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- 世界遺産ニストが選ぶ!2017年に行きたい世界遺産
いよいよ2017年が始まりました!ということで、今回は「2017年に行きたい東南アジアの世界遺産!6選」をお届けします!
アンコール・ワット photo:世界遺産イェーイ!
東南アジアには2017年1月現在、遺跡などの文化遺産が23件、自然遺産が13件、複合遺産(自然遺産と文化遺産両方の価値を持つもの)が1件、合計37件の世界遺産があります。文化遺産は仏教、ヒンドゥー教の寺院や遺跡が多くアンコール・ワットやボロブドゥールなど世界的に有名なものがあり、自然遺産は奇岩、動物、ジャングル、山、海、川とバラエティ豊富なのが特徴です。その中で今年こそ行っておきたい!という世界遺産を6個ご紹介します。
1. アンコールの遺跡群(文化遺産):カンボジア
2. アユタヤと周辺の歴史地区(文化遺産):タイ
3. 古都ホイアン(文化遺産):ベトナム
4. ハ・ロン湾(自然遺産):ベトナム
5. ボロブドゥールの仏教寺院群(文化遺産):インドネシア
6. バリの文化的景観:バリ・ヒンドゥー哲学トリ・ヒタ・カラナを表す水利システム「スバック」(文化遺産):インドネシア
1. アンコールの遺跡群(文化遺産):カンボジア
アンコール・ワットの朝焼け photo:世界遺産イェーイ!
世界遺産「アンコールの遺跡群」は、9~15世紀にかけてインドシナ半島のほとんどを支配していたクメール人の王国、アンコール朝の遺跡群で、その最高傑作がアンコール・ワット。世界遺産の登録範囲は40000ha、東京ドーム約855個分!という広大な敷地に600を超える石造りの遺跡が残されています。
バイヨン寺院の四面仏塔@アンコール・トム photo:世界遺産イェーイ!
アンコール・ワットだけではなく、他の遺跡も見所満載です。
タ・プローム photo:世界遺産イェーイ!
巨大な樹木が遺跡に絡みついた神秘的な遺跡、タ・プローム。
バンテアイ・スレイ photo:世界遺産イェーイ!
紅色砂岩の繊細なレリーフが美しい、バンテアイ・スレイのデバダー(女神)像。
実は筆者は11月に人生4回目になるアンコール・ワットへ行ってきたのですが、何回行っても感動してしまう偉大な遺跡です。ただ、以前と比べて圧倒的に増えたのは観光客の数!
西参道北側の聖池 photo:世界遺産イェーイ!
こちらはアンコール・ワットの朝日の写真スポットで有名なところです。ちょうど乾季でオンシーズンだったこともあるのですが、観光客の多さにびっくり!美しい朝日の写真を最前列で撮りたい場合は、まだ暗い間にアンコール・ワットに到着して場所取りをしなければなりません!懐中電灯を忘れないようにしましょう。
早朝のチケット売り場 photo:世界遺産イェーイ!
シェムリ・アップにあるほとんどの遺跡に入場できるチケットは、アンコール・ワットから車で約15分のところにあるチケット売り場でのみ購入可能です。以前は、アンコール・ワットのすぐ近くにチケット売り場があったのですが、最近シェムリ・アップ市内の「プリア・ノロドム・シハヌーク・アンコール博物館」の近くに移転しました。写真のように、早朝などはチケット売り場も混雑しているので、確実に朝日の写真を撮りたい場合は前日購入がオススメです(前日17時から翌日分のチケットが購入可能)。
なお2017年2月1日から入場料金が値上がりします。
・1日券:20ドル → 37ドル
・3日券:40ドル → 62ドル
・1週間券:60ドル → 72ドル
今からでは少々難しいかもしれませんが、1月末までに行くとお得です!
