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バンコクの路上から屋台が消える!? タイの屋台文化はどうなる?

屋台料理はバンコクの食文化でもあると思う   著者撮影

衝撃的なニュースがタイの英字新聞『NATION』に掲載された。バンコク都は今年(2017年)12月末までに全ての公道での屋台営業を禁止する。と発表したそうだ。

 
これまでにもシーロム、スクムビットをはじめ一部のエリアでの露店営業が禁止され、シーロムやスクムビット(ナナ~アソーク間)の名物、お土産露店が消えてしまった。しばらくするとスクムビットのかなり東の外れ、BTSベーリン駅辺りまでも基本的にスクムビット沿いの歩道での屋台営業が姿を消してしまった。

屋台には自分の出身地を書くお店も多い。ここはイサーンのヤソートン県   著者撮影

自分の住むBTSエカマイ駅周辺も夕方になるとBTS駅下に屋台が出て、よく、ヤム・プー(カニのサラダ)を買いに行ったのだが、今ではすっかり姿を消し、一部、お店の軒下で営業している数軒のみとなってしまった。路上のテーブルは無くなり、歩道が歩きやすくなったのだが、ちょっと寂しい気もする。スクムビットからソイに入ると路上の屋台は健在だが、バンコク都内の全ての公道での屋台禁止となるとソイの中も対象となってしまうのだろうか??

カオマンガイ屋台も消えてしまうのか?   著者撮影

屋台といえばバンコクを代表する文化のひとつ。旅行者でも一度は利用したことはあるだろう。そんな、旅の楽しみも奪われてしまうのであろうか?

屋台の代名詞のようなソムタム   著者撮影

その昔、日本にも沢山の屋台があったそうだ。今ではラーメンの屋台すら無い。タイも開発と発展の狭間で『タイらしさ』を失っていくのだろうか?タイらしさを求めるのは旅行者や在タイ外国人のエゴなのか?

ただ、タイの場合、条例や法律が決まっても情状酌量の抜け道があったり、施行が延期されることも多い。果たしてバンコクの路上から屋台が消えるのか?カウントダウンは始まったばかりだ。

路上禁止ならこのように歩道にはみ出していなければセーフの可能性もある   著者撮影

 
(text & photo : 中島貴義)

 
熱帯写真家フォトエッセイ「アジアの街角から」
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