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まだ知らないシェムリアップ!特集 前編

歴史のロマンに浸る世界遺産の街!カンボジア「シェムリアップ」

Stone Faces the Tempel Ruin of Angkor Thom in the Temple City of Angkor near the City of Siem Riep in the west of Cambodia.
写真:PIXTA

遺跡群に囲まれた街「シェムリアップ」

世界遺産アンコール・ワットがある街、カンボジア・シェムリアップ。首都プノンペンより北西約300km離れた場所にある小さなこの街は、こじんまりとしていながらも多くの遺跡が点在し、歴史のロマンに浸る旅を堪能できるディスティネーションだ。

また遺跡巡り以外にも、都市の南にある東南アジア最大の湖 トンレサップ湖や、オールドマーケットや博物館、地元の工芸品を扱う雑貨店やレストランなど、シェムリアップでしか出会えない魅力が、世界中から訪れる観光客たちを虜にしている。

現在日本からの直行便はなく、首都プノンペン空港またはシアヌークビル空港経由、もしくは周辺国の主要空港で乗継ぎが便利。入国にはビザの申請が必要なので、旅行前に必ずチェックを。

 

一生に一度は訪れたい「アンコール遺跡群」

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©TRIPPING!   アンコール・ワット

数ある世界遺産の中でも、常に人気の上位にランクインするアンコール遺跡群。シェムリアップ市内から7キロほどいったところの、東京23区ほどの大きさのエリアに60を超える巨大な遺跡が点在している。それは数百年もの間、密林の中に秘められていたクメール王朝時代の古(いにしえ)の都。

アンコール遺跡群を代表するのが、言わずと知れたアンコールワット。クメール建築の最高傑作と謳われるヒンドゥー教寺院建築で、日の出をバックにした美しい姿がドラマティックな感動を呼び起こす。

アンコール・ワットと並んで人気なのが、その北に位置する遺跡アンコールトム。こちらは、12世紀後半、ジャヤーヴァルマン7世により建設され、かつては10万人の人々が暮らした王都だ。

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©ASEAN-Japan Centre  アンコールトムのバイヨン寺院

その他、映画「トゥーム・レイダー」の撮影でも使われたことでも知られるタ・プロム遺跡は、長い年月の間に樹木が浸食した独特の景観でフォトジェニックなスポットとなっている。歴史のロマンと人類の叡智を感じさせるこの巨大な石造遺跡の数々を見ずして、カンボジアは語れない!

詳しくはこちら>
アンコール遺跡群

 

アンコール・ワットだけじゃない!シェムリアップから冒険へ出かけよう

シェムリアップから観光できる名物遺跡は、実はアンコール遺跡群だけではないのをご存知だろうか? 市内から車で1時間半〜4時間ほどの場所に足を伸ばせば、見たこともないような絶品遺跡に出会える。

「天空の城ラピュタ」のモデルになったと噂される密林の中の巨大遺跡ベン・メリアや、クメール最古の遺跡として今後世界遺産への登録が期待されるサンボー・プレイ・クックなど、日本人にはあまり馴染みがないが、アンコール・ワットに負けず劣らずの魅力を秘めた個性的な遺跡に遭遇することができる。シェムリアップへ旅立つ前には、ぜひチェックを!

 

1. ベンメリア遺跡

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©ASEAN-Japan Centre  ベンメリア遺跡

「天空の城ラピュタ」のモデルとなったとも言われている森の中の巨大遺跡「ベン・メリア遺跡」。長い年月をかけて熱帯樹が遺跡全体を覆い、建造物が崩れ落ちた廃墟ぶりは、哀愁とロマンに満ちた別次元の風情を醸し出している。遺跡は、野生の虎や象が出没していたので、なかなか修復が進まないまま森の中にひっそりと埋もれていたと言われている。崩れた柱や苔むしたレリーフが散乱する回廊を進みながら探検気分も盛り上がる。遺跡マニアならずしても、引き込まれてしまう不思議なワイルド体験が待っている。

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©ASEAN-Japan Centre  ベンメリア遺跡

 

2. サンボー・プレイ・クック

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写真提供:H.I.S.  サンボー・プレイ・クック

アンコール王朝よりも前の時代、7世紀初頭に創られたクメール最古の遺跡サンボー・プレイ・クックは、アンコール遺跡、プレアビヒアに次いで、第三の世界遺産候補として注目されているスポットだ。

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写真提供:H.I.S.  サンボー・プレイ・クック

大小50ほどのレンガ造りの遺跡には、巨木が纏わりついてはいるものもあるが、今もほぼその姿を留めたまま発見されていて、特徴的な八角形の祠堂は、足を踏み入れる者を一瞬で神秘的なムードの中に引き込む。壁面に施された見事な彫刻やレリーフは、アンコールワットへと続くカンボジアの優美な建築美術の片鱗を感じさせる。

 

3. プレアビヒア寺院

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©Tourism of Cambodia  プレアビヒア寺院

2008年に世界遺産に登録されたできる天空の遺跡プレアビヒア。ここは、タイ国境のダンレク山地の海抜625mの断崖の頂上にあり、眼下に広がる絶景を臨むことができる。クメール語で「神聖な寺院」を意味するサンスクリット語からきているプレアビヒアは、中央祠堂に向かって伸びる参道に並ぶ塔門のレリーフに、シヴァ神、ヴィシュヌ神、グリシュナ神といった神像が描かれ、偉大な神々への深い信仰を見て取れる。

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©ASEAN-Japan Centre  プレアビヒア寺院

アンコール・ワットからは、北東120kmに位置し、シェムリアップから遺跡へと向かう道路は全て舗装整備されていて、車で片道3~4時間程度のため日帰りも可能。2014年ほどから観光地としてツアーが組まれ出しているので、これからますます人気のスポットになること間違いなし。今のうちにぜひチェックを。

 

シェムリアップの街へ出かけよう!

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©TRIPPING!  シェムリアップの繁華街「パブ・ストリート」

遺跡巡りの起点となるシェムリアップだが、街自体の見どころもぜひ知っておきたい。街の南にあるオールドマーケットをはじめ、アンコール国立博物館やカルチャービレッジなどの観光スポットをはじめ、街中にある雑貨ショップにはカンボジア産のシルクやハンドメイドの工芸品、お茶などの名産品が売られている。夜、現地で有名なナイトマーケットへ繰り出せば、活気づくカンボジアの庶民の暮らしぶりに触れることもできる。また、パブ・ストリートは、シェムリアップで一番の繁華街。食事にショッピングにナイトアウトしてみては!

 
まだ知らないシェムリアップ!特集の後編では、実際にシェムリアップを訪れる際のおすすめのツアー情報をご紹介!TRIPPING!編集部イチオシのプランをチェックしてみて!

 
まだ知らないシェムリアップ!特集 
・前編:歴史のロマンに浸る世界遺産の街!カンボジア「シェムリアップ」
・後編:時空を超えた冒険に出かけよう!カンボジア「シェムリアップ」の旅

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