バンコクで人気のバクテーを食べ比べ！

日本ではマレーシアやシンガポールの名物料理として知られるバクテーですが、華僑が多く暮らすタイにも実はバクテーを味わえる店がたくさんあるんです！　しかも、タイのバクテーは白菜やパクチーなど店ごとにさまざまな野菜やハーブ、湯葉など豚肉以外の具材をたっぷり加えた、ちょっとヘルシーなものが主流。もちろんシンガポールスタイルのシンプルなバクテーを出す店もあるので、ぜひ一度バンコクで食べ比べを楽しんでみてください！

これがタイのスタンダード！　野菜たっぷりのヘルシーバクテー
『イー バクテー』

バクテー（2人分）240B 著者撮影
バンコクの有名なバクテー専門店の中でも、観光客も行きやすい立地にあるのがここ。ヤワラーと呼ばれるバンコクの中華街にあり、ご近所で働く中華系タイ人から観光の外国人まで、途切れることなく人が訪れる人気店です。メニューはシンプルでバクテーといくつかのサイドメニューのみ。人数分のサイズの鍋を選んでオーダーすれば、ごはんとタレも一緒に運ばれてきます。

小さめの骨つき肉なので、食べやすい　著者撮影
シンガポールのバクテーをイメージしていると、まず驚くのがその具材の多さ。グツグツと煮立ったまま運ばれてきた鍋には、骨つき肉やホルモンなどの豚肉のほかに白菜や湯葉、きのこなどがこれでもか！と盛られています。また、骨つき肉も大きな塊ではなく小さくカットしてあり食べやすいのもポイント。おいしいのはもちろん、バランスよくヘルシーにいただけるので、旅行中の野菜不足が気になる女子にもタイ式のバクテーはとってもおすすめです。

パートンコー　著者撮影
バクテーのサイドメニューにぜひオーダーしたいのが、中国語圏では油条と呼ばれる揚げパン、パートンコー。これをスープに浸しながらいただくのですが、サクサクのパートンコーが程よくスープを吸うと、もっちり食感になりまた違ったおいしさに！　タイのバクテーのもうひとつの魅力は、スープに豚の旨みだけではなく野菜の甘みも加わり、より深い味わいになっているところ。そのまま飲んでもご飯にかけても最高で、最後の一滴までおいしくいただけます。

華僑のおじさんたちにも人気　著者撮影
中華街の片隅にある小さな食堂ながら、ご近所の華僑のおじさんたちに古くから愛される人気店。バクテー好きにとっては、野菜などを大量に入れるタイスタイルのバクテーは邪道に感じるかもしれませんが、中華スープと豚肉の旨みはそのままに、野菜の味わいが加わったバクテーはまろやかでいくらでも食べられそうなおいしさ！　日本でもシンガポールでも食べられないタイのバクテー、バンコクを訪れたらぜひ一度試してみてくださいね。

『義肉骨茶』の看板が目印　著者撮影

イーバクテー

シンガポール人オーナーが営む本格バクテー専門食堂
『ハウス オブ バクテー』

著者撮影
やっぱりバクテーはシンプルが1番！という方は、本格的シンガポールスタイルで最近人気を集めているこちらへ。スクンビットソイ49を入ってすぐ、人気麺食堂『セーウ』の隣にシンガポール人のオーナーがオープンさせたバクテー専門店です。

バクテー 120B　著者撮影
大きな骨つき肉がドーンと入ったビジュアルはインパクトがありますが、骨が大きく肉の量はそこまで多くないので、1人でも食べきれるはず。ポークリブのほかにもホルモンや豚足などさまざまな部位をオーダーできるので、食べたい部位がある方はぜひ追加で。白く澄んだスープはあっさりとした味わいながら、中華スパイスやコショウがしっかりと効いていて、後をひく味わい深さがあります。

漬け物65Bとカイラン菜65B　著者撮影
シンガポールスタイルのバクテーは、それだけだと野菜不足が気になってしまうので、サイドディッシュに青菜をどうぞ。写真のカイラン菜のほか、クレソンも用意されています。漬け物はアクセントとしてバクテーに少し加えると味に深みが出てさらにおいしくいただけます。

英語メニューもあり、1人でも入店しやすい　著者撮影
今回取り上げた2軒以外にも、マレーシアから上陸したバクテー専門店やシンガポールチキンライスの店、点心のチェーン店など、意外と多くの場所でバクテーが食べられるバンコク。シンガポールやマレーシアでハマった方は、ぜひタイでもバクテーに挑戦してみてくださいね。

ハウス オブ バクテー

(text & photo : 白石路以）