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- 遺跡だけではないバガン!遺跡周辺の“村観光”へ出かけよう
通学時間のサッサッヨー村の道 著者撮影
世界三大仏教遺跡のひとつであるバガン遺跡。赤茶けた草原に点々と広がる遺跡群には、カンボジアのアンコールワットやインドネシアのボロブドゥールのような派手さはありませんが、ひとつひとつが異なる歴史と趣きをもち、いくつ見ても飽きることがありません。
車や馬車をチャーターして有名遺跡を巡るのもいいですが、おすすめは電動バイクをレンタルして、自分のペースで見て回る方法。そして遺跡見学の合間には、周辺の村も訪ねてみませんか? 実はバガンには、遺跡と共存しながら暮らすたくさんの村々があるんです。
サッサッヨー村:昔話の世界そのままの子どもたちがいっぱい
まずは、ちょっと行きにくいですが、とっておきの村をご紹介します。最近、“発見”されたばかりのサッサッヨー村です。
子どもたちが、ビルマの伝統的な髪型を守っていることで知られるようになった村で、数年前にテレビ番組がレポートし、有名になりました。ちょっと、「子連れ狼」の大五郎を思い出す髪形ですね。バガン中心部から車で1時間半ほどかかる上、道が悪く、大雨の後は村への道が通行できなくなります。それだけに、昔の習慣が廃れず続いてきたのでしょう。
朝8時から9時頃が通学時間なので、この時間帯に行けば、子どもたちに出会える確率が高そうです。ただし、村の人たちはプロのモデルさんではありません。写真を撮るときは、必ず許可を取ってくださいね。
これが昔ながらのミャンマーの子どもの髪型 著者撮影
ミンナントゥ村:バガンの村観光の草分け
ミンナントゥ村は周辺に遺跡も多く、早い段階から観光客が訪れてきました。ガイドや土産物の押し売りなどもいなくはないですが、その分、機織りの実演や、鍛冶場、竹細工工房といった見所も整備されており、お楽しみポイントが多いのも確か。
コツは、ガイドとして自分を売り込んでくる村人と、早々に値段交渉して雇ってしまうこと。そうすれば、ガイド自身やその親戚の家など、かなりディープなところまで見せてもらえます。
機織りに携わる村人が多く、ハンドメイドの織物も買える 著者撮影
タウンビー村:オールドバガン近くの馬車村
オールドバガンの入口横手に広がるのがタウンビー村です。それだけに、民家と混じって遺跡が建つなど、バガンらしい光景を楽しめます。また、観光馬車で生計を立てている人が多いのもこの村の特徴。そのため、庭に修理中の馬車が置いてあったり、通勤(?)途中の馬車が行き交っていたりと、なかなかフォトジェニックなのです。
オールドバガンに泊まっている人なら、早起きして散策してみるのもいいかもしれません。とくに、タラバーゲートホテルなら、裏手すぐが村の入口です。
遺跡が村に溶け込む驚きの光景 著者撮影
こちらは馬車ではなく牛車 著者撮影
西プワゾー村:本当の“村の暮らし”が見たいなら
今回ご紹介する村の中では、アクセスが悪いサッサッヨー村を除けば、この村がもっとも素朴な風情が残っているといえるでしょう。比較的広々とした土地に、たっぷりスペースをとった民家が並び、庭で複数の牛を飼う家庭も目に付きます。
西プワゾー村では漆細工も盛ん。中庭で家族で作業するような、観光化されていない小さな工房を訪ねてみるのもおすすめです。
村の道も家々の庭も広々とした印象 著者撮影
あまり観光化されていない工房も魅力 著者撮影
ミインカバー村:観光ついでに散策を
ミインカバー村はオールドバガンとニューバガンを結ぶ道路上にあります。観光客に人気のマヌーハ寺院や、ユネスコ世界の記憶に登録された石碑が建つミャーゼディパゴダがあるのもここです。
観光客向けの漆工房や土産物屋もありますので、それらをひやかしつつちょっと路地に入ってみれば、そこには村の暮らしが広がります。特に市がたつ朝は、活気があって楽しめます。
朝市でにぎわうミインカバー村 著者撮影
バガンでは遺跡保護の観点から、遺跡と生活空間が混在する現在の状況を改善しようという動きが起こっています。いずれ、いくつかの村は移転を余儀なくされることが予想されます。遺跡とともに暮らすバガンの村を体験できるのも、今のうちかもしれません。
(text & photo : 板坂 真季)
隅から隅まで!魅惑のミャンマー探検
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