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なくなる前に訪れたい!

古き良きバンコクを探して “ノスタルジック建築”巡り

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毎年どんどんと新しい建築物が建ち、街の様子が変わっていくバンコク。あっと驚くような斬新な建物や最新スポットも魅力的ですが、趣のある古い建物が壊されていくのは旅行者にとってはちょっぴり切ないもの。古き良きバンコクが楽しめる建物を巡ってきました。

 

パヤタイ・パレス(Phya Thai Palace)

BTSビクトリー・モニュメントから歩いて10分ほど。「プラ・モンクット・クラオ病院」の敷地内にあるのがラーマ5世によって建築され、ラーマ6世が暮らした「パヤタイ・パレス」です。入館料は無料。ガイドさんによる説明を聞きながら宮殿内を見学することができます。

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「ピマーンチャクリー宮殿」のシンボリックな赤い三角屋根の下あたりに受付けがあるので、ツアー開始時間前までに名前を記入します。私が参加したのは休日の午後の回とあって、20名くらいの人が参加。私以外はすべてタイ人の方々でした。

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ラーマ6世の肖像画があるホール。一年を通して暑いタイなのに、暖炉まであるのに驚き!

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会議室や、喫煙ルームなど、さまざまな部屋を案内してくれます。天井や椅子の装飾ひとつひとつに見事な装飾がされています。


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天井の絵が印象的な寝室。廊下を出た奥には、大理石製のバスタブまで。「パヤタイ・パレス」は、ラーマ7世の時代に「パヤタイ・パレス・ホテル」として運営されていた歴史があり、当時の様子を伝える部屋の展示もありました。これがホテルだったなんて、贅沢ですよね。

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西洋風の庭も。なんだかタイではないような不思議な感じ。

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ラーマ6世の母、サオワパー・ポーンシー王妃が暮らしていた「テーワロサパーロム宮殿」は、やわらかな色合いが可愛い。

宮殿ツアーは2時間ほどで終了。じっくり案内していただいて、大満足の内容でした。説明は全てタイ語で行われますが、英語の説明文も書いてあるので大丈夫。何度も靴を脱いだり履いたりするので、着脱が簡単な靴が良いと思います。

ツアーの後に立ち寄ったのが、敷地内にある「カフェ・ド・ノラシン(Cafe de Norasingha)」です。

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見学を終えた人々や病院に来た人々で賑わっていました。クーラー完備で、雰囲気も素敵なので、時間があったらこちらも立ち寄ってみてください。

Phya Thai Palace 

住所 PhraMongkutKlao Hospital, 315Ratchawithi Rd.
見学時間 火・木(祝日を除く)13:30~、土・日9:30~、13:30~
入館料 無料。寄金が望ましい。
※見学時間前までに受付けカウンターにて名前、連絡先等を記入。肩や膝を露出した服装は入場不可(受付けにてレンタルあり)。
HP www.phyathaipalace.org

 

ネルソン・ヘイズ・ライブラリー(Neilson Hays Library)

ラーマ6世の統治時代、バンコクに住む英語圏の人たちが英語の本を手に入れられるようにと、当時バンコクに住んでいた女性たちが中心になって1986年に設立された「バンコク女性図書協会」は、バンコクに暮らす欧米人たちのサロンとしての役割も果たしていたそうです。

その中心人物だったジェニー・ネルソン・ヘイズさんが亡くなり、夫のトーマス・エイウッド・ヘイズさんが亡き妻の死を偲んで1922年に建てたのが「ネルソン・ヘイズ・ライブラリー」です。

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建築家は「アナンタ・サマーコム宮殿」などの建設を手がけた、マリオ・タマーニョ氏。メンバー制の図書館ですが、非会員は100Bの寄付金で入館が可能。室内の写真撮影はNGです。

館内はそれほど広くありませんが、ピカピカに磨き込まれたチーク材が心地よい、趣のある空間です。2万冊ほどの書籍が所蔵されていて、閲覧することができ、その時のテーマに合わせた展示コーナーなどもありました。

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敷地内には「ザ・ガーデン・ギャラリー・カフェ」が併設されています。料理は隣の「British Club」から運んできてくれるということ。おすすめのスイーツを聞いてみたら『アップルパイがおすすめよ』ということで、そちらを頼むことにしました。

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やわらかいパイ生地にぎっしりリンゴが詰まったあたたかなアップルパイは、素朴な味わい。図書館内は、住んでいるらしい西洋人が多かったのですが、カフェはタイ人の方が多く利用しているようでした。バンコクで暮らす外国人に混じって、バンコクで暮らしているような感覚が楽しめると思います。

Neilson Hays Library

住所 195 Surawong Road, Bangkok
開館時間 9:30~17:00
休館日 月曜日
入館料 100Bの寄付
HP https://neilsonhayslibrary.org/

 

スカラシアター (Scala Theatre)

サイアム駅から徒歩すぐの場所にある、1967年創業の映画館。サイアム・パラゴンやサイアム・ディスカバリーなどが並ぶショッピングスポットに突如現れるレトロな外観は、そこだけ時代が違うような雰囲気を醸し出しています。

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映画館は2階。螺旋階段やゴージャスなシャンデリアに気分が上がります。夜はライトアップされて、さらにキレイだと思います。

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映画上映のほか、ライブが開催されることもあるので(ちなみに私は以前ここで、ジェイク島袋のライブを鑑賞しました)チェックしてみてください。映画鑑賞はもちろん、ロビーでゆったりしているだけでも楽しめると思います。

スカラシアター(Scala Theatre)

住所 2F, Scala Theatre, Rama 1 Rd., Wang Mai, Siam Square soi 1
HP http://www.apexsiam-square.com/

 

フアランポーン駅(Hua Lamphong Station)

1916年に建てられたバンコク最古のターミナル駅。2020年ごろに地下鉄の終点駅、バーンスー駅へターミナル駅の移転計画があがっており、この姿をみられるのもあと数年かもしれません。ホアヒンやアユタヤ、チェンマイなどのタイ国内へはもちろん、マレーシアへ続く国際鉄道なども発着しています。

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タイの国鉄は何度か使ったことがあるのですが、時間通りに運行することはまずないので、本当に時間に余裕がある方にのみ有効。料金は格安ですよ。

フアランポーン駅(Hua Lamphong Station)

住所 1 Rongmuang Road, Rongmuang, Pathumwan, Bangkok
HP http://www.railway.co.th/english/index.asp

歴史のある建築物は、特に入館料などをとっていない建物は、いつなくなってもおかしくないもの。消えてしまう前に見ておきたいと思います。

 
(text & photo : 美濃羽佐智子)



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