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photo:世界遺産イェーイ!
ご存じ!東南アジアで最も有名な世界遺産、アンコール・ワット!
東南アジアにはバラエティに富んだ世界遺産がたくさんあり、どれもオススメなのですが、やはりアンコール・ワットの存在感は圧倒的です。
ちなみに、世界遺産として登録されているのは、アンコール・ワットだけではありません。世界遺産「アンコールの遺跡群」は、9~15世紀にかけてインドシナ半島のほとんどを支配していたクメール人の王国、アンコール朝の遺跡群で、その最高傑作がアンコール・ワット。世界遺産の登録範囲は40000ha、東京ドーム約855個分!という広大な敷地に600を超える石造りの遺跡が残されています。
アンコール・ワットの次に有名と言われている、仏教的要素が強いアンコール・トム、巨大な樹木が遺跡にからみついたタ・プローム、東洋のモナリザと言われるデヴァター(女神)像で有名なバンテアイ・スレイなど、アンコール・ワット以外にも見所は満載です。
バイヨン寺院の四面仏塔@アンコール・トム photo:世界遺産イェーイ!
さて、今回はアンコール・ワットでこれだけは押さえておきたいスポットを時系列にご紹介致します。朝日や夕日を絶対に見たいので、アンコール・ワットは観光する時間帯が重要なのです!
アンコール・ワット観光の1日はこんな感じ!
1. 5時:アンコール・ワットの朝日
2. 8時:第一回廊のレリーフ(浮き彫り)観光
3. 10時:シェムリアップの街に戻ってブランチまたは他の遺跡観光
4. 14時:アンコール・ワット再び
5. 17時:プノン・バケンかプレ・ループから夕日
1. 5時:アンコール・ワットの朝日
西参道北側の聖池の前からパシャリ photo:世界遺産イェーイ!
アンコール・ワットまでやってきたら、絶対に見たいのが朝日!前日までの移動で疲れているかもしれませんが、暗いうちに起き出して、次第にはっきりと姿を現す暁のアンコール・ワットを目に焼き付けましょう。
アンコール・ワットは、12世紀後半アンコール朝のスールヤヴァルマン2世によって約30年かけて造営されたビシュヌ神を祀るヒンドゥー教寺院です。クメール語で「アンコール」は「街」を「ワット」は「寺院」を表します。そんなアンコール・ワットは、ヒンドゥー教の宇宙観を元に建てられており、だいたい以下で構成されています。
・お堀
・東西南北の門
・東西の参道
・経蔵
・聖池
・第1回廊
・十字回廊
・第2回廊
・第3回廊
・中央塔を含む5つの尖塔
「中央塔」は世界の中心とされる伝説の山、須弥山(しゅみせん:メール山)を象徴し、中央に行くに従って高くなる3重の回廊は「山脈」や「大陸」を表し、お堀は「大海原」を表しています。何とも、神秘的ですね!
アンコール・ワットの全体像を見るにはやっぱり空からが一番!「アンコール・バルーン」という気球に20USドルで乗ることができます。気球はロープにつながれたまま200m真上に上昇します。横の移動がないため、比較的安全で怖くありません!人気なので、事前の予約は必須です。
ちなみに、アンコール・ワットの観光は原則早朝5時半からとなっています。アンコール・ワットの中に入れなくて朝日が見られないという可能性は低いと思うのですが、念のため日の出の時間と観光開始時間を現地のホテルなどで確認してから行きましょう!
観光の拠点となる街はシェムリアップ。シェムリアップの街からアンコール・ワットまでは車で約15分です。早朝の車の手配などは念のため前日までにしておきましょう!
2. 8時:第一回廊のレリーフ(浮き彫り)
photo:世界遺産イェーイ!
