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ギリ・メノーに新たにお目見えしたブティックリゾート。 写真提供:Karma Reef Gili Meno,Indonesia
インドネシアには1万7000を超える島々があります。けれどバリ島以外の知名度は、正直、今ひとつ……。たまには他の島へ目を向けてみるのはいかがでしょう? 新しい発見があるかもしれません。
アクセスしやすくなったロンボク島
たとえば、バリ島のお隣のロンボク島。2011年にロンボク国際空港がオープンし、フライトが快適になりました。ジャカルタからは約2時間、バリ島からは約25分でアプローチできます。シンガポールからも約3時間。2つのデスティネーションを組み合わせて旅するのもアリでしょう。
ところで、ロンボク島はバリ島からフライトにしてわずか25分なのですが、両島の間にはウォーレス線という見えない境界線が走っています。バリ島は東洋区、ロンボク島はオーストラリア区、暮らしている生物相が異なるのです。専門家でないとわからない違いかもしれませんが、注意深く動植物をチェックしてみると、なにか発見があるかも!?
ロンボク島のビーチエリアのうち、最初にリゾート開発がスタートしたのは北西部のスンギギ。海岸線に沿ってリゾートホテルやレストランなどが連なり、賑やかな雰囲気。また、サーフィン目的ならば、南部のクタへ。
ビーチに面したガゼボで、ゆるりと過ごすツーリストたち。 著者撮影
注目のビーチエリア、ギリ3島
そして今、注目を集める人気ビーチエリアといえば、北西に浮かぶ3つの島“ギリ3島”でしょう。30年前までは無人島で、スラウェシ島の海洋民族ブギス族によって発見され、その後、キレイなビーチに目のないヨーロッパのバックパッカー達が訪れるようになったとか。ちなみに“ギリ”は地元ササック族の言葉で“小島”という意味なので、“小島3島”という意味になってしまいますね。
とことん透明に近いギリ・メノーの海。 著者撮影
ギリ・トラワンガン、ギリ・メノー、ギリ・アイルの3つの島からなる、ギリ3島。行き方は、バリ島から高速艇やフェリーを利用するのがオススメです。バリ島のブノア港やスランガン港、またはパタンバイから、ギリ3島へ複数の船舶会社が運行しています。
ギリ3島の移動手段の主流は、ロバによるチドモ。 著者撮影
この島々での移動手段はエンジンを使ったものが禁じられているため、“チドモ”と呼ばれるロバが引く馬車(ロバ車?)、もしくは自転車が、みんなの足になっています。そのチドモのロバたち、ボンボンや房飾りでデコレーションされ、やさしい目をしているのですが、決してみくびらないように。最初は金飾りをシャンシャンと揺らしながら走りだし、やがてスピードがのってくると、乗客が振り落とされそうなほどの勢いで疾走。でこぼこ道で座席から飛び上がったり、急停車したりで、さながらスピード系アトラクションのよう。
ギリ・トラワンガンのメインストリート。レストランやダイビングサービスが連なっています。 著者撮影
ギリ3島の中で、最も賑やかなのは、ギリ・トラワンガン。リゾートホテルやとれたての魚をグリルしてもらうレストラン、海に面したガゼボのカフェ、ダイビングショップなどが軒を連ね、ゆるりとした空気が流れています。
ギリ・トラワンガンからバリ島が望めます。 著者撮影
海の美しさに感動すること必至なのは、いちばん小さなギリ・メノー。島の周囲は浅瀬が広がり、光を放つ淡いブルーの海は目に眩しいほど。海ガメの保護施設も手作り感満載の素朴な島です。かつてはバンガローしかなかったのですが、近年、リゾートが登場。バリ島のジンバランやウルワツなどで展開しているカルマ・リゾーツが手掛けた「カルマ・リーフ、ギリ・メノー、インドネシア」。DJがプレイし、美しい海以外何もない小さな島で、おしゃれにレイドバックできます。
遠浅の海にサンゴのお花畑が広がるギリ・メノー。 著者撮影
最初に開発がスタートしたものの、未だ地元色が強いのがギリ・アイル。今はステキなリゾートも誕生したことで、ギリ・メノーがイチ押しでしょう。
ちなみに先日、インドネシア政府観光局が2017年に押していきたい10カ所を発表しました。その中で、気になったのは、ロンボク島南部のマンダリカ。ロンボク国際空港からは車で約20分。ワールドクラスのリゾート施設の建築計画も、政府主導で誘致しているとか。これからがますますロンボク島の勢いが気になりますね。
(text & photo : 古関 千恵子)
ビーチ&リゾートコラム「アジアンビーチ☆マニア」
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