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- バンコクからぶらり旅 ~ タイ最強と呼ばれるパワースポットがイサーンにあった
大樹に囲まれその場にいるだけでパワーを感じる 著者撮影
タイのパワースポットといえば、バンコクのエラワン・プームが思い浮かぶだろう。ヒンズー教の神様が祀られた祠があり、数年前の爆発テロの舞台になったのも記憶に新しい。エラワン・プームは1953年にホテルが建設された際に建立された。以来、タイの人々の心の拠りどころになってきたのは間違いない。
しかし、それを上回るとタイ人に信じられているパワースポットがウドンターニーにあった。ウドンターニーには世界遺産に指定されているバンチェン遺跡がある。いまから5000年前の遺跡だ。
パヤナークと精霊(ピー)にお供えを奉納する 著者撮影
イサーンの人の多くも仏教を信仰しているが、それと同時にパヤナークと呼ばれるメコン川に住む7つの頭をもった龍と森に澄む精霊(ピー)たちを深く信仰している。そのパヤナークと森の精霊たちの聖地がウドンターニーにある『カムチャノー』だ。ウドンターニーから約100km、サコンナコンとの県境近くに位置する。カムチャノーは池に浮かぶ大きな浮島となっている。この浮島は精霊(ピー)が住んでいて、浮島にある池はパヤナークが住んでいる水底の宮殿につながっていると信じられている。
パヤナークの住む宮殿に続くという池 著者撮影
カムチャノー内部は土足厳禁。参道の手前で靴を脱いで登る。タイ人の多くはバナナの葉で作られた供物を持っている。カムチャノーへの道中でも供物を売っている露店を多く見かけた。参道を上り祠のある森の中にたどり着くとただならぬ霊気のようなものを感じた。森の大木に囲まれ強い日差しが遮られているのもあるだろう。祠では祭司がお経をとなえ人々は祈祷している。供物を神様に奉納し奥にある大木へと向かう。「この木に数字が見えるからその番号の宝くじを買うんだ」と言っていたのがいかにもタイ人らしい。パヤナークの宮殿につながっている池はコインの投げ込みは禁止と書かれていた。底は見えそうで見えなかった。
この木に数字が出たらその番号の宝くじを買うという 著者撮影
タイのテレビ等でも度々放送され、休日には参道が人で溢れるほどとの事だが当日は待つことなく登れた。アクセスが不便で万人向けではないが、タイマニアやパワースポットマニアなら一度は訪れる価値はあると思う。タイ人(特にイサーン出身の人)にとってもあこがれのパワースポットのひとつであることは間違いない。
奥の森がカムチャノーの浮島 著者撮影
(text & photo : 中島貴義)
熱帯写真家フォトエッセイ「アジアの街角から」
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名称 | Kamchanot temple |
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