インドネシア
カルチャー
バリ島から10時間!世界一の波に挑む vol.1

世界一長いバレルへの挑戦!ロンボク島「デザートポイント」への行き方

チューブ_デザートポイント
デザート ポイント -Desert Point- (筆者撮影)

 

最長20秒!世界一長いバレル

世界一周の集大成として、3ヶ月以上におよぶインドネシアサーフトリップを始めて間もない時だった。一冊のサーフ雑誌に載っていた、完璧なチューブ写真にくぎ付けとなった。そこは「Best Wave in the World」にも選ばれたことのあるチューブポイントで、最長20秒も入れるバレルは、世界一長いバレルとも言われている。

 
レフトの波、特にホレた波が好きな筆者が行かない理由がない。

・・・と言いたいところだが、

ここは激浅、デンジェラスな、エキスパートオンリーのポイントなのである。

せっかく行っても、ポイントにすら入れないかもしれない。入っても怪我をするかもしれない。

でも、世界一と称される波を見てみたかった。入れなければ、世界一の波に乗るサーファー達のライディングを目の前で見られるだけでもいいではないか。

こうして、次に狙う波はデザートポイントに決定した。

 
デザートポイントは乾季(4月~10月)の、特に大きなスエルが入った時にしか波が立たないポイントで、バリ島で、そのスエルが来る日を待った。毎日インターネットの波情報とにらめっこである。ウネリの向きなども細かく影響してくるポイントだが、目安としては大好きなウルワツが8-10feetを超える予報のときだった。

そして、ついにその日が来た。

 

バリ島からデザートポイントへの行き方

デザートポイントへ行くにはバリ島からだと大きく2つの方法がある。

1. ボートをチャーターして簡単に 1 Day Trip(高い)
2. 自力でバイクとフェリーでいく(安い)

ここは大人らしく「前者で!」 と言いたいところだが、旅も長かったため後者の「自力でいく!」を選択した。いや、むしろ私はその道中も楽しみたかった。

 
2013年5月某日。朝の8時にバリ島のクタを出発し、港のあるパダンバイまでバイクで1時間半、この日は雨が降っていたこともあり2時間かかった。ここからバイクもろともフェリーに乗り込む。

行き_デザートポイント
フェリー乗り場   (筆者撮影)

フェリーは特に時間は決まっておらず、ある程度の客が集まったら出発するというシステム。だいたい2時間に1本くらい出ているそう。

運悪く、前のフェリーが出発したばかりだったので、12時になってやっとフェリーが出発。フェリーにバイクごと入ったら、1階にバイクを停め、デッキへ上がっていく。

車_デザートポイント
フェリーの中   (筆者撮影)

船_デザートポイント
フェリーデッキ   (筆者撮影)

ロンボクのレンボーという港までフェリーで3時間半かかり、16時近くになってレンボーの港を出発できた。事前の情報ではレンボー港からデザートポイントまではバイクで3時間程度とのことである。夕暮れまでにデザートポイントに到着できるだろうか、という不安もあったが、とにかく急いでデザートポイントのあるバンコバンコを目指すことにした。

ロンボクの人はとてもフレンドリーで「どこいくの??バンコバンコはあっちだよ」と道を教えてくれる。その甲斐あって、バンコバンコまであと少しというところまで順調にきた。

そう「あと少し」というところまでは……

 
バンコバンコの村に入りここから最後の難関、「ダートロードの丘越え」が待っていた。ごつごつした石とさらさらの細かい粒子の砂にバイクのタイヤを取られ、行く手を阻まれる。

バイク_デザートポイント
(筆者撮影)

30分以上かけて、なんとか丘を越え、デザートポイントに到着したのは日が暮れる直前だった。結局バリ島からデザートポイントまで10時間もかかってしまった。

デザートポイントの前には竹でできた簡素な宿が10件ほどある。

宿_デザートポイント
(筆者撮影)

高床式になっている床にマットレスと蚊帳だけが置いてある、シンプルこの上ない作り!!

部屋_デザートポイント
(筆者撮影)

(※ちなみに、このデザートポイントには高級ホテルなんてものは、ありません!!!)

ボディボードとバックパックを部屋に置きさっそく波チェック。目の前には綺麗な夕日と、穏やかな海、そして海の向こうにはバリ島とアグン山が望めた。

夕陽_デザートポイント
(筆者撮影)

こんな穏やかな海なのに、本当にあのモンスターチューブは現れるのだろか。もしかして、波情報は外れていたのではないか。

少し不安を感じつつ、ベッドに入る。バリからのバイクでの長旅もあり、目を閉じると一瞬で深い眠りにはいった。

 
vol.2へ続く……

 

(Photo & text: 響子)

 
サーフィンコラム「インドネシアの波に魅せられて……」
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