カンボジア
観光
多くの謎が残されたままの遺跡

巨大な顔が刻まれた塔が象徴!アンコール遺跡群「バイヨン寺院」

02c-3-37
©ASEAN-Japan Centre

世界遺産「アンコール遺跡群」のひとつで、周囲12キロの城壁に囲まれた環濠都市「アンコール・トム」。そのいちばんの見どころが、仏教寺院「バイヨン」だ。

本文を読む


南大門をくぐり、森の中を進むこと1.5キロ、遠くからはまるで大きな岩山のような、重厚感ある石造りの「バイヨン」の姿が現れる。実は「アンコール・トム」の各門からメインストリートが十字型に走り、「バイヨン」はそのちょうど中央に位置する。

02c-3-35
©ASEAN-Japan Centre

「バイヨン」が建てられたのは、「アンコール・ワット」の約100年後。12世紀後半から13世紀にかけて、ジャヤヴァルマン七世からジャヤヴァルマン八世に至る3人の王の在位中に建設され、改変と増築が幾度と重ねられた。そのため、狭い回廊や階段が複雑にレイアウトされた構造になっている。外壁がないという点でも他の寺院と比べて特長的で、「アンコール遺跡群」の中では最も重要な仏教寺院とされていると同時に、原型や「バイヨン」が建てられた意義など、いまだに謎は多く残されたままだ。

「バイヨン」を象徴するのが、人面が四方に刻まれた塔。54基ある塔を、観世音菩薩を模したという巨大な顔が南北東西ぐるりと囲み、表情はひとつひとつ微妙に異なる。その数も大きさも圧倒的だ。

02c-3-36
©ASEAN-Japan Centre

この四面仏顔像があまりにも有名だが、第一回廊の壁を埋め尽くすレリーフも見ごたえたっぷり。神話を題材にした「アンコール・ワット」とは異なり、貴族や庶民の暮らしを題材にしたものが多く見られ、クメール軍の行進から、野菜や肉が並ぶマーケットの様子、将棋やお酒を楽しむ姿、料理、出産まで、日常の生活シーンが生き生きと描かれているので、当時の暮らしぶりを想像してみるのも面白い。

02c-3-50
©ASEAN-Japan Centre

 
バイヨン (Bayon Temple)
・住所:Angkor Archaeological Park, Siem Reap, Cambodia
・入場時間:5:00~18:00、無休
・入場料: 遺跡共通で1日券20アメリカドル、3日券40アメリカドル、7日券60アメリカドル。11歳以下は無料。

何をむ?

国名・都市名、ジャンルを選ぶと、読みたい記事を絞りこみできます

RECOMMEND COLUMN
連載コラム

RECOMMEND
COLUMN
連載コラム