シンガポール
カルチャー
アジア初の試みとなる映画祭

デザイン業界を牽引「A Design Film Festival 2015」シンガポールで開催

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“Dior and I” ©A Design Film Festival2015

アジア初の「デザイン」をテーマにした映画祭「A Design Film Festival 2015(デザイン・フィルム・フェスティバル)」がシンガポールで開幕。映画を通してデザインのプロセスを幅広く広め、自国並びに世界中の才能を世に発信していくこの祭典は、2015年9月5日~9月13日の期間に開催。

 

デザイン・フィルム・フェスティバルとは

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808 ©A Design Film Festival
 
様々な分野のデザインに精通する学際的なデザインスタジオ「Anonymous」がオーガナイズし、2010年から始まったデザイン・フィルム・フェスティバル。受賞歴のある著名なデザイナーらによって2005年に設立され、政府やスポンサーから完全に独立したスタンスを保つAnonymousは、独自の企画でこの祭典を取り仕切っている。

その目的は3つ。映画を通してデザインのプロセスをプロから素人まで幅広く広めること、デザインの分野全体に連帯感を浸透させること、自国及び世界の才能を世に示すことだ。

近年では、シンガポールを越えてバンコク、ニューヨークにも映画祭の拠点を拡大し、シンガポールのデザインの分野での認知に、高く貢献している。

 

2015年のテーマは「Depth and Width」

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Barbicania ©A Design Film Festival
 
「より深く、より広く」というテーマを掲げられた今回の映画祭は、過去最大規模。更に、2か所のシアターを会場とする初の試みも。2015年9月5日、6日は、大規模改装されたばかりの歴史的建造物「Capital Theatre」で、9月11日~13日は、オーチャードの「Shaw Theatres LIDO」で開催。150もの映画作品の中からAnonymousによって厳選された、7つのアジアプレミア作品、2つのシンガポールプレミア作品、そして東南アジアプレミアの1作品から成る全10タイトルが上映される。

中でも注目なのは、「Dior and I」。Raf Simons(ラフ・シモンズ)が世界的ブランド「Christian Dior(クリスチャン・ディオール)」の主任デザイナーとなって初の、オートクチュールコレクションの舞台裏を描いたもの。ファッションハウスの裏側や、彼のデザインに対する愛情が描かれる。

The Salt of the Earth」は、写真家Sebastião Salgado(セバスチャン・サルガド)のアマゾンにおける生態保護活動の40年の記録を描く。彼の息子Juliano Ribeiro Salgado(ジュリアーノ・リベイロ・サルガド)らによって制作されたこの作品は、2015年アカデミー賞のベストドキュメンタリー賞を受賞している。
 
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The Salt of the Earth ©A Design Film Festival
 
その他、上映作品についてはこちら>

 

限定記念グッズにも注目

今回の映画祭では初の試みとなる、デザインメーカー「Supermama」とのコラボレーションが実現。シンガポールでデザインされたものを、日本の伝統技術で形にするオリジナル作品を手掛けるこのブランドは、有田焼とのコラボプレートで有名。この映画祭では、10種類のデザインの「足袋」が発売される。足袋の製造には奈良の工房が協力している。
 
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既にバンコクで7月に開催され、タイのクリエイティブ界の世界進出に重要な機会を与えたと賞賛されたこの映画祭は、9月のシンガポールの後、10月にニューヨーク・ブルックリンでの公演も待っている。

デザインにおいてもアジアのハブ国となるべく躍進を続けるシンガポール。デザイン・フィルム・フェスティバルで、その勢いを目の当たりにしてみては。

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