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- 一個50円から!チープ・マスクはベトナムの隠れた名バラマキ土産
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ベトナムから帰国するたびに思うんです、日本はマスク大国だなぁと。
街を歩けば、マスクにマスクにマスクにマスク。
風邪を引いたときだけではなく、顔が乾燥しないからとか、あったかいからとか、ノーメイクでもバレないからとか、そんな事情もあるようです。台湾にもその気が無い訳じゃないのですが、これは日本の特色といっても良いかもしれません。
マスク大国は日本だけじゃない!実はベトナムも…
さて、そこでベトナム、実はこの国もマスク大国。
しかし、付ける理由は日本とまるで違って、排気ガスから身を守るため。そう、ベトナムといえばバイク社会ということはテレビなどを通じて知られてきましたが、バイク社会→排気ガスが多い→マスクで防ぐ、という訳なんですね。日本だと風邪対策用が多いため衛生面を踏まえてか使い捨てマスクが主流ですが、こちらは排気ガス用なので洗って何度も使える布製が主流です。
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感覚値ですが、バイクを運転している人の8割は付けています。実際に付けないとガス臭さは否めません、そうでなくとも街中には荷車の付いたゴミ箱が多いので、しょっちゅう「悪臭ポイント」に遭遇するんです。
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そんなマスク、実は…お土産としてのポテンシャルがめちゃくちゃ高い!
本来は日用品のため、一個につき1~2万ドン(50~100円程度)と非常にお安く、市場も大きいだけに種類も豊富。日本でバイクに運転しなくとも寝るときの保湿や満員電車での通勤のときなどにと実用性も高いので、使い方を提案できるなら外国のお土産にありがちなもらって困るという失敗も少ないでしょう。
それではマスクは、どこに行けばあって、どういうものが売られているのか?
今回はそんな情報をお届けしたいと思います。
最安にしてシンプル!路上で買う
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いきなり一番難易度が高いのですが、路上で買う。
街中にはこのような、日本で言うところの「たばこ屋さん」を見かけます。こういったところには、タバコはもちろん、ライター、ガム、飲み物、日よけグッズ、そしてマスクが売ってあるんですね。店舗がある訳でもないので、マスク界(?)の中でも一番安いクラス。おそらく高くて1万5千ドン(およそ75円)といったところでしょう。
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そして得てしてシンプルなデザインが多いので、相手の好みが分からないときのバラマキ土産にも良い。個人的に、ちょうど手に持ってる中央上のやつなんて配色もかわいいと思います。
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花柄ものもありました。同じ柄で色だけ違うので、友達グループ向けにひとつずつ、なんて良いかもしれません。
街中にあるため場所はどことは言えないのですが、写真のような屋台形式のタバコ屋さんを探してみてください。路上にプラスチック製のイスを置いただけの、路上カフェの近くによくあります。
ド定番?でも意外に安い!ベンタイン市場
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ホーチミン市最大の観光スポット、ベンタイン市場。ぶっちゃけるとぼったくり市場として一部で悪名高くもありますが、逆に値切るつもりがあれば値段交渉もふくめて楽しいところです。一方で、観光客以外に地元住人も利用する場所であり、日用品となると途端に価格が下がるんですよね。
置き物や刺繍製品、またはTシャツなどの、いわゆるお土産品は(言い値だと)高いけど、日用品を買うにはハードルが低い。隣にあるバイクの駐車場は相場の倍はするけどね、とは言ってもそれも観光客の方にとっては関係のないことですが。
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ただし注意するべき点が、肝心のマスクが見えるところに置いてません。何しろお土産扱いされていないので、求めない限り出してはもらえないのです。ただベンタイン市場の売り子さんには簡単な英語(なんだったら日本語も)が通じるので、「マスクマスク」と言っていれば親切にあそこだあそこだと教えてくれます。で、私もそうやって探したんですが…。
売り子1「真っ直ぐ行って左だ」
売り子2「真っ直ぐ行って左だ」
売り子3「真っ直ぐ行って左だ」
うん、親切にもありがとう。でも…。
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この道の、どのタイミングで左だよ。
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結局5人くらいに聞いて回ってやっとのこさ見つけました。
スマイルマークです、手堅い可愛さがありますね。
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ん?…これはちょっと、外で付ける気にはなれないな。
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こいつに至っては…幼児用パンツみたいだ。
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お前は完全アウトだから!
