東南アジア
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イスラム教最大級のお祭り

東南アジア各国の祝日「Hari Raya Haji(ハリラヤ・ハジ)」とは

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「ハリラヤ」と名の付くイスラム教の2大祭りの一つ「Hari Raya Haji(ハリラヤ・ハジ)」。その意味から別名、巡礼祭犠牲祭とも呼ばれる。東南アジアからも敬虔なムスリム(イスラム教徒)がメッカに巡礼に訪れるイスラム歴の12月10日は、シンガポールやマレーシア、インドネシアでも国民の休日に定められている。2015年は9月24日。

 

「巡礼祭」としてのハリラヤ・ハジ

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「ハリラヤ」とは、日本語で「偉大な日」。「ハジ」は、メッカ巡礼を達成した男性や、この大巡礼自体を指す言葉。このハリラヤ・ハジという祭りはイスラム教徒にとって2つの意味を持つ。

その一つは、メッカへの巡礼の祭りという意味。イスラム教の聖地、サウジアラビア王国にあるメッカ。そこを目指して世界中のムスリムが集まり巡礼をする月の最終日が、ヒジュラ歴(イスラム歴)の12月10日、2015年は9月24日に当たる。巡礼を終えた男性は「ハジ」、女性は「ハジャ」と呼ばれ、その時だけ白い帽子を被る事ができる。

夢でお告げを受けた者だけが、一生のうちに1度はメッカを訪れなければならないイスラム教の教え。お告げがなかった者や、行けない環境にある者は、各々の国にて祈りを捧げる。当日は、夜明け前に起き、身体を清め、新しい服を着て、日の出から正午までモスクで礼拝する。その後は家に帰って家族でご馳走を食べるのが習わし。

 

「犠牲祭」としてのハリラヤ・ハジ

この祭りの2つ目の意味は、犠牲祭。あるイスラムの故事が元になる犠牲祭。神の預言者が、息子を犠牲にするように命じられる夢を見た。苦悩の末、息子をアラーの神の犠牲にすることを決めた親子に対し、その信仰心に感動した神が、息子の命の代わりにヤギやヒツジ、牛などの家畜を犠牲にすることで息子を救った。この言い伝えから、各国では、家畜の解体が行われる。この家畜は、祭りの後梱包され、貧しい家に配られるそう。富はみんなで分かち合おうとするイスラムの考え方の象徴的な場面だ。

 

東南アジアからも多くのムスリムが巡礼へ

この時期は、世界中の敬虔なイスラム教徒がメッカに集合する。その数は数千人と言われ、東南アジアからも多くのイスラム教徒が旅立つ。メッカで巡礼の最終日に行われるヒツジなどの解体による犠牲祭は、東南アジアの国々でも行われる。イスラム教徒の子供たちは、この生贄の様子を見ると言うが、子連れの旅行者は、子供への配慮が必要。

この日はシンガポールやマレーシア、インドネシアでも国民の休日。互いの宗教的儀式を尊重する東南アジアの多様性と、イスラム教徒にとってのこのお祭りの意味深さを感じさせられる。

 
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華やかな街の装飾やバザーなどで盛り上がりを見せる、モスクのあるようなイスラムの文化が色濃い地域では、祝祭の雰囲気を味わうことができる。

 
©All Photos to Singapore Tourism Board

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