インドネシア
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静寂を保つ神聖な一日

旅行前にチェック!バリの新年「ニュピ」2017年は3月28日

写真提供:日本アセアンセンター

バリ・ヒンドゥー教信者にとって精神修養に最も重要な日とされるサカ暦の新年「ニュピ」。静寂を保つべきこの一日は、全ての公共交通機関がストップし外国人観光客さえも滞在先からの外出が禁止されるなど、旅行の計画には注意が必要。2017年は3月28日に決定。

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2017年のニュピは3月28日

バリ・ヒンドゥー教を信仰するバリ島の人々は、「ウク暦」と「サカ暦」の暦で生活している。サカ暦の新年に当たる「ニュピ(Nyepi)」は国の祝日にも定められ、信者にとって精神修養に最も大切な日。毎年ニュピの日付は変化するが、2017年は3月28日午前6時~29日午前6時に決定した。

 

島中が静寂に包まれる一日

3月28日のニュピ当日、バリ・ヒンドゥー教信者たちは終日瞑想し続け静寂を保ち、島から悪霊が去るのを待つ。島内では火や電灯が一切使われないほか、いかなる活動をしてはならず、レストランや商店等も一切の営業が禁止。航空機の離発着や交通機関も制限され、外国人旅行客にもこれら静寂を妨げる行為が禁止される。例えば、滞在ホテルからの外出が許されなかったり、ホテルの敷地内であってもプールやレストランの利用が制限されたりなど、想定外の規定が定められている場合も。この時期の旅行を計画する場合は、事前に旅行会社やホテル等に確認しておくと良いだろう。

 

新年を祝う4日間の儀式

新年のお祝いには、ニュピ当日含む4日間にわたり伝統的な儀式が催される。
 
2017年3月26日(ニュピ2日前)Mekiyis or Melasti
ヒンドゥー教徒達が各寺院の御神体を隊列を作って海辺へと運び、清める儀式。寺院によっては閉館の場合もあるので、訪れる際は事前に確認したい。
 
3月27日(ニュピ前日)Tawur Agung Kesanga ceremony
オゴオゴ」と呼ばれる悪魔の化身とされる大きな人形を引き町中を練り歩き、町を清め、翌日のニュピの日に備える儀式。オゴオゴの通過するエリア、コースは交通規制され、周辺道路は渋滞や混雑も予想される。この日、寺院を含む観光スポットが翌日の準備のために閉鎖される場合もあるので、注意が必要。

 
3月28日(ニュピ当日、サカ暦1939年新年)Nyepi
完全な静寂の日。バリ島全域で一切の活動をしてはならず、火と電灯の使用や外出も禁じられる。

 
3月29日(ニュピ翌日)Med-Medan
サカ暦新年に行われる、若い男女達がお互いの理解と結束を固めるための伝統的な儀式。地域の寺院でのお祈り後、若者達は抱き合って新年の挨拶をし、清めの水を浴びせかけ合う。この明るく陽気な儀式は午後3時頃を予定。

 

旅行者が特に注意したいポイント

1. 旅行者は、滞在中のホテル・宿泊施設から外出はできない。ホテル・宿泊施設のビーチ、プールやレストラン利用の可否などの情報について、ご利用の旅行会社、ホテルに事前に確認しておこう。
2. ン・グラライ国際空港では、国際線・国内線ともにトランジット便を除き全ての航空機の離発着が禁止となる。トランジット以外の乗客の乗降は不可。
3. バリ島の全ての海港は閉鎖され、船舶による海運サービスの提供は禁止。

 
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