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アンコールの遺跡群 (文化遺産)
・登録:1992年
・登録基準:「人間がつくった傑作」、「文化交流」、「文明の証拠」、「建築技術」
・アクセス
日本からカンボジアの首都プノンペン、タイのバンコク、またはベトナムのホーチミン経由でシェムリアップへ。シェムリアップ市内からアンコール・ワットは車で約15分。
-プノンペン経由
日本からプノンペンは直行便で約7時間。プノンペンからシェムリアップは約1時間。
-バンコク経由
日本からバンコクは直行便で約7時間。バンコクからシェムリアップは約1時間。
-ホーチミン経由
日本からホーチミンは直行便で約6時間半。ホーチミンからシェムリアップまで飛行機で約1時間。
2. アユタヤと周辺の歴史地区(文化遺産):タイ
ワット・ヤイ・チャイモンコン photo:世界遺産イェーイ!
今回ご紹介する中で最も気軽に行ける世界遺産、アユタヤ。タイの首都バンコクから電車や車に乗って約1時間半で行けちゃうので、バンコクから日帰りも可能です。
ワット・プラ・シー・サンペット photo:世界遺産イェーイ!
アユタヤは「平和の都」という意味で、14世紀半ばから約400年間栄えたアユタヤ朝の都です。3つの河川の合流地点にあるアユタヤはかつて「水の都」とも呼ばれ、商業と文化の中心地として国際貿易都市に発展するも、1767年のビルマ軍侵攻によって都は徹底的な略奪と破壊にあい、現在は切り落とされた仏像、崩れ落ちた仏塔、土台のみの王宮などが残されています。
ワット・プラ・マハータート 切り落とされた仏頭 photo:世界遺産イェーイ!
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アユタヤと周辺の歴史地区 (文化遺産)
・登録:1991年
・登録基準:「文明の証拠」
・アクセス
日本からタイの首都バンコクまで直行便で約7時間。バンコクからアユタヤは車、電車で約1時間半。
3. 古都ホイアン(文化遺産):ベトナム
夜景も美しい来遠橋 photo:TRIPPING!
ホイアンは16~19世紀に中国、インド、アラブを結ぶ中継貿易の拠点として栄えた港町です。16世紀~17世紀には日本との朱印船貿易の中継地点として栄え、かつては日本人町もありました。しかし江戸幕府の鎖国政策により日本人町は衰退し、現在はその後に移り住んできた中国人の影響を受けた街並みとなっています。
フーンフンの家(馮興家) photo:ひさほ ゆう
こちらのフーンフンの家は約200年前に貿易商人の住居として建てられた家。街歩きをしていると、いくつかの建物は中に入って見学することができます。
アオザイ女子高生 photo:世界遺産イェーイ!
ホイアンは街並み全体が世界遺産として登録されています。のんびり散歩をするだけで素敵な風景に会うことができるので、ゆっくりと街の雰囲気を味わってみて下さい。
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古都ホイアン (文化遺産)
・登録:1999年
・登録基準:「文化交流」、「伝統的集落」
・アクセス
日本からダナンまで直行便で約6時間。ダナンからホイアンまで車で約1時間。
4. ハ・ロン湾(自然遺産):ベトナム
photo:ひさほ ゆう
海に浮かぶ奇岩の幻想的な風景でおなじみのハ・ロン湾!今回ご紹介する6つの世界遺産の中で唯一の自然遺産です。ハ・ロン湾の「ハ」は「降りる」、「ロン」は「龍」を意味しています。昔、天から龍が降りてきて侵略者たちを撃退した際に、辺りの山が砕け、深い谷ができ、そこに海水が流れ込んでハ・ロン湾の景観ができたと言われています!
photo:ひさほ ゆう
ハ・ロン湾は、クルーズで観光するのが一般的。ベトナムの首都ハノイから日帰りのツアーや船上泊の1泊2日のツアーがあるので、日程に応じて手配しましょう!
