タイ
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熱帯写真家フォトエッセイ

大地に実りをもららす雨〜雨季のバンコクに思う〜

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空が真っ暗になり激しい雨に襲われる

夕方にわかに空が暗くなると同時に激しい雨と落雷に見舞われる。

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傘など役に立たない程雨は激しく叩きつける雨、道路はあっという間に冠水。道路は渋滞、タクシーは乗車拒否。バイクタクシーの乗ろうものなら全身ずぶ濡れだ。為す術もなく軒下で雨が去るのを待つしか無い。30分もすれば雨は小降りになるからそれまで待つのが賢明だ。

 
タイの雨季は5月から10月。特に雨季も終わり近づく9~10月の降水量が多い。5月の頃は暑い日も続き「ホントに雨季に入ったのかな?」という感じだ。7月ぐらいまではあまり雨季を意識することなく過ごすことが出来る。特に今年は雨が少なく渇水が懸念されていた。そんな中である都市では集中降雨による水害が報道されるなど、水不足と水害が同時にニュースで報道されるのもタイならではだと思う。雨季といっても一日中降ることは少なく、激しい雨が降ってきたかと思うと30分~1時間で去ってしまう場合がほとんどだ。

 
9月に入ると雨の日が多くなってくる。ほぼ毎日夕方や深夜に降雨がある。不規則に雨が降るようになってくると雨季も終わりに近づいてくる。激しい雨と落雷。深夜、たたきつけるような雨の音や落雷で目を覚ますこともあれば、雨の音で目覚める朝もある。そんな日が続き11月になると気象庁から雨季開けが宣言され、乾季に入りタイ観光のベストシーズンがやってくる。

 
確かに観光には乾季がベストとは言われるが、雨季も捨てたもんじゃないと思う。都市部では冠水や洪水といった迷惑さがクローズアップされがちだが、雨が降ると木々や田畑の緑が鮮やかになる。確かに「Rainy Season」ではあるのだが、雨季のアジアは「Green Season」でもある。雨季の晴れ間の青空は大気中のチリもなく、緑豊かな豊潤なアジアの自然を見られる絶好のチャンスでもある。

 
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雨が降った朝は涼しく過ごしやすい

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大粒の雨が容赦なく叩きつける

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雨が降ると道路は水浸し。冠水も雨季の風物詩だ。

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雨の降った後の夕方。夕日がキレイに見られることも

 
(text & photo : 中島貴義)

 

熱帯写真家フォトエッセイ「アジアの街角から」
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