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シームレスな搭乗体験を実現

シンガポールチャンギ空港、第4ターミナルが開業

建設発表から約5年半の時を経て2017年10月31日、ついにオープンを果たしたシンガポールチャンギ空港第4ターミナル(T4)。フルサービスキャリアからLCCまで全9つの航空会社が乗り入れ、このターミナルだけで年間約1,600万人の利用者数を見込んでいる。チェックインから搭乗までを自動化した最先端のセルフサービスプロセスにも注目だ。

 

東南アジアの玄関口


©Changi Airport Group
 
約3年間の工期と試験期間を経て遂に2017年10月31日に開業したシンガポールチャンギ空港第4ターミナル。同空港第3ターミナルの約半分、サッカー場27個分の面積を誇る新ターミナルには、キャセイパシフィック航空、大韓航空、ベトナム航空などのフルサービスキャリアに加え、LCCからはエアアジアグループ4社、セブパシフィック航空、春秋航空が乗り入れる。既に100社以上の航空会社が就航し、世界90か国380都市へ年間約5,870万人の旅客を結ぶ東南アジア最大級のチャンギ空港。約1,600万人の利用を見込む新ターミナルの誕生により、他ターミナルと合わせて合計約8,200万人もの利用を見据える。

 

シームレスな搭乗体験


©Changi Airport Group
 
最先端技術を積極的に取り入れたチャンギ空港第4ターミナル。搭乗までの旅客の待ち時間を大幅に削減したFAST(Fast and Seamless Travel)システムにも注目だ。チェックインから受託手荷物預け、イミグレーション、搭乗までを全てセルフサービスで完了できるというこのシステム。利用には一定の条件があるものの、職員による目視検査の手順が大幅に減ることによる時間短縮は、FAST利用の条件に当てはまらない旅客にとっても有益だ。
保安検査も進化。3Dスクリーニングテクノロジーと呼ばれる新技術によって、今までセキュリティチェックの際に鞄から取り出していたラップトップやタブレットも鞄に入れたままで完了することができるように。出発階はイミグレーションに向かってなだらかに傾斜するよう設計されているというのも面白い。

 

フォトジェニックなインテリア


©Changi Airport Group
 
旅客を16,000本もの植物で覆われた緑のファサードが迎え入れる同ターミナルは、随所に散りばめられた国花「欄」の花びらのモチーフが印象的。施設は340種以上の植物に彩られ、出発階の全長約800mの通路に連なる160本のイチジクの木々は圧巻だ。
訪れる者を飽きさせない新ターミナルには、その他さまざまな仕掛けがある。保安検査場の壁に聳える幅70m高さ5mの巨大LEDスクリーン(Immersive Wall)には、シンガポールの美しいスカイラインやチャンギ空港から結ばれるアジア都市の映像が流れ、列に並ぶ旅客を飽きさせない工夫がされている。ショッピングエリアでは一面をプラナカン建築のショップハウスが覆うファサード(Heritage Facade)がフォトジェニック。Bee Cheng Hiangや Bengawan Solo、 Curry Timesなどのシンガポール老舗ショップが入居する。1930年代の古き良き時代のシンガポールを描く演劇パフォーマンス「Peranakan Love Story」の上映も必見だ。
 

©Changi Airport Group
 
空港での楽しみの一つであるショッピング&ダイニングも充実のラインアップ。高さ11mの開放的な空間のもとには、80を超えるテナントが入居し、うち20店舗がチャンギ空港初登場のブランドだという。シンガポールの若者に人気のローカルシューズブランドPAZZIONや、イタリアの手帳ブランドMoleskineも。イギリス発の小売りチェーンWHSmithは、チャンギ空港店でシンガポール初進出を果たした。

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