タイ
グルメ
オリジナリティが光る料理の数々

(東京・九段下)「東京カオソーイ」で北部タイ料理のコースを食す

著者撮影

以前ランチタイムのカオソーイをご紹介した、東京カオソーイ。お昼に頂きシェフの料理の美味しさを確信したため、この度友人たちと夜にお伺いした。

 
コースは幾つかあったが、この度は「ランナータイ料理コース」をオーダー。北部タイ料理主体となる3,500円のコースだ。友人が調整してくれたおかげで、マニアックな内容となり、お昼以上の満足感を抱いた次第である。

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料理は本格的な味わいでありながらオリジナリティが光る。アレンジの巧みさは日本人シェフならではなセンスを感じさせる。そして、塩分や油分のコントロールが良いため、最後までサッパリと頂ける点も特徴だ。

 
【コースの構成】
1. 野菜ディップ2種と豚の皮揚げの盛り合わせ(ナァムプリックオン、ヌム、ケープムー)
2. チェンマイ式ソーセージ(サイウア)
3. ビルマ風ポークカレー(ゲーンハンレー)
4. 鶏ひき肉のスパーシーサラダタイ北風味(北ラープガイ)
5. 豚軟骨とトマトミートソースのぶっかけソーメン(カノムチンナァムギァオ)
6. 特製タイデザート
7. お好きなドリンク1杯付き
8. もち米(カオニャオ)

 
乾杯はオリオンビールで
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ナァムプリックオン、ヌム、ケープムー

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全て完成度が高いディップ。緑のものがナァムプリックヌムで、青唐辛子がバシッと用いられており、激辛。

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ナァムプリックオンはトマトと挽き肉を用いたもの。これは美味しさのあまりに、別料金でお替りをしてしまった。これはテンションが上がるスターター!

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サイウア

届いた瞬間に食欲をそそる香りが素晴らしい!冷凍ものの既製品を使っているお店も多いが、こちらは自家製。肉の旨味と食感がしっかりしており、バイマックルーの強い香りと、控えめな塩気に魅力がある。上品ながらに記憶に残る味わいのサイウアである。

 

ゲーンハンレー

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タイ北部の郷土カレー。頂けるお店は割と少ない。豚肉はひたすらホロホロで、ベースに甘みを利かせつつ抑制されている。玄妙なバランスのハーブ使いで、カー(タイの生姜)、レモングラス、ホムデーン(タイの小玉葱)を用いつつ複雑に絡まる。

 

北ラープガイ

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非常に個性的なラープで、イサーン(東北)のものとは異なる。剣山のようなプリックが印象的だ。フライドガーリックをたくさん用いつつ、山椒も使用しているところがポイント。味わいがしっかりしており、ピリピリと痺れるラープである。よって、キャベツとの相性は抜群。キャベツの香りと甘みが味わいを高める。これまた塩気が抑制されており、ボリュームの割に飽きが来ないラープだ。

 

カノムチンナァムギァオ

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ナァムギァオとはこれまた珍しい料理!何よりも名前が素晴らしい(笑) 日本で頂いたのは、みんな初めてだった。ピリ辛の挽肉入りトマトスープに麺を漬けて頂く。乾燥させたキワタの花を用いているところもポイント。独特の風味が出ており、キワタの花自体はトロリとした食感。

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現地ではルアットムー(豚の血を固めたもの)を用いる事が多いが、こちらでは豚軟骨を用い、サッパリと日本人向けにアレンジしつつゼラチン質の旨味を効果的に抽出している。

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麺は米粉麺ではなく素麺を用いているので、その点でも日本人が抵抗感無く楽しめる。

 

特製タイデザート

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クワイにゼラチンの皮を付けたものと、仙草ゼリーを使用し、ココナッツミルクを絡めたスイーツ。ココナッツミルクの風味も甘みも控えめで、実にサッパリと頂ける。東南アジアには甘くヘヴィなスイーツが多いので、アレンジが奏功していると感じた。

 
情報は少ないものの、マニアにもビギナーにもオススメできる名店だ。

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著者 : yuya

手料理も愛するタベアルキスト。ハタチの頃からバックパッカー旅行をしており、世界を丸っと食べ歩き。特に東南アジア諸国と中国が大好きで、屋台メシを食べて、現地の市場で調味料や調理器具を買い付けてくるのが旅の楽しみ。日本国内でも、出来る限り現地に近い味わいのお店を探して日々徘徊。

初回投稿日:2017年7月3日
情報更新日:2020年3月31日(情報追加更新 by 編集部)

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