さて、日の出の後は第一回廊のレリーフ(浮き彫り)を見に行きましょう!この時間帯は、朝食を食べにホテルに戻る観光客が多いので、人が少なくて観光しやすいのです!この時間にレリーフを観光した方が良い理由はもう一つありまして、午前中は逆光となるため外観よりはレリーフなど内部の見所がオススメなのです。午後は順光となるので外観は午後に観光することにしましょう。
中央塔を四角く囲んでいる第1回廊の壁面には1辺に2個ずつ物語をモチーフにしたレリーフがあり、壁面が浮き彫りでびっしり埋め尽くされてます。普通に歩いてくると西側の回廊から入ることになりますので、以下の順番に反時計回りで回るのが一般的です。
1. 西側の南:マハーバーラタ(クルクシェトラの戦い)
2. 南側の西:創建者スールヤヴァルマン2世の軍隊
3. 南側の東:天国と地獄
4. 東側の南:乳海攪拌(にゅうかいかくはん)
5. 東側の北:ヴィシュヌ神の悪魔征伐
6. 北側の東:クリシュナと魔王
7. 北側の西:神々と悪魔の戦い
8. 西側の北:ラーマーヤナ(ランカの戦い)
マハーバーラタ@西側の南 photo:世界遺産イェーイ!
古代インドの叙事詩「マハーバーラタ」。北インドの名門バーラタ族の覇権争いがテーマ。こちらのレリーフはパーンダヴァ軍とカウラヴァ軍が王位を争っている戦闘シーン。
乳海攪拌(にゅうかいかくはん)@東側の南 photo:世界遺産イェーイ!
ヒンドゥー教の天地創造神話を描いた「乳海攪拌」は、不老不死の妙薬「アムリタ」を手に入れる為に、神たちが色々な努力をするお話です。その中に、神々と魔人が大蛇の胴体を綱として引き合うシーンがあり、こちらの写真はまさに引っ張っているところなのです!
3. 10時:シェムリアップに戻ってブランチ、他の遺跡観光など
一旦アンコール・ワットを出て宿があるシェムリアップに戻りブランチなど食べながら休憩しましょう!ブランチの後は最も暑い時間帯になります。早起きした疲れをマッサージで癒したり、プールでのんびりしたり、昼寝して休憩するのも良いでしょう。
せっかくシェムリアップまで来たからには、昼寝なんてしてないでもっと遺跡を観光したい!という方にオススメなのはアンコール・トム!アンコール・ワットとアンコール・トムは車で約5分。アンコール・トム自体は3~4時間で全てまわることができます。遺跡の周辺には売店や軽食を食べられるところがありますので、そこでさくっと休憩して、観光を続けるのもアリです。くれぐれも水分補給は忘れずに!!
4. 14時:アンコール・ワット再び
さて、アンコール・ワットに戻ってまいりました!夕日は別のところで見るので観光時間は17時までの3時間!効率良く行ってみましょう!
・お堀と西参道
photo:ひさほ ゆう
まずは、お堀を見ながら西参道をテクテク歩いて行きましょう!奥に見えるのがアンコール・ワット最大の門、中央西塔門! ここをくぐって、いよいよアンコール・ワットの境内に入ります!
photo:世界遺産イェーイ!
西門の裏側には、彫りの深いデヴァター像がたくさんあります!
・聖池
photo:世界遺産イェーイ!
門から本堂入口の十字型テラスまで参道があります。その両側に経蔵があり、その先に聖池が2つあります。向かって右手の池には水がないのですが、左手の池には水が残されています。この左手の池が写真スポット!水面にアンコール・ワットが映る絶景をぜひとも写真に収めましょう!朝日の写真もここがオススメです!
・十字回廊
photo:世界遺産イェーイ!
第1回廊と第2回廊をつなぐ十字回廊に出てきました。十字に区切られた空間には4つの沐浴池があります。十字回廊の北側の真ん中のちょっと出っ張ったところにエコーが響く場所があります。壁を背にして胸をたたくと音が反響します!ツアーの皆さまがドーンドーンと胸をたたいていらっしゃるので、きっとわかるはず。一度やってみましょう!
