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ハノイ味紀行 後編

ハノイに来たら食べたいグルメ3品「ソイ」「チャーカー」「ブンボーナンボー」

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ハノイの名物料理、チャーカー

ハノイを代表する麺料理のフォーとブンチャーをお届けしたハノイ味紀行・前編。後編では、フォーとブンチャーに比べると知名度は劣るものの、筆者が食べて「本当においしい」と感じた3つの料理をご紹介。ハノイで食べ歩きをする際に少しでも参考になれば嬉しい。


 

おこわ専門店「XOI YEN」

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最初に紹介するのは、3階建てのおこわ専門店「XOI YEN(ソイ・イェン)」(写真左)。Xoi(ソイ)はベトナム語で“おこわ”の意味。ベースとなるおこわを3種類(Xoi ngo=トウモロコシ入りのおこわ、Xoi xeo=マッシュポテト状にした緑豆をのせたおこわ、ノーマルのおこわ)から選び(写真右)、そこにお好みの具をトッピングするというシステムだ。

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老舗の風格漂う店だが、店内の様子を確認できるモニターが設置されていたり、スタッフがiPadを使ってオーダーをとっていたりと、意外にもハイテクだったので驚いた。

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店頭にはおこわの具が並んでいる。具はゆで鶏(Ga luoc)、チャーシュー(Thit xa xiu)、腸詰(Lap suon)など14種類。どれにしようか迷ったときにオススメなのが様々な具が楽しめるタップカム(Thap cam)。タップカムは“全部”や“ミックス”といった意味。そのまま読んでも大抵の人に通じる。チェーや麺料理のメニューでも使われるので、覚えておこう。

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ソイセオ(Xoi xeo) + タップカム(Thap cam)

具は煮卵、黒胡椒の効いたベトナムハム、パテ、肉でんぶ、腸詰と豪華!こってりした濃い味のおこわで、付け合せの甘酸っぱい胡瓜の漬物がちょうどいい箸休めになった。

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ソイセオ(Xoi xeo) + ガールォック(Ga luoc)
ソイセオにゆで鶏をトッピング。持ち帰りも可能なので、ホテルでゆっくり食べたい人は「マンベー(mang ve、持ち帰りの意)」とスタッフに伝えよう。

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XOI YEN(ソイ・イェン)
住所:35B Nguyen Huu Huan , Hoan Kiem District , Ha Noi
営業時間:5:00~深夜1:00

 

川魚と香草の油鍋の老舗店「CHA CA La Vong」

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2番目に紹介するのはハノイに来たら外せないグルメ、チャーカー(Cha ca)。ウコン等で味付けした川魚を揚げ焼きし、たっぷりのディルと青ねぎを加えて炒め合わせた料理だ。

旧市街のチャーカー通りにはチャーカーの専門店が数軒並んでいるが、その発祥といわれているのが14 Cha Caにある「CHA CA La Vong(チャーカー・ラヴォン)」である。

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創業は1871年。外観からも老舗の雰囲気が伝わってくる。案内されるままに古めかしい階段を上がり、席に着くと、すぐに名刺サイズの英語付きのメニューが目の前に置かれた。
メニューといっても料理はチャーカーのみなので、人数を伝えるだけでいい。チャーカーは1人前17万VND(約900円)。ベトナム料理の中では高級料理の部類に入る価格だ。

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注文後、人数分の油鍋セット(ガスコンロ、米麺、トッピングなど)が運ばれてくる。

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チャーカーに使われるのは、カーラン(Ca lang)というナマズ目ギギ科の淡水魚。揚げ焼きされたカーランの鍋に、スタッフが目の前でディルと青ねぎをたっぷりと加え、炒め合わせてくれる。一見、油っこそうだが、ディルと青ねぎの効果でさっぱりと食べられる。

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この料理に欠かせないのが、海老の発酵調味料・マムトム(Mam tom)。強烈な匂いを放つマムトムはベトナム人でも苦手な人が多いが、この機会に一度試してみてほしい。
こちらが外国人だと分かったからか、親切にも最初から食べやすいヌックマムのタレを持ってきてくれたので、マムトムも持って来てもらうようにスタッフにお願いした。

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あとは、お碗に魚とトッピングをお好みの量入れて食べるだけ。カレー風味のカーラン、ディルと青ねぎの香り、ピーナッツの食感、マムトムの濃厚な旨味が相まって、非常においしかった。冷えたハノイビールを片手に、老舗の味に舌鼓を打ってはいかがだろうか。

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CHA CA La Vong(チャーカー・ラヴォン)
住所:14 Cha Ca , Hoan Kiem District , Ha Noi
営業時間:7:00~22:00

 

南部風牛肉のせ混ぜ麺の人気店「BUN BO NAM BO」

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最後に紹介するのは炒めた牛肉をのせた混ぜ麺、ブンボーナンボー(BUN BO NAM BO)。料理名がそのまま店の名前になっているのと、韻を踏んでいるような音が覚えやすい。ベトナム語でブン=米麺(ベトナムでフォーよりも一般的に食べられている麺)、ボー=牛肉、ナンボー=南部という意味で、南部風の甘酸っぱいタレを絡めて食べる麺料理である。

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ブンボーナンボーは1杯6万VND(約315円)。ビールを飲む人は、ベトナム人のようにおつまみとしてネムチュア(豚肉を使った発酵ソーセージ)も合わせて注文してみては。

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店頭のキッチンでは、数人分の牛肉を強い火力で一気に炒めていた。

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あらかじめセットされた丼に、先ほど炒めた牛肉を豪快に盛り付けていく。

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具は炒めた牛肉、モヤシ、青パパイヤと人参のなます、レタス、揚げたエシャロット、ピーナッツと具だくさん。丼の底には甘酸っぱいタレが入っている。

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底からすくうようにして、よく混ぜて食べると味がなじんでおいしい。テーブルにはライムやチリソース、酢などが置いてあるので、お好みにより味に変化をつけながら楽しもう。

実はこのブンボーナンボー、南部の料理ということだが、少なくとも筆者は南部ホーチミンで同じ料理を見たことがない。強いて言えば、牛肉と豚肉といった素材の違いはあるが、料理としてはブンティットヌン(炭火焼肉のせ和え麺)が近いだろうか。甘酸っぱいタレを使っていることが南部風、ということなのかもしれない。何とも興味深い料理だった。

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BUN BO NAM BO(ブンボー・ナンボー)
住所:67 Hang Dieu , Hoan Kiem District , Ha Noi
営業時間:7:30~22:30
URL:http://www.bunbonambo.com/

 

※日本円表記は、2016年1月15日の為替レートに準じます

(text & photo:グッチ)

 

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