ミャンマー
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広大な市場を解説!

ヤンゴン土産ショッピングの絶対王者! ボージョーアウンサン市場

ともかく広いので、友達と回るならはぐれた場合の集合場所を決めておこう 著者撮影

ヤンゴンで観光客が必ず訪れるボージョーアウンサン市場は、土産物や雑貨専門の市場。東南アジアにはこの手の市場がよくありますが、これほどの規模を誇るのはここだけではないでしょうか。それだけにある程度の予備知識がないと効率よく回れません。今回は、土産物なら何でも揃うボージョーアウンサン市場について解説します。

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1926年建造の歴史ある市場

ボージョーアウンサン市場は建物自体が、英領下の1926年建造の歴史的建造物です。建設当時は植民政府高官ゲイビン・スコットにちなんだスコット市場という名前でしたが、独立後は独立に尽力したアウンサン将軍の名前に改称しました。


かつては生鮮食料品店もあったが分離し、今は雑貨や衣料、宝石などの店のみが入っている 著者撮影

敷地面積は1万㎡近くあり、1000を超えるおびただしい数のテナントが入っています。入口は南側のボージョーアウンサン通りに面して3ヶ所あるほか、北東角にも裏口があり、パークロイヤルホテル方面からだと裏口が便利です。ただしこちらには車を停める場所はありません。
 

まずはおおざっぱな売場の把握を

市場では、同じような商品を扱う店は比較的まとまっています。正面入口から見て、右側3分の1ほどはロンジーをはじめとする布地の店と仕立て店、左手前はサンダル、中央の通り両側と突き当たり奥のエリアは宝石店が集中。これらの間に少数民族雑貨、土産用Tシャツ、貝製品、漆器、籐製品、バッグといったその他各種の店が散らばります。


伝統芸能の操り人形劇の人形。アンティークものを中心に欧米人に人気の土産物だ 著者撮影

各店は碁盤の目状に並ぶので方向を見失いがち。買おうかどうか迷った場合、戻ってきやすいように各店のブロック名と店舗ナンバーを控えておきましょう。
 

穴場の2階へも足を伸ばしてみて

観光客は市場の広大さに圧倒されて1階だけを見て帰ってしまいがちですが、実は2階にも素敵なお店があります。狙い目は南側から東側にかけての通路沿い。プラスチック椅子を置いただけの屋台カフェもあって、喧騒から逃れてゆっくりするにもおすすめです。


2階は通路が広く人が少ないので、ゆっくり見て回れる 著者撮影

また、2階の東から北へかけては仕立て店がいっぱい。1階の仕立て店よりも料金が安く、仕立てに要する日程も短い店が多いので、ロンジーを仕立てたい人はのぞいてみて。

 

さて、食事はどうしよう?

市場内で困るのが食事。正面玄関に向かって左手にフードコートがあり、カフェやジューススタンドなど外国人が利用しやすい店もあるのですが、ほとんどはローカル食堂です。


ここ数年、ミャンマーコーヒーが土産物として脚光を浴び、豆も買えるミニカフェが市場内に増えた 著者撮影

いっそ、向かいのショッピングセンター「ジャンクションシティ」の冷房が効いた飲食店街はいかがでしょうか。また、裏口を出た先はヤンゴンでも有数の飲食店が集中する通り。小洒落たカフェやフランス料理店、鍋料理店、日本料理店までよりどりみどりに選べます。
 

雑貨好き女子のための最新情報

市場内にはいろんな店があるのですが、ここでは女性におすすめの雑貨店をご紹介します。
まず、1階の「ドーキン&サン」(店番号:Central Arcade-120)。もともとは伝統的な籐細工のお店でしたが、ここ1年ほどで若い女性向け商品が充実した雑貨店に生まれ変わりました。特にアクセサリーやバッグの品揃えが豊富。運がよければ、店先で籐バッグを編むシーンに出会えることもあります。


ドーキン&サンの店頭には様々な雑貨が山積みに 著者撮影

2階にあるのが「ピエピエ」(店番号:Upper Front-15)も雑貨好きなら是非いきたい店。張子人形や民族衣装布を使った小物など、ハイセンスな雑貨を揃えます。


ピエピエの雑貨がフェアトレード商品が多い 著者撮影
 

日本人の好みを知り尽くした日本人経営の店も

市場の中には日本人が経営する店もあります。
以前ご紹介したことがある民族衣装ロンジーの仕立て店「はりこ」(店番号:West-C-38)や、小さな店ではあるものの高品質な雑貨を揃えた「ダッコ」(店番号:Upper Front-13F)、ミャンマーの伝統菓子をアレンジしてきれいに箱詰めして売る「シンピューレイ」(店番号:East-A-40)などです。これらの店は日本人の嗜好に合わせてあるので、日本へのお土産を探す方には最適です。


ダッコのプラカゴはシンプルで質がよいと日本人に評判 著者撮影
 

フードコート前の男たちの正体は…

皆さんには関係ない面白情報もひとつ。フードコート前には、ショルダーバッグをさげた男性たちが1日中たむろしており、とくに夕方には数が増えます。実は彼らは宝石ブローカー。手元をよく見ると、手持ちの宝石をお互いに鑑定しあっているのです。
なお、彼らからは買わないでください。外国人は正式な購入証明書がないと宝石を国外へ持ち出せません。市場内のちゃんとした店で買い、ブローカーたちは宝石の国・ミャンマーならではの光景と、見て楽しむだけにしておきましょう。


宝石を売り買いするブローカーたち。カメラを向けると怒られることもあるのでご注意を 著者撮影
 

休業日と押し売りガイドに気をつけて

最後に市場利用の注意点を。
最近、押し売りガイドの被害が増えているので気をつけてください。「日本語を勉強しているので案内させて」などと話しかけてきますが、トラブルの元なので無視が一番です。
もうひとつは休業日。毎週月曜日に加え、ミャンマーの休日と、新月と満月の日の一部が休みです。ミャンマーの休日には数日前にいきなり決まるものもあるので少々面倒です。到着時にホテルなどで市場の営業日程を確認しておき、観光の計画を練るのがよいでしょう。


ミャンマーの伝統工芸の漆器を売る店もたくさんある 著者撮影
 
以前は伝統工芸品や宝石を扱う店が主流で、女性向け雑貨店は少ないのが難だったボージョーアウンサン市場ですが、最近はとても充実してきています。日程を調整して、ぜひ訪れてほしいショッピングスポットです。

(text & photo : 板坂 真季)



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