ダナンの次に来るのはフーコック！？　気になるホテル２軒

朝のアントイ港は、漁から戻った船や魚を仕入れる業者、仕事明けの人々を迎える屋台など、いろんな人々で賑わっています。そんな地元の暮らしがある一方で、2018年２月にはアントイ町からホントム島のテーマパークを結ぶ、7900メートルもの世界最長の海上ロープウェイが登場。これから一気に開発がスピードアップしそうな予感がぷんぷんです。

そんなフーコック島で2016年に開業したNEWリゾートを２軒ピックアップしてみました。

架空の大学キャンパスをリゾートにした
「JWマリオット・フーコック・エメラルド・ベイ・リゾート＆スパ」

図書室のようなレセプション。ヨーロッパの古書店で仕入れたアンティーク本など本物を使うことで、架空の大学にリアリティが生まれます　著者撮影

2016年３月オープン。アジアの傑作ホテルを数々手掛けている建築家ビル・ベンスリーがコンセプトからデザインまで担当している、奇想天外なホテルです。コンセプトストーリーとしては、貿易商が息子に最高の教育を受けさせるために、“ラマルク大学”を設立。架空の大学とはいえ、ディテールまでこだわり、形にしています。

７つのホテル棟はそれぞれ動物や鳥類など、研究テーマに沿ったデザイン。グラウンドも敷地内にあります　著者撮影

海を眺めながらシーフードが楽しめるダイニング、レッドラム　著者撮影

エントランスの床にはマスコットのフーコック犬が石のピースで描かれ、ベルスタンドには無数のハンドベル（“ベル”だけに）が並んでいます。14階建て７棟のホテルルームは、それぞれの棟が鳥類や動物などの専門分野の研究施設のよう。ランタン作りやベトナム語講座、オーガニックなコスメ造りや化学実験のようなミクソロジー教室など、日替わりプログラムはまるで大学のカリキュラムのように組まれています。

昆虫をテーマにしたヴィラのリビングには、昆虫の細密画がびっしりと　著者撮影

レストラン＆バーは雰囲気やタイプも様々に５カ所。メインレストランはまるで学食のような雰囲気で、リゾート建設にかかわった人々のモノクロームの写真が大学のOBや先生のように飾られています。そのひとつにビル・ベンスリーもちゃっかり紛れているので、探してみてくださいね。

海の生物をテーマにしたヴィラのバスルーム　著者撮影

JWマリオット・フーコック・エメラルド・ベイ・リゾート＆スパ

水平線に沈むサンセットを望む「ソル・ビーチハウス・フーコック」

華やいだ空気が広がる、敷地中央のプール著者撮影

西海岸に約20キロ続くロングビーチに、2016年12月オープンした、スペイン最大のホテルブランド、メリア・ホテルズ・インターナショナル系。インドシナ半島の東に張り出したベトナムでは貴重なサンセットが拝めるロケーションにあります。

３棟のホテルウィングがガーデンを囲むようにレイアウトされています　著者撮影

敷地中央にフリーフォームのプールを置き、それを囲むように３棟のホテルウィングが伸びたレイアウト。プールのスイムアップバーは、デイタイムのみならず、サンセット時にもゲストが集まる中心的場所です。

スペインのホテルグループ。カジュアルかつ陽気なデザインが、ヴァカンスを盛り上げてくれます　著者撮影

284室のゲストルームはスペインのブランド、デジグアルのバスタオルやベッドカバー、バスローブを用意。ポップな色使いが、テンションをアップしてくれるはず。ジュニアスイートは二面がガラス窓になり、バスタブからも海を愛でられる造り。サンセットを眺めながらバスタイムを楽しむのもアリかも。

デジグアルの元気な色使いのファブリックでまとめられたジュニアスイート　著者撮影

ソル・ビーチハウス・フーコック

 
取材協力 : ベトナム航空

 
(text & photo : 古関 千恵子)