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ブリティッシュコロニアル建築を堪能!ヤンゴンのおすすめ建築5選

何気ない庶民のアパートにも、貴重なコロニアル建築がいっぱい 著者撮影

ヤンゴンは、東南アジアで最も植民地時代の建築が多く残る街といわれているのをご存知でしょうか。

近隣諸国の都市バンコクやクアラルンプールが急激な経済成長を遂げ、ピカピカの高層ビル群がどんどん増えていった1990年代、ミャンマーは軍事政権下で鎖国に近い時代が続きました。それがかえって、古色蒼然とした街並みを守ることになったのですから皮肉なものです。

今回は個人的に気に入っているコロニアル建築をご紹介します。

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ヤンゴン市庁舎:緬洋折衷様式の代表作

まずは有名建造物から。スーレーパゴダ横手に建つ市庁舎は、1925年から1940年にかけて建てられました。バガン時代の建築要素を取り入れた、いわば緬洋折衷様式。ビルマらしいとてもエキゾチックな外観ですが、当時の殖民政府の中にはこのデザインに反対する動きもあったそうです。設計したのは、ミャンマー近代建築の父といわれるウーティン。ミャンマースタイルの屋根が美しいヤンゴン中央駅も、彼の手によるものです。

住所:Mahabandoola Rd., Kyauktada Tsp. 著者撮影

 

パンソダン通りの複合商業ビル:パステル調のかわいいビル

コロニアル建築が集中するダウンタウンのパンソダン通りでもひときわ目をひくのがフェミニンなデコレーションのこのビル。数年前にエメラルドグリーンからピンクへ塗り替えられました。ヤンゴン市が編纂した文化遺産リストには入っていませんが、装飾といい色といい、個人的にとても気に入っています。元が何の建物だったのか調べきれませんでしたが、周辺の人たちは「昔から商業ビルだった」と言っています。

住所:Corner of Pansodan Rd. & Mahabandoola Rd., Kyauktada Tsp. 著者撮影 

ミャンマーではしばしば、歴史的建造物であっても大胆なカラーチェンジがある 著者撮影

 

ヤンゴン美術大学:中華風の美麗建築

貿易業で財を成し、ビルマで最も成功した中国人といわれたリム・チンツォンの元邸宅。当時はチンツォン宮と呼ばれていました。イタリアや中国から資材を調達し、外国人絵師を雇って壁画を描かせるなど贅を尽くした内装は、中国とヨーロッパのスタイルが融合したユニークな雰囲気になっています。第2次大戦中には日本軍がラジオ局として利用していたとか。現在修復を進めており、近いうちに一般公開されるそうですのでお楽しみに。

住所: Kabar Aye Paya Rd., Bahan Tsp. 著者撮影 

内部の壁画は、20世紀初頭の雰囲気をよく伝えている。 著者撮影

 

十方観音寺:実は中がスゴいんです!

ヤンゴン市の文化遺産リストに入っていましたが、私は長く見つけることができませんでした。というのもリストは英語で書かれていますが、馬鹿な私は「じっぽうかんのんじ」としてしか認識していなかったためです。一見よくある中国寺院と思い、中を覗いたこともなかったんですよね。いい意味で騙されました。見所は本堂の天井画。ノスタルジックな色使いが、意外と金色の仏像にマッチしています。

住所:58 Arzarni Rd., Bahan Tsp. 著者撮影 

 

マーチャント通りの集合住宅:泊まれるコロニアル建築

2015年から2016年にかけ、歴史的文化財の保護活動を行うミャンマーのNGOが海外からの支援を受けて実施した、住民が住み続けながら修復を行う「リビングリストレイション・プロジェクト」の第1弾として修復した建物。以前から入居していたお店も残るが、高級レストランやホテルも新たに入居した。ホテルはドミトリールームなら1泊8ドルから泊まれるので、歴史的建造物で一晩過ごしてみたい人はトライしては。

住所:491-501 Marchant Rd., Botataung Tsp. 著者撮影

501 Merchant Bed & Breakfast
www.facebook.com/501merchantbnb/

 

消え行く木造コロニアル建築

ヤンゴンは今、急激な経済成長の真っ只中にあります。それはすなわち、経済の遅れゆえに残ってきたコロニアル建築が消滅の危機にあるということです。特に木造チーク造りの家屋はどんどん取り壊されています。

個人的には気に入っていたが、一昨年取り壊されてしまった木造コロニアル建築の邸宅。 著者撮影

歴史的建造物を残していこうという動きもありますが、周辺諸国並みの近代的な生活を求める市民の勢いの中、どこまで効果的な手を打つことができるのか。残念ながら、コロニアル建築に興味のある人はなるべく早くヤンゴンを訪問された方がよいかもしれません。

(text & photo : 板坂 真季)

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