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シンガポールとマレーシアで開催

閲覧注意の大苦行!ヒンズー教の神聖な儀式「タイプーサム」

毎年タミル歴第10月(新暦の1月~2月)の満月の日に開催されるヒンズー教のお祭り「Thaipusam(タイプーサム)」。けたたましいインディアンドラムに合わせて体中に鉄棒を刺した男たちが練り歩く様子から、奇祭中の奇祭との異名も。2017年は2月9日を予定。東南アジアでは、シンガポールとマレーシアで大々的に開催予定だ。

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ヒンズー教の神聖な儀式


©Singapore Tourism Board

Thaipusam(タイプーサム)」は、悪の破壊者であるスブラマニヤ神を称えて行われる「美、若さ、力」を象徴するヒンズー教のお祭り。

シンガポールでは、タイプーサム前日より、馬車の行列はセラングーン・ロードのスリ・スリニバサ・ペルマル寺院を出発。ケオン・サイク・ロードのラヤン・シチ・ヴィナヤガー寺院へ向けてスブラマニヤ神像を運んでいく。
 

©Singapore Tourism Board
 
タイプーサム当日、夜明け前から行脚に出発するのは「豊かさと子宝」を象徴する「ミルクポット」を持った女性信者たち。続く第2陣には、約1か月間の厳格な菜食主義の修行を積み、精神を鍛え上げて来た男性信者の列がスタートする。

カバディ」と呼ばれる半円状の儀式道具を担いで歩く男たち。この「カバディ」にはスパイクと呼ばれる鉄や木の棒が取り付けられており、それを肩や腹、舌、頬などに突き刺して肉体に固定している。花やクジャクの羽根で色彩豊かに飾られたカバディは、最大で重さ約40kg、高さ4mにも及ぶそう。この状態で約4.5kmの道のりを練り歩く様は、まさに奇祭中の奇祭と呼ばれる所以だ。パレードの列からは、彼らを鼓舞するためのインティアンドラムと詠歌が高らかに鳴り響く。


©Singapore Tourism Board

この美しく神聖な行列は、セラングーン・ロードのスリ・スリニバサ・ペルマル寺院とタンク・ロードのスリ・タンダユタパニ寺院の間で見学することができる。尚、到着した信者たちは、運んできたミルクをスブラマニヤ神の像にかけて奉納し、祈りを捧げるそう。想像以上に過激な場面に出くわすこともあるので、初心者は心して見物したい。

 

マレーシアはバトゥ洞窟で開催


写真提供:マレーシア政府観光局
 
タイプーサムはお隣の国マレーシアでも同じ日程で開催。世界的に有名な洞窟のヒンドゥー教の石窟寺院「バトゥ洞窟」には、なんと100万人以上のヒンズー教信者が集まる。

この時期のシンガポール、マレーシア両国には近隣諸国からも信者が集うため、場所によっては大混雑の可能性が。一部の道路は封鎖されるので、特に祭典前後は時間に余裕を持った行動を心掛けよう。

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