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- 東南アジアに3件の世界遺産が新たに誕生!
シュエジーゴン・パゴダ バガン遺跡 ©ASEAN-Japan Centre
2019年7月6日、東ヨーロッパにあるアゼルバイジャンのバクーで開催されたユネスコの世界遺産委員会は、新たに29件を世界遺産に登録することを発表!東南アジアからは3件の世界遺産が誕生しました!
- サワルントのオンビリン炭鉱遺産(インドネシア 文化遺産)
- シエンクワーン県ジャール平原の巨大石壺遺跡群(ラオス 文化遺産)
- バガン(ミャンマー 文化遺産)
東南アジアに世界遺産が誕生するのは、2017年に登録されたカンボジアのサンボー・プレイ・クック以来となります。
バガン:ミャンマー
2019年新規登録世界遺産の中でも大注目のバガン。実は1997年に世界遺産登録を目指して申請していたのですが、遺跡の修復が適切ではないなどの理由から登録には至りませんでした。その後も地震に見舞われたりと紆余曲折がありましたが、この度めでたく世界遺産に登録されることになりました!
ブパヤ・パゴダとエーヤワディー川 ©ASEAN-Japan Centre
ミャンマー中部エーヤワディー川流域にあるバガンは、11世紀から13世紀にかけて栄えたバガン王朝の都でした。今回世界遺産として登録されたのは、8つのエリアに点在する仏塔や寺院、考古学的遺跡など。これらはミャンマーに伝来した仏教が、バガンで花開いたことを現代に伝えています。
スリ・クシュトラにある「ボーボーヂー・パヤー」 ©ASEAN-Japan Centre
ミャンマー中部にある世界遺産「ピュー族の古代都市群」に続いて、バガンはミャンマーで2件目の世界遺産となります。
アンコール・トム photo:世界遺産イェーイ!
ちなみにバガンは世界三大仏教遺跡の1つでもあります。残りの2つは、アンコールの遺跡群(カンボジア)とボロブドゥール寺院(インドネシア)なので、これにて世界三大仏教遺跡全てが世界遺産に登録されたことになります。
バガン
登録年 | 2019年 |
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登録基準 | 「文明の証拠」、「建築技術」、「出来事や宗教、芸術」 |
アクセス | 成田からヤンゴンまで直行便で約8時間。ヤンゴンからバガンまで飛行機で約1時間。 |
シエンクワーン県ジャール平原の巨大石壺遺跡群:ラオス
©ASEAN-Japan Centre
ラオス中部シェンクワーン県に位置するジャール平原は、2,000以上の巨大な石壺が点在しているミステリアスなスポット。「ジャール」とはフランス語で「壺」を意味します。
©ASEAN-Japan Centre
これらの巨大な石壺は、紀元前500年から西暦500年にかけて作られ、お墓として使われたと考えられています。石壺の近くからは、人骨や首飾りなどの副葬品も発見されました。石壺は高さと直径が3mを超えるものもあります。どのように作ったのかなど、まだ解明されていないことも多い謎に満ちた世界遺産です。
実はフォトジェニックなスポットとして既に注目を集めているジャール平原。世界遺産に登録されたことにより今後観光客がますます増えそうです。近くには天然の温泉もあるので、遺跡観光の後はのんびり一休みをするのもオススメです。
古都ルアン・パバン photo:世界遺産イェーイ!
なお、ジャール平原はラオス3つ目の世界遺産となります。残り2つは、北部にある煌びやかなワット(寺院)が美しい街の世界遺産「古都ルアン・パバン」と、南部にあるヒンドゥー教寺院の遺跡「チャムパーサックの文化的景観にあるワット・プーと関連古代遺跡群」です。
シエンクワーン県ジャール平原の巨大石壺遺跡群
登録年 | 2019年 |
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登録基準 | 「文明の証拠」 |
アクセス | 日本からタイのバンコクまで飛行機で約6時間半。バンコクからラオスの首都ビエンチャンまで飛行機で約1時間。ビエンチャンからシェンクワーン空港まで飛行機で約1時間。シェンクワーンからツアーなどを利用。 |
サワルントのオンビリン炭鉱遺産:インドネシア
インドネシア、スマトラ島西部サワルントにあるオンビリン炭鉱は、オランダ植民地政府によって開かれました。19世紀後半から20世紀初頭にかけて、オランダから最新の技術を取り入れ莫大な量の石炭が算出されました。世界遺産としては、石炭の採掘現場、貯蔵庫、輸送に使われた線路など関連する施設が登録されています。現在は博物館などで当時の面影を見ることができます。
サワルントのオンビリン炭鉱遺産
登録年 | 2019年 |
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登録基準 | 「文化交流」、「建築技術」 |
アクセス | 日本から首都ジャカルタまで直行便で約7時間。ジャカルタからスマトラ島のミナンカバウまで飛行機で約2時間。ミナンカバウからサワルントまで車で約3時間。 |
東南アジアの世界遺産は41件に!
以上3件の世界遺産が加わり東南アジアの世界遺産は、全部で41件になりました。内訳は文化遺産が27件、自然遺産が13件、複合遺産が1件と文化遺産が半分以上となっています。現在世界遺産ランキングは、イタリアと中国が同点1位で55件、ということを考えると東南アジアはそれほど世界遺産が多いわけではないのですが、今年3件増えるなど今後が楽しみなエリアでもあります。
東南アジア世界遺産ランキング
1位:インドネシア 9件
2位:ベトナム 8件
3位:フィリピン 6件
インドネシアは9件中4件が自然遺産で、手付かずの自然を楽しめるのが特徴。世界三大仏教遺跡のボロブドゥールもありバラエティ豊かです。
2位のベトナムには東南アジア唯一の複合遺産「チャン・アンの景観美関連遺産群」があります。またベトナム中部で人気のリゾート地ダナンは、4つの世界遺産をまわることができる、世界遺産好きには外せないスポット。ダナンは8月までベストシーズンが続くため、夏休みにぜひおすすめしたいデスティネーションです。
(text : 鈴木かの子)
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