そしてこの十字回廊での一番の見所は「森本右近太夫」さんの落書き!1632年に仏像を奉納にやってきた右近太夫さんの落書き、現在は上から墨汁が塗られていて解読が難しいのですが必見です。落書きは十字回廊の南側、東側の沐浴池と西側の沐浴池の間にあります。
・第2回廊
photo:世界遺産イェーイ!
第2回廊までやってくると、高さが結構高くなります。回廊の内部は第1回廊とは異なりガランとしており、頭部のない仏像が並んでいたりします。
・第3回廊&5つの尖塔
photo:ひさほ ゆう
第2回廊を超えると、第3回廊、そして5つの尖塔の前に抜けることができます!中心にそびえる中央祠堂は4つの塔とそれをつなぐ第3回廊に囲まれた中心に立っています。日によっては第3回廊に登ることができます。急な階段ですので、足元に注意しましょう!
5. 17時:プノン・バケン or プレ・ループから夕日
夕日は運なので難しいのですが、ベストシーズン乾季の11月~5月は比較的美しい夕日を見られる可能性が高いです!それでは、夕日スポットオススメ遺跡を2つご紹介致します!
・プノン・バケン
アンコール・ワットから車で5分くらいのところにある夕日スポットNo.1と言われている「プノン・バケン」。高さ60mの小高い丘の上に建てられたヒンドゥー教寺院です。
photo:世界遺産イェーイ!
こんな感じでえっちらおっちら登って行きます。結構大変。そして、現在は入場制限などの規則があるそうなので、早めに行った方が良さそうです。
photo:世界遺産イェーイ!
頂上の様子です。
photo:世界遺産イェーイ!
頂上からは、アンコール・ワットが見下ろせます!
photo:世界遺産イェーイ!
私たちが見た夕日はこんな感じでした!幻想的ですがちょっと曇ってますね。これは10月に行ったときの写真です。うーん、夕日は難しい!
・プレ・ループ
アンコール・ワットから車で10分弱くらいの「プレ・ループ」。夕日スポットとしても有名なピラミッド寺院です。
photo:世界遺産イェーイ!
プレ・ループとは「体の変化」という意味で、火葬が行われていたことに由来するそうです。写真中央に見えるのが火葬に使われていた石槽です。
photo:世界遺産イェーイ!
少々曇っていますが、こちらが夕日!
と、こんな感じで、真っ赤に燃える夕日を見るのは難しいですし、朝日と比べるとアンコール・ワットをバックにするわけではないので、ちょっとイメージとは違うのかもしれないのですが、何とか美しい夕日を見たいですね!
以上早朝からのアンコール・ワットを堪能する1日いかがでしたでしょうか。アンコール遺跡はまだまだあります!翌日もたくさんの遺跡を観光するために早寝しましょう!
世界遺産豆知識!
■アンコールの遺跡群 (文化遺産)
登録:1992年
登録基準:「人間がつくった傑作」、「文化交流」、「文明の証拠」、「建築技術」
・アンコール・ワットへのアクセス
日本からカンボジアまでの直行便はないので、タイのバンコク、またはベトナムのホーチミン経由が一般的。
【バンコク経由】
日本からバンコクは直行便で約6時間半。バンコクからシェムリアップは約1時間。
【ホーチミン経由】
日本からホーチミンは直行便で約6時間。ホーチミンからシェムリアップまで飛行機で約1時間。
※ 記事中の情報は、全て2016年7月現在のものです。
(参考文献:『すべてがわかる 世界遺産大事典 <上・下> 世界遺産検定公式テキスト』、『きほんを知る世界遺産44 世界遺産検定4級公式テキスト』、『地球の歩き方』、『るるぶ』】
4年間世界遺産巡りの旅をした夫婦「世界遺産イェーイ!」のコラム
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INFORMATION
名称 | アンコールの遺跡群 |
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