ベトナム
観光
勝手にベトナム観光開発局!コラム第一弾

足元にある「東洋のパリ」!ベトナム・セメントタイルの魅力

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シンチャオ〜!
ベトナムにそこそこ詳しい男・ネルソン水嶋です。

普段は、ベトナムの変わったスポットを紹介したり、アホなことに挑戦するサイト「べとまる」を運営しております。主に、ダチョウに乗ったり、ドリアンを装備したりしていますが、言葉だけでは一切伝わらないと思うので…。

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こういうことをしています!

それを時に人は変態行為と呼びます。
ま、そんなつもりはこちとら一切ないんですけどね。

でも今回は、素敵な素敵な「TRIPPING!」で、わざわざ変態行為をしに来た訳じゃないんですよ!あ、自分で言っちゃったわ。

 

げに美しきかな、ベトナムの「セメントタイル」

まずはこちらの写真をご覧ください!

セメントタイル

これ、ベトナムでよく見る、セメント製のタイルです。

 
 

今、思ってませんか?

めちゃくちゃかわいいって思ってませんか!?

 
そうすれば語りましょう、そうでないなら両肩を掴んで熱く語りましょう。

 
「TRIPPING!」では真面目にベトナムを語ります。
いや、普段も真面目な変態行為を…まぁ、どっちでもいいや。

 

足元にある「東洋のパリ」、セメントタイルの魅力

まず、このセメントタイル、ベトナムベトナムと言いながら、実はフランス生まれ

ベトナムは1887年から1945年まで、フランス領インドシナという名の、フランスの植民地であった時代でした。当時の街の景観は「東洋のパリ」と称されたほどで、今でも、プリン、ロータリー交差点、コロニアル様式の建築…といった形で、そこかしこにフランス文化の残り香を漂わせています。

そのひとつが、本国フランスの一般家庭でも使われていたセメントタイルという訳です。

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コロニアル様式建築の代表格・ホーチミン市中央郵便局。

セメントタイルの魅力は大きくふたつあると思っています。
「多彩なデザイン」と「計算された美術」、これに尽きるでしょう。

多彩なデザインは、冒頭の写真でもその一端が伝わりますね!
今まで見かけたものを思い返しても、ざっと軽く100以上はあったかと。
花や果実や幾何学模様など、モチーフは実に豊富で見ていて全く飽きません。

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花をモチーフとしたセメントタイル。

そして、計算された美術です。
パッと見は「複雑なデザインだなー」という印象でも見れば見るほど驚き。
何故なら、一枚のタイルの向きと組み合わせによって構成されているから。

一枚だけでは何も思わないが、4、9、16、並び…そういうことか!とヒザを打つ。
まるで「1ピースから成るパズル」、デザインに知恵と発見が詰まっているのです。

 

で、そんなセメントタイルはどこで見られるの?

と、こうして魅力を語ったところで、「どこで見れるのよ?」という話ですよね。
今回は、ホーチミン市内でセメントタイルを楽しめるスポットを紹介します。

 

ホーチミン市中央郵便局

ホーチミンに来られたことがある方なら訪問済みかもしれません。
しかし、だからと言って侮ることなかれ!

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天井のアーチやホーチミン氏の肖像画に視線を奪われがちですが、足元は見ましたか?

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おとなしめのデザインとスケールですが、つぶさに見ていくとこれがもうかわいい。とくに水色のキキョウ(かどうかは分かりませんが)が個人的にお気に入りです。何しろ有名観光スポットなので、踏まれ続けてくすんでいますが、それもまた経年の魅力というものでしょう。

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ホーチミン市中央郵便局
住所:2 Công xã Paris, P.Bến Nghé, TP.Hồ Chí Minh

 

Oromia Coffee

一気に毛色は変わって、こちらはカフェ。
というより、このあと紹介する場所は全てお店です。

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セメントタイルのモザイクです。
実はこのスタイル、ちょっとお高めかつ若者向けのカフェで流行中。

