カンボジア
カルチャー
歴史と魅力に迫る

シェムリアップの夜を彩る!麗しき天女の舞「アプサラダンス」

photo: 北山義浩

アンコールワットの壁画を飾る女神のレリーフ。やさしい微笑、艶めかしい腰のくびれ、ひらひらとたなびく腰巻…。古今東西かかわらず、美しい女神はいつの時代も、王や人々の心を癒してきました。

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現代によみがえるカンボジアの女神といえば「アプサラ」でしょう。アプサラは、古代ヒンドゥー神話に登場する水の精。今は伝統舞踊ショーの人気演目「アプサラダンス」で、わたしたちを楽しませてくれています。

今回はカンボジアの伝統舞踊をフィーチャー。その歴史や魅力をご紹介します!

 

カンボジアの伝統舞踊はいつから?
偉大なる王と神へ捧げる、奉納の舞


アンコールワットの女神の浮き彫り photo: 北山義浩

カンボジアの伝統舞踊の歴史は、アンコール時代までさかのぼると言われています。当時、寺院(今の遺跡)は王が神と交信しながら政治を行う場所でした。その天界と下界をつなぐ媒体としていたのが、踊り子たち。歴代の王たちは自らの舞踊団を持っていて、踊り子たちは重要な王室行事や雨乞い儀式などで、美しい舞を披露していたと伝えられています。

15世紀にアンコール朝が滅亡すると、舞踊もいったんその歴史を閉じます。ふたたび息を吹き返すのは19世紀のフランス植民地時代。宗主国フランスのもと復興され、20世紀に入って独立してからも、王室に保護されながら宮廷舞踊として大事に育まれていきました。伝統舞踊には様々な演目がありますが、「アプサラダンス」が誕生したのは20世紀半ば。アンコールワットの壁画をもとに創作されたそうです。意外にも新しい演目なんですね。

 

踊りの型は約4500!
鍛え抜かれた「匠の技」に感動


お稽古場で練習をする踊り子たち photo: 北山義浩

カンボジアの伝統舞踊の特徴は、ゆっくりとした優雅な所作と、手や足を弓のように反らせるしなやかな動きでしょうか。踊り子たちは、手や首や足の動き、それに目線などを組み合わせて、登場人物の感情やストーリーを表現します。踊りの基本の「型」は約4500あり、それを会得するだけでも何年もかかると言われています。プロの踊り子になるには、子どもの頃から練習を積み重ね、その独特の動きや表現力を磨かなければなりません。以前、少しだけ練習に参加させてもらったことがありますが、手は全然反らないし、足はつりそうになるし…。涼しい顔してあの動きをしている踊り子さんたちに頭が下がる思いでした。

 

アプサラダンスも、それ以外も!伝統舞踊の人気演目を紹介

市内のショーレストランでは、毎晩夕食とともに伝統舞踊が披露されています。場所によって上演内容は異なりますが、一般的に有名な演目をご紹介します。

アプサラダンス Apsara Dance


photo: 北山義浩

伝統舞踊の代名詞にもなっている一番人気の演目で、どの上演場所でもトリを務めていることが多いです。美しい天女たちが、花咲く庭で楽しげに遊ぶ様子が描かれています。中央の白い衣装のアプサラのみが「姫」で、他のアプサラたちは「侍女」であることは、案外知られていません。

祝福のダンス Blessing Dance


著者撮影

通常、最初に上演される「ウェルカムダンス」のような存在。女性たちによる可憐な舞で、開会式などでもよく踊られます。踊りの終盤、ジャスミンの花を客側にまいて、神からの祝福を捧げます。

金の人魚のダンス Golden Fish Dance


photo: 北山義浩

インドの神話「ラーマーヤナ物語」の一節。魔王ラーバナが、ラーマ王子の妻シータ姫をランカー島に誘拐し、王子の手下の猿神ハヌマーンは早速出動。姫を救うために島に石橋をかけようとして、魔王の娘である金の人魚に協力要請をする…というお話。ハヌマーンと人魚のコミカルなやりとりが見ものです。

ココナッツダンス Coconut Dance


photo: 北山義浩

伝統舞踊の中でも「民族舞踊」と呼ばれるダンスのひとつ。半分に割ったココナッツの殻を叩いて踊る、躍動感あふれるダンス。カンボジア南東部スバイリエン州が発祥と言われています。

漁師のダンス Fishing Dance

photo: 北山義浩

魚の獲りカゴを持って漁師に扮した男女が、カンボジアの伝統的な漁を表現する民族舞踊。初々しい恋のかけひきの様子も見どころのひとつ。

 

どこで観る?
シェムリアップ市内のおすすめショーレストラン

それでは、シェムリアップで伝統舞踊を観ることのできるショーレストランを紹介します。いくつかありますが、中でもおすすめを2軒ほど。こちらは年中上演していますが、観光ハイシーズン(10月~3月頃)のみ不定期で上演するホテルやレストランもあります。

立地良し!舞台が豪華なショーレストラン
「クーレン(Kulen Restaurant)」

photo: 北山義浩

市内いちのショッピングセンター「ラッキーモール」の前にある老舗のショーレストラン。街中でアクセスがよく、予約なしでふらりと立ち寄ってもOK。食事はビュッフェスタイル。収容人数が多く、舞台セットも豪華で見ごたえがあります。個人的にはここのダンサーさんたちに美人が多いのが気に入っています。

Koulen Restaurant

住所 # 5, Street Sivutha, Mondul 2 Village
電話番号 (+855)92-630-090
営業時間 11:00〜22:00 (ブッフェ:18:00〜、ショー:19:30〜)
※ビュッフェとショーの料金は、大人1人あたり12ドル、子供1人あたり6ドル、3歳未満は無料。
HP http://www.koulenrestaurant.com
地図 GoogleMapで確認する

コース料理を食べながら優雅に鑑賞
「ポークイジーン(Por Cuisine)」

著者撮影

ビュッフェスタイルが多いところ、こちらはすべてコースメニュー。ウェスタンとクメールがあり選択できます。静かな場所にあるガーデンレストランで、洗練された雰囲気も素敵。スタッフもとても親切です。少し郊外にあるので、個人で行く場合はトゥクトゥクでお出かけください。

Por Cuisine

住所 No. 298, St. 22, Wat Bo Village, Sangkat Sala Kamroeuk, Siem Reap
電話番号 (+855)63-967-797
営業時間 11:00〜14:00、18:00〜22:00(ショー:19:30〜20:30)
HP https://www.porcuisine.com
地図 GoogleMapで確認する

 
(text: 矢羽野 晶子)

【連載】シェムリアップてくてく散歩 〜楽しくて、ちょっとディープな街歩き~



 
初回投稿日:2017年2月12日
情報更新日:2019年10月15日(情報追加更新 by 編集部)

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