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マレーシアの世界遺産マラッカは、15世紀にマラッカ王国として誕生した後に、16世紀にポルトガル、17〜18世紀にはオランダ、19世紀にはイギリスの支配を受けた歴史をもつ古都。現在でも植民地時代に建てられた建造物が多く残る歴史的な街並は、異国情緒たっぷり。さらに東西貿易の拠点として繁栄したことで移民が多く、多民族が共存しながら暮らすことで育まれてきた独特の文化にも注目が集まっている。
今回は、マラッカを思いきり楽しむために「マラッカでやりたい6つのこと」を大特集! 第一弾では、世界遺産を巡るヘリテージウォークや、近年話題の“インスタ映え”するかわいいスポット巡りをご紹介!
マラッカってどこにあるの?
マラッカは、マレーシア南西部に位置する古都。クアラルンプールからは車で約2時間、KLIA(クアラルンプール国際空港)ならびにKLILA2(LCC専用のクアラルンプール国際空港第ニターミナル)からは車で約1時間半の場所に位置している。平均気温は1年を通して30℃前後で、特定のベストシーズンはなく、1年中旅行を楽しめるディスティネーションだ。
マラッカでやりたい6つのこと
【その1】世界遺産を巡るヘリテージウォーク
写真提供:マレーシア政府観光局 / 撮影:阿部吾郎
欧州列強による植民地時代の面影を今に残すマラッカでは、歴史的な建造物や通りを巡るヘリテージウォークが旅のハイライト。事前に、主要スポット&主要ストリートをチェックすれば街歩きがもっと面白くなるはず。
600年の時の流れに思いを馳せながら歴史的建造物を巡る
オランダ広場(オランダ統治時代)
写真提供:マレーシア政府観光局 / 撮影:阿部吾郎
オランダ広場は、赤茶色の建築群が印象的なマラッカのシンボル。常に多くの旅行者で賑わい、まわりにはトライショー(人力車)がならんでいる。オランダ広場の正面に佇むのは、1753年に建てられたマラッカキリスト教会。もともとはプロテスタント教会だったのが、現在は聖公会の教会として利用されている。
写真提供:マレーシア政府観光局 / 撮影:阿部吾郎
写真提供:マレーシア政府観光局 / 撮影:阿部吾郎
マラッカキリスト教会の隣にあるのは、1650年にオランダ広場で一番最初に建設された建造物のスタダイス。もともとは総督邸として利用されていた建物で、東南アジア最古のオランダ建築として知られている。現在は歴史・民俗史博物館になっていて見学することが可能。
写真提供:マレーシア政府観光局 / 撮影:阿部吾郎
尚、オランダ統治時代に建設された時は、灰色だったというオランダ広場。イギリス統治時代に労働者たちがビンロウ(噛みタバコのような嗜好品)を噛みながら作業をしていたため、そこかしこが赤く汚れてしまったことから、それらを隠すために赤茶色に塗り替えられたそう。
サンチャゴ砦(ポルトガル統治時代)
写真提供:マレーシア政府観光局 / 撮影:阿部吾郎
写真提供:マレーシア政府観光局 / 撮影:阿部吾郎
サンチャゴ砦は、1511年にポルトガルが外からの攻撃に備えて建てた要塞。オランダ統治時代も利用していたが、イギリス統治時代に防壁が壊され、現在は石造りの門と大砲のみ残っている。
セントポール教会跡(ポルトガル統治時代)
写真提供:マレーシア政府観光局 / 撮影:阿部吾郎
写真提供:マレーシア政府観光局 / 撮影:阿部吾郎
1521年にポルトガルの総督によって建てられたセントポール教会は、マラッカ最古のローマカトリック教会。オランダ統治時代には、屋根が取りはらわれてお墓として利用されていた。フランシスコ・ザビエルの遺体が一時安置されていたことから、後に教会跡の前の広場に銅像が建てられた。
フランシスコ・ザビエル教会(イギリス統治時代)
写真提供:マレーシア政府観光局 / 撮影:阿部吾郎
写真提供:マレーシア政府観光局 / 撮影:阿部吾郎
ネオ・ゴシック建築が印象的なフランシスコ・ザビエル教会は、1849年に建てられたカトリック教会。敷地内には、ザビエル像にならんで、ザビエルに出会ったことで宣教師となりザビエルが日本に渡るきっかけとなった日本人・ヤジロウの銅像も。
個性が光るオールドタウンの主要ストリートを巡る
ヒーレン・ストリート
写真提供:マレーシア政府観光局 / 撮影:阿部吾郎
オランダ統治時代に造られた建物が残るオールドタウン。中でもヒーレン・ストリートは、「ヒーレン=オランダ語で“紳士”」の意味の通り、財を成した成功者が暮らしていた通り。そのため、この通りのショップハウスやタウンハウスは豪華な装飾が目立ち、現在もマレーシア華人協会初代党首で大富豪のタン・チェン・ロック氏の実家や、OCBC銀行創設者一族の邸宅など、富豪たちの邸宅がならんでいる。
ババ・ニョニャ・ヘリテージ博物館
写真提供:マレーシア政府観光局 / 撮影:阿部吾郎
ババ・ニョニャ・ヘリテージ博物館
写真提供:マレーシア政府観光局 / 撮影:阿部吾郎
中国から渡来した男性と地元マレーの女性が結婚して生まれた子孫であるプラナカンの絢爛豪華な暮らしぶりを今に伝える「ババ・ニョニャ・ヘリテージ博物館」もヒーレン・ストリートに。その他、おしゃれなショップやアートギャラリーも点在している。
ジョンカー・ストリート
写真提供:マレーシア政府観光局 / 撮影:阿部吾郎
写真提供:マレーシア政府観光局 / 撮影:阿部吾郎
