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- 再開発の中に佇むバンコク・プラカノンの異国情緒
昔ながらのタウンハウスと高層コンドミニアムが入り交じるプラカノンの街並み 著者撮影
スクムビット通りのソイ71、プリディバノムヨン通り(通称、ソイ・ピーディ)周辺のプラカノンエリア。かつてはローカル色豊かな下町エリアだったが、再開発によりちょっとお洒落なエリアに変わりつつある。
BTSプラカノン駅前には、高層コンドミニアムが建てられ、古びたタウンハウスは、アートスペースと称され、かつての表参道の古いアパートを思わせる。周辺にはホステルやカフェも多い。駅近くのオープンスペースには、屋台風の飲食店が整備され、ケバブやピザ、日本食からタイ料理と種類豊富で、夕方になると周辺に住むタイ人や外国人たちで賑わっている。
BTSプラカノン駅周辺にはホステルやカフェが増えた 著者撮影
そんなお洒落な雰囲気の駅周辺だが、ソイ71近くにあるプラカノン市場はローカルムードに溢れている。橋の軒下で営業する床屋や仕立て屋。市場に足を踏み入れるとムッとした匂いに包まれる。アジアの市場の熱気ともいえようか。このプラカノンエリアには、イスラム系タイ人やミャンマー系の人々が多く暮らすせいか、市場でも頭を覆う布をまとったイスラム系の女性がいたり、イスラム系の衣装を取り扱う店も多い。市場の奥に進むとミャンマー風のお総菜を売るお店や店先にミャンマー語の看板を掲げた店が目立つ。耳を凝らすとミャンマー語の会話も聞こえてくる。ソイ71の奥にはモスクもある。
プラカノンの市場で見かけたミャンマー語の看板 著者撮影
ミャンマー人の心の拠り所ゴールデンロックのポスターが売られていた 著者撮影
スクムビット通りから歩いて5分ぐらいのところに、インドカレーのお店を見つけた。店先にはインド、ネパール、ミャンマーと書かれているので、インド系ミャンマー人のお店なのだろう。店内にはミャンマー語とヒンディー語の貼り紙がしてあった。簡素な店内はプラカノン駅周辺のカフェと比べると雲泥の差だ。お洒落とはほど遠い。インド風定食のターリーを注文した。ベジタリアンが80バーツ、ノンベジタリアンが100バーツ。ロティは一枚15バーツ。味も悪くない。バンコクでインド料理はちょっと高めになるから、この値段で食べられるのは貴重なお店だと思う。ソイ71は交通量が多いのでブラブラと散策気分で歩くような趣は無いが、スクムビット通りから近いところを歩くだけでもタイの中の異国情緒を感じることが出来ると思う。
インド風カレー屋を見かけた。これで100バーツはお値打ち 著者撮影
(text & photo : 中島貴義)
熱帯写真家フォトエッセイ「アジアの街角から」
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