断然おすすめ! なかでも、今もっとも訪れるべき場所としてバンコク在住のフーディーたちの注目を集めているのが、ここ『Saawaan』です。
ゴイプラーを客席横で仕上げるシェフ(左)と、マンプーマーというディップ(右) 著者撮影
タイ語で天国を意味するこの店で腕をふるうのは、『Sura Bua by Kiin Kiin』や『Issaya Siamese Club』などで経験を積んだ若手女性シェフのSujira “Aom” Pongmornさん。伝統的なタイ料理やタイ食材ならではの魅力はそのままに、女性らしさに溢れる繊細なアレンジで今までに見たことのない新しいタイ料理の世界を体験させてくれます。
北タイスタイルのソーセージにタイハーブなどを添えたネームヌア カオトート 著者撮影
提供される全10品のコースは、どれも今までタイ料理店では見たことのないようなお皿ばかりで、その味わいを想像することは難しいかも。ですが、ひと口食べてみるとそこにはタイ各地で親しんできたおなじみのタイ料理やタイ食材の味わいが散りばめられていて、タイ料理に詳しい人ほど「これは間違いなくタイ料理だ!」と実感できる構成となっています。
炭火でグリルしたイベリコ豚のコームーヤーン(左)と、パイナップルのフォームを添えたココナッツカレー(右) 著者撮影
時にイベリコ豚を使ったり、南部ではタイ料理の食材としてよく使用されるイカスミをガパオ炒めにアレンジしたり、ひとつの料理に蓮の葉から茎、実、根までを使用したりと、使う食材もアレンジも幅広く興味深いものばかり。また、最近は食べられるところが少ないというライスなども登場し、食べるほどにタイ料理の知識が広がる点もタイ料理好きには魅力的です。
サンカヤー ファクトーン 著者撮影
もちろん、デザートも抜かりなし。タイの伝統的なデザートであるサンカヤー ファクトーン(かぼちゃプリン)にはオレンジとココナッツのソースが添えられ、見た目も味わいもオリジナルを軽く凌駕する繊細な味わいとなめらかな舌触り。最後のプチフールまでタイらしく美しく、ペイストリーシェフも女性だというのも納得の仕上がりです。こちらのテイスティングコースは、全10品税サ抜きで1950Bと、最近のバンコクでは比較的リーズナブルなのも魅力(意外かもしれませんが、コース4000B以上なんていうところも最近は珍しくないのです)。もし今までに食べたことのないタイ料理を望むなら、若きタイ人シェフ2人が展開するまったく新しいタイ料理の世界を、ぜひ体験してみてください!
著者撮影
Saawaan
住所 | 39/19 Soi Suan Plu. Sathorn Rd., Bangkok |
---|---|
電話 | (+66)26793775 |
時間 | 18:00~23:00 ※火曜定休 |
HP | https://www.facebook.com/saawaanbkk/ |
地図 | Google Map |
トラディショナルなタイ料理が好きならこちらのコースから!
『R. HAAN』
黒豚を使った北部スタイルのラープ 著者撮影
斬新さやタイ料理の新しい解釈よりも、トラディショナルなタイ料理を変わった見せ方で提供するレストランに行ってみたい、という方におすすめなのが、ベテランシェフが腕をふるうこちら。モダンなプレート使いやバブルを思わせるゴージャスな内装から「想像もつかない料理が出てくるのかも!?」と思いがちですが、マッサマンカレーやパッタイ、牛肉のガパオ炒めなど、日本人にもおなじみのメニューがずらり。味わいもハーブやスパイスがすっきりと立った鮮やかなものより、まろやかで外国人にも食べやすいものが多くタイ料理初心者でも安心していただけます。
地鶏を使ったスパイシーなスープ(左)と、タマリンド入りのディップ(右) 著者撮影
味わいはまろやかながら、ドライフラワーを使った華やかなプレートやサイフォンで仕上げるスープなど、ところどころに興味深い演出もあり最後まで飽きることなく楽しめるのも魅力。若者からお年寄りまで抵抗なくいただける料理が中心のため、広い店内は大人数で楽しむタイ人ファミリーで賑わっています。
牛肉のガパオ炒め(左)とチキンのマッサマンカレー(右) 著者撮影
ガパオデーンと呼ばれる香りの強い赤いガパオの葉を使った牛肉炒めや9種類のスパイスを使用したマッサマンカレーなど、シェフのこだわりが感じられるメニューも多数。大きな冒険はしたくないけど、普通のタイ料理レストランではちょっとつまらない、と感じている方にもぴったりのレストランです。
タイティーのアイスクリームなどをアレンジしたデザート 著者撮影
一品ずつの料理は少なめながら、もっとも品数の少ないコース(2212B/税サ抜き)でも前菜からデザートまで12種類のタイ料理を楽しめるので、少しずついろんな味わいを試したい方にも良さそう。どちらも人気店なので、必ず予約してからお出かけくださいね。
著者撮影
R. HAAN
住所 | Soi9 Thonglor, Sukhumvit Soi55 Rd., Bangkok |
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電話 | (+66)951415524 |
時間 | 18:00~23:00 |
HP | http://www.r-haan.com |
地図 | https://goo.gl/maps/F33DKn1u2xC2 |
(text & photo : 白石路以)
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