カンボジア
観光
五感で感じる遺跡巡り

雰囲気重視の遺跡スポット+α <アンコール・トム編>

photo: 北山義浩

一生に一度は行きたい世界遺産、アンコール遺跡群。航空券もとったし、ホテル予約もOK!さて、遺跡について勉強するか!と気合をいれてガイドブックを開いてみたはいいけれど、レリーフが…なんとかヴァルマンが…伽藍が…?聞きなれない言葉のオンパレード。ページをめくるたびに、頭の中は「?」でいっぱい。そんな方も多いのではないでしょうか?


「森感」も遺跡の持つ魅力のひとつ  photo: 北山義浩

もちろん、歴史や背景をきちんと理解したほうが、一層楽しめることは間違いありません。だけど、上段から見渡す景色、遺跡と森のコントラスト、木々から差し込む光…。見たり肌で感じたりして、その空気感を味わうことも楽しみ方のひとつです。今回は、アンコール・ワットに並ぶ人気遺跡「アンコール・トム」内の、雰囲気の良いちょっとニッチなスポットをご紹介します。

 

まずは、アンコール・トムについて簡単に説明♪

アンコール・トムのど真ん中にあるバイヨン寺院 photo: 北山義浩

1辺3kmの正方形の敷地内に造られた、12世紀末~13世紀初頭に都が置かれた場所。アンコール・トムとはこの敷地全体の総称で、この中にバイヨンはじめ多くの遺跡が点在しています。

 

サルもいる!ワクワク感MAXの林道
南大門からバイヨンへ続く道

南大門のまっすぐ先には大遺跡バイヨンがそびえ立つ  photo: 北山義浩

観光ルートの王道である、南大門→バイヨン。門をくぐると、バイヨンへ伸びる一本道に入ります。道を囲むように立つ高い木々、そこを抜けた先には大遺跡バイヨンがある…。「トンネルをくぐると…」と、まるで『雪国』の一節のような、ワクワクした気分を味わえます。

木に登って遊ぶサルたち   著者撮影

道路脇には野生のサルが常駐。木の実を食べたり寝そべったりと、なんとも微笑ましい姿を披露してくれます。

 

うっそうとしたプチ・フォレストを行く
バプーオン~ピミアナカスの裏道

背後にチラリと見えるピミアナカス  photo: 北山義浩

バイヨンの北西にある、大型のピラミッド型遺跡「バプーオン」の裏から「ピミアナカス」に続く野道。周囲は木や草が生い茂り、辺り一帯がうっそうとしています。

崩れた遺跡の石が散乱している  photo: 北山義浩

遺跡に絡みつく大木  photo: 北山義浩

ぼうぼうと生えた草の中、散らばる砂岩を踏みしめて行く道すがらは、プチ・アドベンチャー感いっぱい。アドベンチャー感といえば「ベンメリア」や「タ・プローム」が有名ですが、似たような雰囲気を味わえますよ。

 

王になった気分で眺めてみよう
象のテラス&ライ王のテラスから望む景色

象の浮き彫りがびっしり  photo: 北山義浩

バイヨンの北にまっすぐ伸びる、全長300メートルを超す「象のテラス」と、その隣にある「ライ王のテラス」。双方とも壁に施された浮き彫りが注目されがちですが、この壇上から望む景色は壮大で一見の価値ありです。

ライ王像の目の前に広がる、見晴らし抜群の景色  photo: 北山義浩

この2つのテラスは、それぞれ高さ4m、6mと結構高い!象のテラスでは、かつて王様が軍隊を階下に集めて儀式をしたと言われています。ぜひテラスの上から、王様の目線で眺めてみてください。

 

苔むした塔門に風情を感じる
北大門周辺

苔むして緑色の北大門。上の南大門と比較してみて  photo: 北山義浩

街からの入場口である、南大門の対極にある「北大門」。通常のルートではあまり通らないマイナーな門です。そのため、ひと気がなくひっそりと佇むこの塔門。木に囲まれているせいもあり、全体が苔むしていて、独特の風情を湛えています。
門を抜けた先の環濠(お堀)も、水中から枯れ木が無造作に顔を出していて、不思議な空気感を醸し出しています。

 

(おまけ1)乗らずともゾウと触れ合える方法

象乗りは1人20ドル(1頭につき2名まで)  photo: 北山義浩

バイヨン周囲を闊歩する象たち。ちょっと近づいてみたいけど、乗るまでもないかなぁ…という方におすすめなのが、エサやり。バイヨン周囲ある象乗り場には果物が販売されていて、タイミングがあえば象に直接食べさせることができます。パイナップルも皮ごとぺろり。豪快に食べる様を間近で見られますよ。
※象の活動時間は8:00~10:30。

 

(おまけ2)アンコール・トム内のお寺は密かなパワスポ

ライ王のテラス裏にある「ワット・タントク」の大仏も1000年級   著者撮影

アンコール・トムの中には、いくつかお寺や大仏が点在しています。それらの多くはアンコール時代からのもので、カンボジア人のパワスポとしても知られています。遺跡めぐりの途中に、少し足をとめてお参りしてみてはいかがでしょう?  

 
(text: 矢羽野 晶子)

 
シェムリアップてくてく散歩
〜楽しくて、ちょっとディープな街歩き
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