香炉島 photo:ひさほ ゆう
約2,000の島や奇岩があり、その半分の奇岩に名前がつけられているそうです。こちらの「香炉島」は20万ドン札に印刷されている有名な岩です!ゴリラ岩や闘鶏岩など動物の名前もあります。
ティエンクン洞窟 photo:ひさほ ゆう
クルーズツアーでは、下船して洞窟の中を見学したりする時間もあります。カルスト地形特有の鍾乳石がカラフルにライトアップされています。
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ハ・ロン湾(自然遺産)
・登録:1994年
・登録基準: 「自然の景観美」、「地球の歴史」
・アクセス
羽田からハノイまで直行便で約5時間半。ハノイからの日帰りもしくは1泊2日のクルーズツアーに参加するのが一般的。ハノイからクルーズ船乗り場があるバイチャイまではバスで約4時間弱。
5. ボロブドゥールの仏教寺院群(文化遺産):インドネシア
photo:世界遺産イェーイ!
インドネシアのジャワ島中部にある世界最大規模の仏教遺跡ボロブドゥールは、770年頃から820年頃にかけて仏教を信仰するシャイレンドラ朝という王朝によって築かれました。王朝が約100年で滅びたため寺院も荒廃し1871年にイギリスのラッフルズに発見されるまで何と約1,000年間もの間、密林の中に埋もれていました!
外観は大乗仏教の宇宙観を表している photo:ひさほ ゆう
回廊の壁面にはブッダの一生や仏教の教えを伝える見事なレリーフが残されています。
photo:世界遺産イェーイ!
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ボロブドゥールの仏教寺院群 (文化遺産)
・登録:1991年
・登録基準: 「人間がつくった傑作」「文化交流」、「出来事や宗教、芸術」
・アクセス:成田から首都ジャカルタ、またはバリ島のデンパサールまで直行便で約7時間。ジャカルタ、またはデンパサールからジョグジャカルタまで飛行機で約1時間。ジョグジャカルタから車で約1時間半。
ボロブドゥール観光の拠点となるジョグジャカルタから車で約45分で「プランバナン寺院」という別の世界遺産にも簡単に行けます。こちらもぜひ足を延ばしてみて下さい。
photo:ひさほ ゆう
6. バリの文化的景観:バリ・ヒンドゥー哲学トリ・ヒタ・カラナを表す水利システム「スバック」(文化遺産):インドネシア
インドネシア随一のリゾート地バリ島に、美しい棚田を観ることができる世界遺産【バリの文化的景観:バリ・ヒンドゥー哲学トリ・ヒタ・カラナを表す水利システム「スバック」】があります!
photo:ひさほ ゆう
バリ・ヒンドゥー教の哲学の一つである、「トリ・ヒタ・カラナ(神と人、自然の調和がコンセプト)」に基づく棚田の景観や、灌漑施設、9世紀から続いている水利システム「スバック」を司る寺院など5カ所が世界遺産として登録されています。
バトゥール湖 photo:ひさほ ゆう
全ての川や泉を生み出した女神が住む場所とされるバトゥール湖。
ウルン・ダヌ・バトゥール寺院 photo:ひさほ ゆう
バトゥール湖の水の女神を祀る、ウルン・ダヌ・バトゥール寺院。
テラス・パディ・カフェ (Teras Padi Cafe) photo:TRIPPING!
棚田を眺められるカフェでのんびりするのもオススメです。
先ほどご紹介したボロブドゥールの観光の拠点となるジョグジャカルタはバリ島から飛行機で約1時間なので、日帰り、1泊での観光も可能です。
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バリの文化的景観:バリ・ヒンドゥー哲学トリ・ヒタ・カラナを表す水利システム「スバック」 (文化遺産)
・登録:2012年
・登録基準:「文化交流」、「文明の証拠」、「伝統的集落」、「出来事や宗教、芸術」
・アクセス
日本からバリ島のデンパサールまで直行便で約7時間。デンパサール空港からウブドまで車で約1時間。世界遺産は点在しているので、ウブドからツアーかタクシーチャーターが便利。
※記事中の情報は、全て2016年12月現在のものです。
(参考文献:『すべてがわかる 世界遺産大事典 <上・下> 世界遺産検定公式テキスト』、『きほんを知る世界遺産44 世界遺産検定4級公式テキスト』、『地球の歩き方』、『るるぶ』】
4年間世界遺産巡りの旅をした夫婦「世界遺産イェーイ!」のコラム
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