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カフェやショップのオーナーの中で、古き良きセメントタイルの魅力を見直すムーブメントが起こっているようです。私も初めて見たときは衝撃を受けたのですが、最近は至るところで見かけるようになりました。それ、個人的には複雑なのですが、理由は最後に後述します。

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ちなみにここは猫カフェでもあります。
みんな大人しいので、ベトナムの猫とじゃれたいのならオススメです。

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Oromia Coffee
住所:193A/D3 Nam Kỳ Khởi Nghĩa, P.7, Q.3, TP.Hồ Chí Minh

 

El Sol Cafe

このカフェ、一周回って、セメントタイルを売っています
日本人が多く利用するカフェでもあり、関心の高さがうかがえますね!

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もちろん、床もセメントタイル。外観はローカル感あふれる雑居ビルなので、はじめての観光では抵抗があるかもしれませんが、看板に従って上がって行けばそこはきらめくセメントタイル空間です。

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実を言うと最近お気に入りなので、私がいるかもしれませんが、見て見ぬふりをしてください。ちょっとでも視線を送ると、「あ、もしかして俺のこと知ってるのかな!?」と気持ち悪い視線で返すかもしれないし、それが確実に私です。

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El Sol Cafe
住所:2nd floor, Nguyễn Siêu, Q.1, TP.Hồ Chí Minh

 

Quan Bui

最後に紹介する場所がこちら、洒落た感じのベトナム料理レストランです。
個人的に、「セメントタイルの聖地」扱いしています。

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決してコロニアル様式建築ではないけれど、ここにはかなりの種類のセメントタイルが持ち込まれています。床という床にセメントタイルが敷き詰められており、その配置のセンスが良いのです。

一枚ずつバラバラのモザイクにする訳でもなく、フロア一面を同じ柄にする訳でもない。いい感じにまとまっていて、延々と目移りしてしまいます。まるでセメントタイルの見本市状態です。

料理の味も雰囲気も、接客もおおむね良いので、是非行ってみてください。

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Quan Bui
住所:17A Ngô Văn Năm, P.Bến Nghé, Q.1, TP.Hồ Chí Minh

 

おまけ

最後に、ちょうどこの原稿を書いているときに友人から送られて来たものを紹介します。

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分かります?デザインはまばらでありながらも、モノクロで統一しているんですねー。これは攻めて来たな!と思いました。

 
こうして昔からあるセメントタイルを今風にアレンジする流れは、まさに温故知新!といった感じで、外国人(日本人)というちょっと引いた立場から見ていて非常に嬉しく思います。ただ、アレンジは独自のものであってほしく、このモノクロでの統一にしろ、さきほどのモザイクスタイルにしろ、同じスタイルばかりが流行ってしまう状況は何か違うな…と思うところなのですけどね!

なお、今回はホーチミン市ばかりを紹介しましたが、どちらかと言えばハノイの方が多いと感じます。「cement tile hanoi」などで検索していただければ、いろいろと出てくると思いますよ!もちろんそれはホーチミン市も同じです!

 

と、こんな感じで、新たなるベトナム観光を勝手に開発していきます!

以上、セメントタイルの魅力をお伝えしました。
最後になりましたが、本連載のご説明です〜。

ベトナムはしばしば、リピーター観光客が少ない国だと言われます。フォーやアオザイなどの定番イメージはありますが、それが強すぎるため新たな観光の魅力が知られていないんじゃないかという気も私はしていたり。

そこで!本連載では僭越ながら、ベトナムについて発信を続けてぼちぼち四年のわたくしネルソン水嶋が、まだまだ知られていない新たなるベトナム観光を開発します。ゴールはベトナムの観光省が私を雇うまで。まぁ半分は冗談です。

 
(text & Photo:ネルソン水嶋)

 
ネルソン水嶋の「勝手にベトナム観光開発局」
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