筆者おすすめのヘルシーなベトナム料理5選

中国やフランスの食文化の影響を強く受けているベトナム料理。甘味・塩味・酸味・辛味のバランスが絶妙で、多くのエスニック料理ほど辛くなく、「優しい味付けで食べやすい」と女性を中心に人気が高まっています。全体的に薄めの味付けで、卓上のヌックマム（ベトナムの魚醤）やチリソースなどを使い、好みの味に調整するスタイルが主流です。また、野菜やハーブがたっぷり摂れることもベトナム料理の魅力の一つ。そこで今回は、筆者が考える「ベトナム料理の中でも特にヘルシーだと思う料理」を5つご紹介します。

1.生春巻き

ベトナム料理といえば、まず名前が挙がるのが「生春巻き」ですよね。彩りがきれいで食べやすい生春巻き。定番の具材は、エビ・豚肉・ニラ・レタス・ブン（米麺）が多いですが、いろいろな具材を入れてさまざまなバリエーションを楽しむことができます。ベトナム人は家庭で手巻き寿司ならぬ「手巻き生春巻き」をする人も多いそうですよ。ライスペーパーで巻かれる生春巻きですが、ライスペーパーの代わりにからし菜を使う「クォン・ジエップ（cuốn diếp）」はさらにヘルシー！ピリッとしたからし菜の辛味が食欲をそそります。見かけたらぜひ食べてみてくださいね。

クオン・ジエップ

ベトナムの春巻き対決！生春巻き VS 揚げ春巻き

ベトナム料理といえば「生春巻き」が有名だが、実は現地で生春巻きより一般的に食べられているのは「揚げ春巻き」。ヘルシーでいろいろなアレンジが楽しめる生春巻きとボリュームがあり腹持ちがいい揚げ春巻き。どち...続きを読む >

2.バインセオ（ベトナム風お好み焼き）

米粉・ココナッツミルク・ターメリックを混ぜ合わせた生地に、豚肉・エビ・モヤシなどを入れてパリパリに焼いたベトナム南部の家庭料理「バインセオ」。日本でいうお好み焼きに近い料理です（厳密に言うと違いますが・・・）。食べやすい大きさに切ったバインセオを、グリーンリーフレタスやお好みのハーブで巻いて食べます。野菜がたっぷり摂れる上、食べ応えも満点。日本人の口にも合い、大人気のメニューです。

ベトナム南部の名物料理「バインセオ」「バインコット」を食べよう！

著者撮影 ベトナムには、日本のお好み焼きやたこ焼きと似ている粉もの料理“バインセオ（Bánh xèo）”と“バインコット（Bánh Khọt）”があります。形は似ていますが、味や食感は全く異なり...続きを読む >

3.ミエンガー（鶏肉のスープ春雨）

‟スープ春雨”というと、日本のスーパーやコンビニで売られているカップ春雨のように、スープの中に春雨が具材程度に少しだけ入っているイメージがありますが、ベトナムでは‟麺料理”として食べられています。現地で食べられている鶏肉入りスープ春雨「ミエンガー」は鶏肉の旨味をしっかり吸った春雨がとてもおいしく、ヘルシー。また、「ミエンサオ（miến xào）」という、カニやエビ、野菜と一緒に炒めた春雨の炒め麺もおすすめです。

4.花鍋

日本ではあまり馴染みがありませんが、ベトナム南部ではかぼちゃの花やズッキーニの花など、食用の花が一般的に食べられています（スーパーの野菜コーナーにも食用の花が並んでいます）。クセがなく、シャキッとした食感を楽しむこれらの花を使った「花鍋」は、見た目が華やかで写真映えすると特に女性に人気。目でも舌でも楽しめて、野菜たっぷりでカラダも喜ぶ花鍋は、食べ終わった後は体にたまった老廃物が排出された気がします。鍋の最後はブンとよばれる米麺を入れて楽しむので、お肉が入っていなくてもお腹いっぱいになりますよ。

5.チェー（ベトナム風ぜんざい）

最後にご紹介するのは「チェー」。チェーは豆類やイモ類、蓮の実や寒天など複数の具材を合わせたベトナムの伝統的なデザート。温かいものと冷たいものがあります。温かいチェーは日本のぜんざいに似ていて、冷たいチェーはクラッシュアイスとシロップをかけて食べるので、まるでカキ氷のよう。上の写真は蓮の実・ピーナッツ・細切りにしたキクラゲ・タピオカが入ったチェー。日本のぜんざいやお汁粉のようなホッとする味です。素材の甘さを生かした優しい味が魅力のヘルシーなチェー、ベトナム料理を食べた後に試してみてはいかがでしょうか。

ベトナムのローカルスイーツの代表格「チェー」とは？

著者撮影 ベトナムのローカルスイーツの代表格、チェー（Chè）。甘く煮た豆類や芋類、寒天や果物など複数の具材を合わせて食べる伝統的なデザートで、温かいものと冷たいものがある。温かいチェーは日本の...続きを読む >

（text：グッチ）