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熱帯写真家フォトエッセイ

バンコクからローカル線に乗って近郊の漁港「マハチャイ」へ

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帰宅途中の学生で賑わうウォンウェンヤイ駅

マハチャイはバンコク近郊の漁港として知られている。バンコクから国鉄マハチャイ線で1時間程の距離だ。マハチャイ線の起点はチャオプラヤー川の西、トンブリー地区にある「ウォンウェンヤイ駅」。ウォンウェンヤイ駅は「え?ココが駅?」と思ってしまうローカルな駅だ。

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BTSシーロム線のウォンウェンヤイ駅から歩いて10分程度。立派な駅舎がある訳でもなく、市場を入ると改札がありその奥にホームがある。ウォンウェンヤイからマハチャイまで10バーツ。ちなみにタイ人は3等に限り無料。

平日の午後だったせいか、車内は通学の学生たちで賑わっていた。ディーゼルエンジンの轟音とともにガタンガタンと左右に揺れながら列車はノンビリと進んでいく。各駅に停車していくのだが、ドアが閉まる前に列車は動きだしてしまう。日本では考えられない光景だ。市街地を抜けると車窓には緑豊かな熱帯ののどかな風景が広がる。エアコンが無く蒸し暑い車内だが、まさしく「ローカル線で旅をしているんだ」と実感する。

マハチャイ駅を出ると魚の匂いが鼻を刺激する。数百メートルの駅前の通りの両側には海産物を取り扱う露天が多く並ぶ。5分も歩くと船着き場に。川沿いは遊歩道が整備され地元の人たちの散策コースになっているようで、デートを楽しむカップルの姿も見られた。渡し船で対岸に渡る。料金は3バーツ。船にはバイクも一緒に乗り込んでくる。対岸には、メークロン線のバンレム駅がある。メークロン線の終点メークロン駅は「傘市場」として有名だった。列車が来ると傘をしまい、通過すると何事も無かったかのように営業を始める。しかし、現在メークロン線は線路の修復工事をしていて運休中。傘をしまう風景も見られなくなってしまっている。バンレム駅は線路が撤去され閑散としていた。

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マハチャイ駅近くの海鮮市場

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渡し船で対岸に

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バンレム駅。メークロン線は運休中

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夕暮れのマハチャイ駅にて

 
(text & photo : 中島貴義)

 

熱帯写真家フォトエッセイ「アジアの街角から」
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