そうです、日用品ということもあって、マスクのデザインって日本人にとってはかなり変化球だったりするんです。地元の人たちが使うものほどその国らしさが反映される、そういう観点で見るとものすごくおもしろい部分ではあるのですが。
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そもそもこれも幼児用だった…。
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一応は、こういったサイケデリック方面で評価できるマスクもあります。
市場内に片手で数えるくらいの店舗しかないかもしれませんが、是非探してみてください。
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ベンタイン市場
住所:Cho Ben Thanh, Phan Boi Chau, Ben Thanh, Quan.1, TP.HCM
安心安全のスーパーマーケット(部分的に)!LUCKY PLAZA
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次はここ、ガイドブックにもよく載っているであろうLUCKY PLAZA。
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この魅力は観光エリアにあるにも関わらず、住人目線のスーパーマーケットが三階にある点で、値段交渉もなく明朗会計にて、日用品寄りのお土産をたくさん買い込むことが出来ること。それもあって利用者のほとんどは、観光客か、日本人を含む外国人在住者です。
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ワゴン内にはマスクが平積みされており、これらもまた1~2万ドンの良心価格で購入することができます。
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ザ・子ども向けのマスクもあれば、
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やっぱり掟破りのマスクもある訳ですが…。
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そしてたまに出てくる、意図せず怖くなっちゃったタイプ。
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無理して目と口をつなげたもんだから、血の涙みたいになってるよ。
また、一階はお土産屋が集まるフロアで、客引きの強さはベンタイン市場と大差もなく、なんだったら価格も高かったりするのですが…。
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なんと、シャネル!バーバリー!ベルサーチ!なんてものも売ってます!
って、そんな訳がないのですが、これをどこまで本気でやっているのか日頃から疑問です。バッグとかなら(偽物とかたる意図が)本気なんだろうけど、マスクに至っては意味があるのかと聞きたい。いや、もしかして店員さん自身が本物だと思っているのか?
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それでも、個人的に良いと感じるものはあるにはありました。といっても上のピカチュウはやっちゃダメなやつですけどね。右下ふたつもこの店で買ったやつ、サイケデリックな感じですが、かわいいと思います。ただし、ここは一個8万ドンとかなり高額設定だったのでご注意を(さすがにないわと、一個3万ドン近くまで値切りましたが…)。
問題は、このままだと写真を撮らせてくれなかったから買ったものの、マスクなんて一枚そうそう潰すことがないため、この枚数をどうしたものかという点だ。人に譲ろうかな。
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LUCKY PLAZA
住所:38 Nguyen Hue, Ben Nghe, Quan.1, TP.HCM
圧倒的種類数!チョロン(中華街)のビンタイ市場
これまで紹介した場所からは距離が離れてしまうのですが、ここもまた一大観光エリアですのでオススメ。チョロン、直訳すると「大きな市場」になりますが、ガイドブックにも必ず載っている中華街です。200年以上前に現在の中国から渡ってきた華僑のひとびとが築き上げた街で、漢字が書かれた看板や漢方薬のお店が並び、ベトナムにいながら中国の雰囲気が味わえるとして知られています。
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で!そんなチョロンを象徴する場所と言っても過言ではない、ビンタイ市場。ベンタイン市場と大きさは大差ないと言われていますが、卸市場であり2000以上の問屋がひしめき合っているため、こちらの方が巨大に感じるでしょう。そう、卸市場なので…。
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当然マスクの数もトップクラスにある訳です。
徹底的にマスクを探したい!という人は、どこを差し置いても最初にここへ行きましょう。ただ、ひたすら広く、位置の説明も出来る気がしないので、頑張って探してくださいとしか言えません。ビンタイ市場には電子機器以外のすべてが売っているのでは?というくらいなので、むしろ冒険のつもりで楽しむことがコツです。
ただし!このビンタイ市場、年内にはリニューアルのための取り壊しがはじまるんです。とはいえ、すぐ隣に仮設の建物はあったので、根気よく探せば見つかりはするでしょう。
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ビンタイ市場
住所:Cho Binh Tay, Phuong.2, Quan.6, TP.HCM
種類は少なかったけど、かわいいものやベトナムらしいものまで
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最後の最後におまけとして、この「HARU」というお店もオススメです。
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ここはお店でデザインしてつくっているものであり(もしかしたら違う店の可能性もありますが、市場に出回っているチープなやつではない)、高級感というか、シッカリと作り込まれてあります。チープなやつもチープなりの魅力がありますけどね。
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裏地が違ったりゴムバンドにもこだわりがあるところから、日本で普段から身につけることはなかったとしても、小物として持っておきたい気持ちに駆られます。ちなみにこちらは一個につき15万ドン(およそ750円)でした。
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HARU
住所:87 Le Thanh Ton, Quan.1, TP.HCM
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そのほかにも、
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このような、「ザ・ベトナム」なマスクもありました。ここは国旗なども扱っているお店だからでしょうね、しかしながらお土産としてはベトナムに行きましたよ!感が満載で良いのではないでしょうか。
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Bich Tran
住所:70 Pham Hong Thai, Quan.1, TP.HCM
マスクは隠れた「名バラマキ土産」です
いかがでしたでしょうか?
意外に色・柄ともに同じものが少なく、一品物が多いマスクは、バラマキ土産に向いていると思います。そしてたまに、チープながらも輝くような良デザインを見つけるときもあり、この瞬間が楽しいんですよね。ぜひ、宝探し気分で探してみてください。
(text & Photo:ネルソン水嶋)
ネルソン水嶋の「勝手にベトナム観光開発局」
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