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料理も好きな旅行者にとって、旅先の市場は観光名所と同じか、人によってはそれ以上の魅力を持つ場所だろう。食材や調味料を現地の人と同じ目線で選ぶというのも実にエキサイティングな体験だ。そして、もちろん大手スーパーや空港で買うよりも格段に安く入手できる点も魅力である。
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「中部市場(チュンブシジャン)」は主に乾物に強いと言われる市場だ。1957年以来の歴史を持ち、観光色が薄く、専門店が軒を連ねている。
入り口には大きなゲートがあるので分かりやすい。そして、英語で「Dried Seafood Markets」、中国語で「干海物市場」と書かれているので、間違わずに入れるだろう。近づくと乾物の匂いがしてくる。
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メインストリートを後回しにして、隣の脇道から入場。すると、入り口すぐに豆、エゴマ、クコの実などなどがお出迎えしてくれる。カムテグイ(カジメ海苔)も入手可能だ。
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奥に行くと、干しエビやイリコを取り扱うお店が増えてくる。市場につきものなのが、どこのお店で買おうか?と言うことだが、幾つかのお店で同じ商品の価格を聞き、相場をつかんだ後に、感じの良いお店に入るようにするのが良いだろう。
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こちらは、ご夫婦の笑顔が素敵なお店。看板通り、お母さんの接客は穏やかで、気持ちが良い。干し鱈(13,000ウォン)と、たたみ鰯状の謎の干し魚(8,000ウォン)を入手した。
左から松の実、干し鱈、畳鰯、海苔 著者撮影
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道すがら干し鱈専門店を発見。
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かなりの量のまとめ買いしかできず、プロユースなようで購入は断念。韓国らしくイシモチが干されていたり、歩くだけでも楽しい市場である。
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そして更に奥に行くと、海苔専門店が複数軒あった。値段を聞いてみたところビックリするほど安い。18g入りの袋×10つでなんと10,000ウォン。圧倒的な価格である。店頭では数種類を試食させてくれることも。自分の好きな味の海苔を選べると言うのも、スーパーなどではできないから嬉しい。
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その後、脇道からメインストリートに入る。
松の実(チャッ)は400gで20,000ウォンくらいが相場のようだ。こちらも日本に比べ低価格。良心的な接客も印象的だ。
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中部市場は全体的に清潔な上に、接客にガツガツした雰囲気がなく、大変気持ちの良い市場である。
「プゴクッ(干し鱈のスープ)」作りに挑戦
さて、帰国後に干し鱈で「プゴクッ」作りに挑戦したのでご紹介する。
材料は干し鱈と豆腐、野菜、卵程度なので簡単だ。本来であれば韓国のカボチャであるホバッを使いたかったが、すぐに入手できなかったのでズッキーニを使用した。
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まずは干し鱈の下ごしらえ。2人分のスープにこれを1本くらいが丁度良い模様。水に数十分漬けて、戻す。
戻した状態 著者撮影
戻した鱈を漬けるヤンニョム(調味料)作り。薄口醤油と胡麻油を混ぜ、黒胡椒を挽き、みじん切りのニンニクを混ぜた後、鱈を混ぜ合わせる。
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その後、鍋で軽く炒め、ズッキーニを加えて中火で軽く炒める。
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鱈の戻し汁とイリコの出汁を加えて煮込み、ズッキーニに火が通ったところで豆腐を加え、再沸騰したら火を止め、溶いた卵をゆっくりと入れて完成。薬味をあしらって、出来上がりだ。
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なお、プゴヘジャンクの名店「武橋洞(プゴグッチッ)」では牛骨出汁を用いている。
牛骨のダシダを用いても良いだろうが、化学調味料が入っているので、本気で作るならば牛骨で出汁を取るのが良いだろう。
著者 : yuya
手料理も愛するタベアルキスト。ハタチの頃からバックパッカー旅行をしており、世界を丸っと食べ歩き。特に東南アジア諸国と中国が大好きで、屋台メシを食べて、現地の市場で調味料や調理器具を買い付けてくるのが旅の楽しみ。日本国内でも、出来る限り現地に近い味わいのお店を探して日々徘徊。
INFORMATION
名称 | 中部市場(チュンブシジャン) |
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住所 | ソウル特別市 中区 五壮洞 139-11
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営業時間 | 3:00〜18:00 ※店舗により異なる |
地図 | Googleマップで確認する |
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