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スマホでQRコード読み込みがタイのニューノーマル

タイ・バンコクの新型コロナウイル対策の現状

著者撮影

パンデミックとなった新型コロナウイルス。

タイでも多くの新型コロナウイルス感染者が確認され、3月下旬からはスーパーマーケット以外のほぼすべての商業施設が閉鎖される事態に。その対策が功を奏したのか、4月下旬には新規感染者数が落ち着き、5月からは制限が段階的に解除されてきました。

このように制限解除は進んでいるものの、公共の場所での感染症対策はしっかり行われています。そこで、タイ・バンコクの新型コロナウイルス対策の様子について紹介したいと思います。

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タイのデパートでの対策


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タイのデパート入場時には、マスク着用と体温測定が義務付けられています。入り口で非接触型の体温計で測定するほか、人が多い場所では赤外線サーモグラフィーカメラも導入されています。

また、入場時にスマホでQRコードを読みこんで情報登録を行います。このシステムによって個人の行動を把握し、今後また感染が広がった場合に備えるようです。


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このシステムは「タイチャナ」と呼ばれており、デパートだけでなくスーパーマーケットやコンビニ、レストラン等、どこに行ってもQRコード読み込みが必須です。もしスマートフォンを持っていない場合は、店頭で手書きで情報登録を行います。

入場口でマスク着用、体温測定、「タイチャナ」登録が確認できたら、多くのデパートにおいて確認済みのシールを貼ってくれます。そのため、複数のデパートをはしごすると服がシールだらけになることも。

「タイチャナ」は店舗内の人数が過密にならないようコントロールする役割も担っています。そのため、店舗退出時も「タイチャナ」のQRコード読み取りが必要なのですが、退出時のQRコード読み取りを忘れる人が続出。システム稼働当初は、実際は空いているにもかかわらずシステム上で規定人数を超えてしまい、入店できないこともありました。

また、アルコール消毒ジェルもあちこちに用意されています。入店する人の手のひらにアルコールジェルをプッシュする係員がいる場合もあります。

 

タイのレストラン・食堂での対策


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3月下旬から店内飲食が禁止され、タイの飲食店はテイクアウトとデリバリーのみの営業を余儀なくされていました。5月に店内飲食が解禁されましたが、引き続きアルコールの提供は禁止。6月15日から店内でのアルコール提供が解禁され、やっと街に活気が戻ってきたように思います。

それでも通常どおりの営業とはいかず、ソーシャルディスタンスを保つことが前提です。

席の間に透明のビニールを貼った衝立を立てたり、✕印のシールを貼って席の間隔を空ける等、各店舗で工夫がなされています。

 

マッサージ店での対策


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マッサージ店の営業も解禁されました。フットマッサージの椅子の間隔を空けて、ソーシャルディスタンスをとりながらの施術が行われています。

 

電車やバス車内での対策


バス車内の様子。着席できる椅子が制限されている 著者撮影

電車(BTSとMRT)でも入場時の検温とマスク着用が必須です。電車内では1席ごとに間隔を空けて椅子に座るように✕印がつけられ、ソーシャルディスタンスを保つ工夫がなされています。しかし最近では出かける人が多くなり、電車内の混雑も戻ってきました。そうなると立って乗車するスペースの密着度が高まってしまうため、現時点でもこの対策が有効なのか疑問に感じています。

また、バス車内でも着席できる席を制限する対策がとられています。バス車内にも「タイチャナ」のQRコードがあり、アルコールジェルも完備。ローカルバスも、しっかり対策されていました。


著者撮影

以上、タイ・バンコクでの新型コロナウイルス対策の様子についてレポートしました。

タイでは、外国からの帰国者を除いてタイ国内での感染者はここ数週間報告されておらず、落ち着いている印象です。しかし外国人のタイ国内への入国はいまだ大きく制限されており、入国可能な場合も14日間の隔離が義務付けられています。

まだ先は長そうではありますが、また日本とタイを自由に行き来できる日が来ることを願っています。少しでも早く自由に世界を旅できる日が来ますように。

 
※情報は、投稿日(2020年6月23日)時点のものになります。



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