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今のうちに資格をゲット!世界遺産検定のおすすめ勉強法

カンボジアのアンコール・ワット photo:世界遺産イェーイ!

海外を訪れることが難しい日々が続いていますが、今こそ世界遺産の勉強をはじめてみるのはいかがでしょうか?

世界遺産に触れることはテレビやインターネット、書籍などで簡単にできるのですが、筆者がおすすめしたいのが検定の取得!ゴールを決めて体系立てて勉強することで、世界遺産を広く深く理解することができます。受験される方が多い世界遺産検定3級は、合格認定率が7割~8割程度、合格するまでの学習期間は1週間~1ヵ月程度と言われており、実はチャレンジしやすい検定なのです。

今回の記事では世界遺産検定マイスターで、世界遺産アカデミー認定講師の筆者が、世界遺産検定の概要や勉強法についてご紹介!世界遺産検定でよく取り上げられる東南アジアの世界遺産についても触れていきます。

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世界遺産検定の概要と各級別のレベル


左から1級(上下)、2級、3級、4級のテキスト photo:世界遺産イェーイ!

世界遺産検定とは「NPO法人 世界遺産アカデミー」が主催している世界遺産に関する検定で、上位からマイスター、1級、2級、3級、4級とあります。1級~4級まではすべてマークシート形式で、マイスターは論述です。

級ごとに出題対象が異なり、4級は50件の世界遺産、3級は日本の世界遺産23件+世界の代表的な遺産100件、2級は日本の世界遺産23件+世界の代表的な遺産300件、1級は1121件の世界遺産すべて!となっています。(2021年2月末現在)


筆者も愛用!分厚い1級のテキスト photo:世界遺産イェーイ!

2級までは全員受験できますが、1級は2級合格者のみ、マイスターは1級の合格者のみ受験可能です。検定は年に4回、3月・7月・9月・12月に実施されますが、1級とマイスターは7月と12月だけとなっています。なお「CBT」(CBT…Computer Based Testing)試験も行っており、期間中都合の良い日時に自宅の近くや職場の近くのテストセンターで試験を受けることもできます。こちらは現在2級~4級が対象。

どの級を選べば良いのか迷ってしまうところですが、まずおすすめしたいのは3級。日本の世界遺産23件+世界の代表的な遺産100件、合計123件の世界遺産を勉強して基礎を固めましょう。そして、その次のタイミングの試験で2級を受験!その後、1級、マイスターと段階的に合格を勝ち取っていくのが、理解が深まるスケジュールです。ちなみに4級は高校生の方などにおすすめの資格で、じっくり勉強したい方は4級からスタートするのも良いと思います。詳細については、世界遺産検定の公式サイトを御覧ください。

 

世界遺産検定合格への勉強法

それでは、おすすめの世界遺産検定3級に合格するには?ということで、傾向や対策、勉強法を一挙にご紹介!世界遺産検定3級は、マークシート形式の試験で試験時間は50分、100点満点中60点以上得点できれば合格です。例年認定率は7割~8割程度となっているので、比較的合格しやすい資格です。勉強するのに必要な期間は1週間から1ヵ月ほど、もともと歴史や地理に詳しい方は、短期間で合格できる傾向にあるようです。


真ん中が3級のテキスト photo:世界遺産イェーイ!

世界遺産検定を受験するにあたって欠かせないのが、公式テキスト。世界遺産検定の3級公式テキストの説明には「3級試験はこのテキストから9割以上が出題されます。」とあるので、まずはこの公式テキストを購入しましょう。テキストは大型書店やネットなどで入手できます。


公式過去問題集 photo:世界遺産イェーイ!

