シンガポール
カルチャー
プラナカン文化をもっと知る!

プラナカンのニョニャスイーツカフェとタイルギャラリーへ行ってみよう!

著者撮影

カトンエリアのプラナカン建築について、その周辺のショップについてご紹介してまいりましたが、今回はプラナカンのニョニャスイーツカフェとプラナカン建築には欠かせないプラナカンタイルのギャラリーについてご紹介します。

本文を読む

 
ご紹介するお店はカトンエリアではなく、どちらかというとオフィス街に近い「Tanjong Pagar駅」と「Raffles Place駅」の中間に位置する「Telok Ayer駅」付近にあります。以前女学校だったという場所に、カフェとギャラリーが併設されています。そしてそのすぐ隣にはシアンホッケン寺院という有名なお寺があり、毎日地元の方や観光客が多く訪れています。

 

ニョニャスイーツのカフェ「Chong Wen Ge Cafe(崇文阁)」

著者撮影

「ニョニャ」とはプラナカンの「女性」を意味し、「男性」のことは「ババ」といいます。そんなニョニャたちが作り続けて来たスイーツが食べられるカフェが「Chong Wen Ge Cafe(崇文阁)」です。

入口はこちら。奥にはプラナカンタイルギャラリーがあります。

著者撮影

カフェのテラス席はこのような場所。

著者撮影

著者撮影

店内にはプラナカンタイルがフロアと机、そして壁の一部に敷き詰められています。

著者撮影

著者撮影

食事のメニューもありますが、今回はスイーツを中心にご紹介。

著者撮影

左のお菓子は、色鮮やかなKueh Lapis Sagu(クエ・ラピス・サグ)。Kuehはマレー語で「お菓子」、Lapisはマレー語で「層」、Saguはサゴ椰子の幹からとれるデンプンのことで、正式には虹色の9層に重ねたお菓子のこと。

右のお菓子は、Kueh Bingka Pisang。ところどころにある黄色いものはバナナ。Talam Pisang(タラム・ピサン)のTalamはトレイ、 Pisangはバナナを表します。もっちりした生地の中にバナナが入っていてそのハーモニーが絶妙。

著者撮影

左のお菓子はKueh Seri Muka(クエ・セリ・ムカ)。Seriはマレー語で「可愛い」、Mukaは「顔,面」。もち米の上にココナッツのお餅のようなものが乗っていて、おはぎのようなスイーツです。

右の丸い4つのお菓子はOndeh Ondeh(オンデオンデ)といいます。Ondehは「小さい丸」を意味するそう。ココナッツフレークをまぶしていて、食べると中からマラッカシュガーがトロっと出てきます。緑の着色はパンダンリーフから。カヤジャムにも使われていますが、東南アジアでは一般的な色付け、香り付け用に使う葉です。

 
ニョニャスイーツは基本的にどれも植物の自然な色素を使っているので見た目はびっくりしますが、味はどれも優しく甘さ控えめで日本人のお口に合います。ぜひ試してみてください。

———————–
Chong Wen Ge Cafe(崇文阁)
https://www.facebook.com/chongwengecafe/

 

プラナカンタイルギャラリー「ASTER BY KYRA」

プラナカン建築には欠かせないタイル。日本とは一見関わりがないように感じてしまうプラナカンタイルではありますが、取材して初めて日本製のタイルがあることを知りました。

著者撮影

写真はギャラリーオーナーのVictor Lim氏。今回はスタッフの方からもたくさんお話を伺えました。シンガポールのレストラン、ショップ、ホテルだけでなく、マレーシアの空港などにもプロジェクトとして深く関わっているそうです。

 
さて、イギリスで生産されたタイルをマジョリカタイルといいますが、建物を建てる目的としてマレー半島に持ってきたのがプラナカンタイルのルーツと言われています。プラナカンタイルは主にイギリス、ベルギー、ドイツ、日本から輸入されていてプライスリストがこのようにあります。

著者撮影

タイルの裏を見るとそれがどこの国のタイルなのかがわかるようになっていて、これはベルギー産を意味しています。

著者撮影

日本では淡路島の淡陶社(現ダントー株式会社)や名古屋の不二見焼が日本のマジョリカタイルの始まりと言われていて、他には佐治タイルも当時プラナカンタイルとして活躍していたとのお話。

 
こちらは同じデザインのオリジナルタイルとレプリカタイル。オリジナルタイルは日本製で100ドル。レプリカタイルはインドネシア製で12ドル。オーナーのVictor氏はインドネシアに工場を持っていてそこで作られているとのことです。

著者撮影

 

ギャラリー内にはプラナカンタイルが所狭しと飾られていて、見ているだけで楽しくなります。

著者撮影

 

ご自宅でプラナカンタイルを楽しめるように、このようなマグネットタイプのタイルも販売しています。

著者撮影

———————–
プラナカンタイルギャラリー「ASTER BY KYRA」
http://www.asterbykyra.sg/

 
一つ一つが美しく、色鮮やかなタイルギャラリー。ぜひ、スイーツとタイルでプラナカンの文化に浸ってみてはいかがでしょうか。

 
こちらも合わせてCheck!
プラナカン建築のフォトジェニックな世界を覗いてみよう!
プラナカン建築周辺のショップを覗いてみよう!

何をむ?

国名・都市名、ジャンルを選ぶと、読みたい記事を絞りこみできます

RECOMMEND COLUMN
連載コラム

RECOMMEND
COLUMN
連載コラム