ジョンカー・ストリートは、オランダ統治時代に商業で栄えた通りで、現在もショップやレストランが軒を連ねるオールドタウンの目抜き通り。金土日にはローカルフードの屋台などが出店するナイトマーケットが開催され、多くの人で賑わう。
ハーモニー・ストリート
写真提供:マレーシア政府観光局 / 撮影:阿部吾郎
写真提供:マレーシア政府観光局 / 撮影:阿部吾郎
ハーモニー・ストリートは、中国寺院「青雲亭(チェン・フーン・テン寺院)」や「カンポン・クリン・モスク」、「スリ・ポヤタ・ヴィナヤガール・ムーティ寺院」と、様々な宗教の寺院がならぶ通り。もともとハーモニー・ストリートの辺りには貿易船の荷下ろし場があり、異国からやってきた船員たちが航海の無事を願って、それぞれ信仰する宗教の寺院で祈りを捧げていたそう。
カンポン・クリ
写真提供:マレーシア政府観光局 / 撮影:阿部吾郎
写真提供:マレーシア政府観光局 / 撮影:阿部吾郎
ハーモニー・ストリートの一本奥にあるカンポン・クリは、積み荷を運ぶ労働者が暮らしていた通り。労働者が多い地区のためヒーレン・ストリートに比べると家のサイズがコンパクトなのが特徴。
尚、マラッカの知られざる歴史や文化をじっくり学ぶなら、5つ星ホテル「カーサ デル リオ マラッカ」が主催するヘリテージウォークに参加するのがおすすめ。マラッカの街を知り尽くした名物ツアーガイド・エディさんと一緒に、4時間もの時間をかけて街歩きするディープなアクティビティだ。※予約は宿泊客のみ
■カサ・デル・リオ主催のヘリテージウォーク
https://casadelrio-melaka.com/activity/heritage-history-melaka-discovery-walk
マラッカでやりたい6つのこと
【その2】「かわいい!」を探してオールドタウンを散策
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近年、マラッカ川沿いを中心に、アーティストが手がけたウォールアートが話題になっている。カラフルで大胆なアートから、細かい描写が見事なアートまで、様々な作品に出合うことができる。
写真を撮るのが楽しい! フォトジェニックなウォールアート
マラッカ川沿い
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オランダ広場前の橋を渡ってすぐのところに見えてくる、アメリカのスキンケアブランド「キールズ」が手がけるカラフルなウォールアートは、多くの旅行者が訪れる人気のフォトスポット。さらにその周辺にも大きなウォールアートが。川沿いを散策しながらウォールアートを巡ってみるのも楽しい。
バックレーン
写真提供:マレーシア政府観光局 / 撮影:阿部吾郎
写真提供:マレーシア政府観光局 / 撮影:阿部吾郎
ハーモニー・ストリートとカンポン・クリの間にある裏路地は、様々なアートが描かれたアートストリート。マラッカの暮らしを描いたアートが多い。
写真提供:マレーシア政府観光局 / 撮影:阿部吾郎
その他にもあちこちに、ウォールアートを見つけることができる。
お土産にぴったりのかわいい雑貨をショッピング
オールドタウンにある、マラッカ土産にぴったりのアイテムを売るお店でショッピング。旅の思い出に、じっくり選んでみて。
ニョニャのビーズサンダル店
写真提供:マレーシア政府観光局 / 撮影:阿部吾郎
ニョニャ(プラナカンの女性)のファッションに取り入れられてきたビーズのサンダルは、お土産にもぴったり。基本的には各店舗でオールハンドメイドで作られていて、花柄や幾何学模様のデザインはそれぞれお店のオリジナル。デザイン性が高く丁寧につくられていることで定評があるのお店は「Jマニック」や「カラー・ビーズ」。サンダルの他に、ハンドバッグなどの小物もそろっている。
写真提供:マレーシア政府観光局 / 撮影:阿部吾郎
写真提供:マレーシア政府観光局 / 撮影:阿部吾郎
■Jマニック(J Manik)
https://goo.gl/maps/eQwVyYGLhVhX99mn6
■カラー・ビーズ(Color beads)
https://goo.gl/maps/Gkc4unu7QjSh4Vjz6
マラッカをモチーフにした切り絵専門店
まとめ買いしてお土産にするのにおすすめなのが切り絵のペーパーアイテム。「レッド・ハンドクラフト」ではマラッカをモチーフにしたポストカードや、封筒などのアイテム、エコバッグ、Tシャツまでバリエーション豊富な品揃え。
写真提供:マレーシア政府観光局 / 撮影:阿部吾郎
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■レッド・ハンドクラフト(Red Handcraft)
https://goo.gl/maps/X1NhSQsr5S5mQcpS6
その他にも、ニョニャが食事を入れるのに使っていたニョニャバスケットや、プラナカン食器、プラナカンタイルなど、かわいいプラナカンアイテムを売るお土産店も点在している。
特集「マラッカでやりたい6つのこと」第二弾では、グルメタウンと呼ばれるマラッカの食情報と、異国情緒たっぷりのラグジュアリーなホテルをご紹介。
取材協力
マレーシア政府観光局
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