もうひとつ、購入したいのが過去問。世界遺産検定3級は、過去と似ているような問題が出題されていますので、過去問を繰り返し解いておきましょう。その他公式学習動画などもあります。

世界遺産検定3級は、対策が立てやすい試験です。配点比率を見てみると、「世界遺産の基礎知識」が25%、「日本の世界遺産」が25%、「世界の自然遺産」が10%、「世界の文化遺産」が30%となっており、世界遺産の基礎知識と日本の遺産の配点が高くなっています。勉強方法・試験対策としては、まず「世界遺産の基礎知識」と「日本の世界遺産」を勉強して、それから世界の遺産を興味のあるところからチェックしていきましょう!配点比率などの詳細については、世界遺産検定の公式サイトを御覧ください。

 

検定に頻出!東南アジアの世界遺産をチェック

現在東南アジアには世界遺産が41件あります。その中でも世界遺産検定3級でよく出題される世界遺産2件をご紹介!

コルディリェーラ山脈の棚田 (文化遺産):フィリピン


コルディリェーラ山脈の棚田 photo:ひさほ ゆう

「コルディリェーラ山脈の棚田」は、旅行で訪れたことがある方は少ないと思いますが、実は世界遺産検定では頻出の世界遺産なのです。

フィリピンの首都マニラがあるルソン島の北部に位置する、壮大な景観が見事な棚田。標高1,000m~2,000mの斜面に広がり、少数民族イフガオ族が2,000年以上にわたって口承で農耕技術が伝えられてきたことにより作られた景観です。稲作をする時や、結婚式などで歌われる「ハドハド」というイフガオ族に伝わる歌が2001年に無形文化遺産に登録されています。

この棚田のように、長い時間をかけて人間が自然環境を活かしながら作り上げてきた景観のことを「文化的景観」と言い、これは世界遺産ではとても重要な概念のひとつです。「コルディリェーラ山脈の棚田」は、文化的景観が認められている世界遺産の代表例として世界遺産検定でもよく取り上げられています。

ちなみに世界遺産検定の問題では、太字で記載した「イフガオ族」、「ハドハド」、「無形文化遺産」などのキーワードが穴埋め問題や正誤問題、選択問題などで出題される傾向にあります。東南アジアの世界遺産については、こういった主要なキーワードを覚えておけば、十分得点が取れます。

ボロブドゥールの仏教寺院群 (文化遺産):インドネシア


photo:世界遺産イェーイ!

インドネシアのジャワ島中部にある世界最大規模の仏教遺跡ボロブドゥールは、770年頃から820年頃にかけて仏教を信仰するシャイレンドラ朝という王朝によって築かれました。遠くから見ると1つのピラミッドみたいなものに見えますが、実は2つの部分から構成されています。上部の「3層の円壇(丸い形)」と下部の「5層の方形壇(四角い形)」、そして「3層の円壇」の頂上にはストゥーパ(釣鐘状の塔)があります。


マノハラホテルに展示されていたレプリカ photo:世界遺産イェーイ!

これらの構造は大乗仏教の宇宙感を表しています。回廊の壁面に施された、ブッダの一生や仏教の教えを伝える見事なレリーフも必見!

インドネシアを代表する世界遺産「ボロブドゥールの仏教寺院群」も世界遺産検定3級では度々取り上げられています。太字にした箇所は要チェックです。また、その世界遺産がどの国にあるのかも、出題されやすいので覚えておきましょう。

以上、世界遺産検定のご紹介をしてきました。今は海外のことを学ぶ時!ということで、ぜひ世界遺産検定を勉強して、次の旅行をもっと実りある、彩り豊かなものにしてみるのはいかがでしょうか?実際に海外を訪れて、遺跡を見る時やガイドさんの説明を聞く時など、世界遺産について知識があるのとないのとでは、理解の深さが全く変わってくると思います。

(text : 鈴木かの子)

■世界遺産検定
公式サイト:https://www.sekaken.jp/
公式Twitter:@sekakenpr

(参考文献:『きほんを学ぶ世界遺産100 世界遺産検定3級公式テキスト』、『世界遺産検定公式過去問題集 3・4級』)

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