カンボジア
カルチャー
絶対に負けられないW杯アジア予選

6万人が日本を迎え撃つ?!カンボジアサッカーと注目選手

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(著者撮影)

今月、サッカーの日本代表が東南アジアにやってくる。2018年のFIFAワールドカップ・ロシア大会のアジア2次予選を戦うためだ。日本はシンガポール、カンボジアという東南アジア2ヶ国と同グループに入っており、11月12日(木)にシンガポール、11月17日(火)にカンボジアと立て続けに東南アジアでのアウェイ戦が予定されている。※シンガポール戦は3-0で日本代表が勝利。

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空前のサッカーブーム湧くカンボジア

17日に対戦するカンボジアは今、空前のサッカーブームに沸いている。ワールドカップ予選で史上初めて2次予選進出を果たしたことで、サッカー熱に火が付いた。ホームで行われた2次予選の初戦では、プノンペン市街にあるオリンピックスタジアムになんと6万人を超える大観衆が集結。これは今回のアジア予選全体を通しても最多の観客動員だ。

だが現状、結果はともなっていない。6万人のファンが見守った初戦ではシンガポールに0対4と完敗。9月に日本のホームで行われた試合では守備に徹して、アジアトップレベルの日本の攻撃を3点に抑える健闘をみせたものの、5試合を消化した段階で結果は全敗となっている。

カンボジアは最新のFIFAランキングで186位(2015年10月)。昨年までは200位台にいたこともあり、ランキングで言えば世界でも最下位に近いポジションだった。東南アジアの中でもほとんど勝つことができない状況が長く続いていたが、今、カンボジアのサッカーは大きな変革期を迎えている。

 

カンボジアサッカーの過去と今

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(著者撮影)

サッカーにおいてカンボジアは、もともと弱小国だったわけではない。かつては東南アジア内では決して下位ではなく、クメール共和国時代の1972年にはアジア王者を決めるアジアカップでも4位という好成績を残している。ところが内戦とポルポト政権による悲劇の歴史によって国が崩壊、当然ながらサッカーも全てが壊され急降下した。

だが、近年は少しずつ変化が見られる。若い世代から徐々に周辺国との差が縮まっており、今年シンガポールで行われた東南アジア競技大会(SEA Games)のサッカー競技でも顕著な変化がうかがえた。23歳以下の代表で争われる同大会でカンボジアはフィリピンに勝利し、準優勝したミャンマーとも3対3で引き分けるなど、これまでとは明らかに異なる姿を見せた。

 

カンボジアサッカーに大きく関わる日本人

そのカンボジアの変化には、実は日本が深く関わってきた。2007年頃から日本サッカー協会やJICA(国際協力機構)を通して派遣された日本人指導者が育成年代を強化。現在もテクニカルダイレクターの小原一典氏、審判ダイレクターの唐木田徹氏、育成年代の代表監督として壱岐友輔氏が配属されている。2023年にカンボジアで開催される予定の東南アジア競技大会で優勝するためのプロジェクトも、壱岐監督に託されている。

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テクニカルダイレクターの小原氏 (著者撮影)

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カンボジアの育成年代を指導する壱岐氏 (著者撮影)

 

カンボジア代表の絶対的エース

日本人による指導の効果もあり、カンボジアの若い才能は着実に育ってきた。なかでも、今季のカンボジアリーグで試合数を大幅に上回る35ゴールを決めて得点王となったチャン・バタナカ選手のタレントは必見だ。

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カンボジアの至宝・バタナカ選手(写真左)  (著者撮影)

独特のリズムのドリブルから得意の左足で確実にゴールを揺らす得点能力は、「カンボジアにこんな選手がいるのか」と驚くもの。9月の日本戦は怪我で不在だっただけに、ぜひ注目して見てほしい。

国内リーグも、大きく動き始めている。現状、「代表ブーム」がそのままリーグの盛り上がりに直結しているとは言えないが、プロリーグとして前に進みはじめた。昨季までは主にオリンピックスタジアム一会場での開催だったのが、今季は新たなスタジアムが次々に作られてホーム&アウェイに近い形式が可能に。リーグに興味を示すスポンサーも現れ、日系クラブのカンボジアン・タイガーFCが誕生するなど、多角的な進歩が感じられる。

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スタジアム  (著者撮影)

現段階では、カンボジア戦で日本が勝ち点を落とすことは考えにくい。だが、カンボジアサッカーの伸び率は急成長する東南アジアの中でも最大級だけに、次のワールドカップ予選時にはおそらく「別の国」になっていることだろう。日本が対戦するのは単なる弱小国ではなく、悲劇的な歴史によって突き落とされてしまったどん底から、今ようやく這い上がろうとしている国なのだ。

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(著者撮影)

 
(text : 本多 辰成 )

 

スポーツコラム「スポーツが繋ぐ! 東南アジアと日本の新時代」
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