TRIPPING! トップ × ASEAN × フィリピン × 人間とワニが共存!?フィリピン映画コンビが語る驚愕の世界
2014.12.17 09:43
この著者の記事 アンジェリ・バヤニ イロイロ ぬくもりの記憶 クロコダイル フランシス・セイビヤー・パション 旅を深めるミニ講座 東京フィルメックス
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小柄でチャーミングなアンジェリ・バヤニさんと気さくで温かいフランシス・セイビヤー・パション監督

 

フィリピン南部、ミンダナオ島・南アグサン。野生のワニが多く生息するこの湿地帯で暮らす、ある家族の実話が一本の映画となった。『クロコダイル』と名付けられた本作は、映画作品として初めてこの未開の地に密着。今まで見たことのない風景が目の前に広がり、聞いたことのない土着の音楽が響きわたる。

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第15回東京フィルメックスで見事、コンペティション部門最優秀作品賞を受賞した本作。快挙を成し遂げたフィリピンの若手注目監督、フランシス・セイビヤー・パション監督と主演女優のアンジェリ・バヤニさんに話を伺う機会をもらった。

 

舞台は、人間とワニが共存する東南アジア最大の湿地帯

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ワニが生息する湖上で暮らす一家。12歳になったばかりの娘・ロウィーナは、舟を漕いで学校に通っていたが、ある日突然、ワニに襲われ、行方不明になってしまう。母・ディヴィナ(アンジェリ・バヤニ)は娘を探しに、湿地帯を彷徨うが…。

 

そもそも、パション監督がこの土地を舞台に選んだのは、次回作について霊媒師に相談したところ「湿地が良い」というお示しがあったからとか。そこで実際に現地を訪れ、最初に出会ったのがディヴィナさん家族だった。

「彼女には12人の子供がいて、ロウィーナさんはその一人でした。この一帯では家が点在しているため、子供たちは学校で寝泊まりするという風習があるのですが、ロウィーナさんは親元を離れて、2時間かけて学校に通学していました」

 

その通学路がワニのいる川というから想像を絶するのだが、実際に現地で撮影を行った二人の感想は?

「とても大変でした。宿から撮影現場まで2時間かかるし、撮影は夕方で切り上げなくてはならないし。夜暗くなると、ワニが活動し始めて危険ですからね」(監督)

 

「自分の想像を超える環境で、精神的以上に肉体的に大変でした。まず現地の人になりきるために、平気な顔でいかだの上を裸足で歩いたり、子供の頃から舟を漕いできたように見せないといけない。と同時に、ディヴィナさんに感情を寄せていくことに頭がパニック状態になり、監督に『こんなこと出来るわけない!』とぶつけたかったです(笑)」(アンジェリ)

 

フィリピン女優として体現する“強い女性”

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(上)『クロコダイル』(下)『イロイロ ぬくもりの記憶』

 

さらに、ディヴィナさん本人とも話す言葉が異なるために、最初は通訳を介しても、彼女の言葉がうまく理解できなかったというアンジェリさん。だが、一緒に時間を過ごすうちにある変化が生まれた。

「彼女と交流するうちに、通訳がいなくても彼女の話が分かるようになったの。言葉の意味が分からなくても感情で理解できるようになりました。私も子供をもつ一人の母親なので、根底にある『母親』という部分で彼女と繋がったのだと思います。一方で、彼女の置かれた境遇に自分を置くのはとても難しいことでもある。12人もの子供を抱えながら苦しい生活を送る彼女に手を差し伸べたいけれど、彼女自身が子供の頃から同じ環境で育っているから、自分の暮らしがもっと良くなると思わないのです。それはとても辛いことですよね」

 

そんなジレンマを抱えながらも、苦境の中で生きる母親になりきったアンジェリさん。彼女は、現在公開中のシンガポール映画『イロイロ ぬくもりの記憶』でもまた、子供への仕送りのために異国でメイドとして働くヒロイン役で、母性的な芯の強さを見事に体現している。彼女に聞いた。あなたが思う強い女性像とは?

「一人のフィリピーナとして答えるなら、女である自分を愛せる女性ではないでしょうか。私たちの文化では、人に尽くすことを大事にしろと教育されてきたため、なかなか自分を愛することができない女性が多い。分かるかしら? 自分の権利や責任を引っくるめて、自分自身を受け入れることって難しい作業ですが、それができる女性は強い女性だと思います」

 

作品を通して、フィリピンの多様性を発見する面白さを感じたというパション監督とアンジェリさん。ではその中で、二人が「ぜひ訪れてほしい!」と太鼓判を押すフィリピンの旅先とは? 続きは後編にて!

 

【info】

『イロイロ ぬくもりの記憶』
新宿K’s cinemaにて公開中
http://iloilo-movie.com/

 

第15回東京フィルメックス
http://filmex.net/2014/

 

(text: Izumi Kakeya)

 

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