台湾
観光
台湾ブロガーおすすめプラン

台湾旅行でやりたいこと2022-23(中級・後編)

著者撮影

こんにちは。台湾ブロガーのコバシイケ子です。
この連載では現在、ビザなし渡航再開後の台湾で、改めて「台湾旅行でやりたいこと」をテーマに初級・中級・上級編にわけてコラムをお届けしています。



今回は中級・後編。
中級では「ちょっと足を延ばして新幹線(高鉄)旅」を提案。
前回の台中に続き、台湾南部の台南・高雄の魅力やおすすめポイントをお伝えします。

※台湾新幹線の正式名称は「台灣高鐵(タイワンガオティエ)」。略して「高鐵(ガオティエ)」と呼ばれています。鐵は日本語の漢字では「鉄」なので、今回のコラムでは台湾新幹線のことを「高鉄」と表記します。

 

レトロな魅力がいっぱいの台南

牛肉湯の有名店「阿村牛肉湯」。早朝から営業している。  著者撮影

台湾の古都「台南」。京都のようだとよく表現されますが、街歩きをしてみると、民家の隣や路地、市場の中まで、とにかくいたるところにお寺や廟をはじめとした歴史建造物があり、なるほどこれは確かに! ときっと実感できるはず。

お洒落な米糕(おこわ)の人気店「糯夫米糕」と昆沙宮。  著者撮影

1653年オランダ時代にお城として建てられた歴史ある「赤崁樓」。  著者撮影

高鉄台南駅は郊外にあるため、市内中心部までは「H31」という番号の無料のシャトルバスを利用するのが便利。乗車時間は約30分です。
または台鉄「沙崙車站」も高鉄駅と繋がっているので、在来線で台鉄台南駅まで移動することも可能です。

台南はまさに南国という言葉がぴったりのどこかゆったりとした空気感。小吃とよばれる屋台・食堂系台湾グルメも美食揃いで、台南にどっぷりはまる人が多いのもわかる気がします。

赤崁樓近くの路地にあるレストラン。  著者撮影

建物は民家を含め、古いけれど味わいのある建物が多く、路地にはそんな古さを活かしリノベーションしたお洒落なカフェがあちこちに。夜のライトアップが有名で観光スポットにもなっている「神農街」という通りは、まさにそのような建物を活かし、飲食店や民宿として利用されています。

神農街にあるヴィーガンカフェ。  著者撮影

台湾では窓に鉄格子をしている家がほとんどなのですが、特に古い建物では「鉄窓花」と呼ばれる、少しデザインが入ったものが設置されていて、神農街もそうですが、台南では可愛いデザインに出会うことも多く、密かな街歩きの楽しみのひとつ。

林百貨外観。  著者撮影

日本統治時代の建物も多く、特に台南のランドマークとも言われている「林百貨」はリノベーションで建物の味わいを残しながら見事に生まれ変わったコンパクトな百貨店。

1階はお菓子やお茶などお土産にぴったりな商品ばかり。  著者撮影

チャイナシューズも販売。  著者撮影

モダンな店内では、台南のものを中心に、台湾のいいものを集めた商品が揃っています。林百貨のオリジナルグッズもレトロなデザインが可愛いのでチェックは必須。
屋上には当時設置された小さな神社も残されているのでぜひ訪れ、台湾の歴史にも触れてみてください。

屋上のフォトスポット。丸いのは台南の伝統菓子「椪餅(ポンピン)」。  著者撮影

台南グルメも書ききれないくらいおすすめだらけなのですが、必ず食べるのは海老ごはん「蝦仁飯」と新鮮な牛肉に熱々のスープを注いでいただく「牛肉湯」。
台南には牛の屠殺場があるのでどこよりも新鮮な牛肉が手に入ることもあり、深夜から早朝にかけて、いくつものお店がこのメニューを提供しています。
エビの出汁が効いた「擔仔麵」も台南名物。じんわり美味しい一杯です。
どれもお茶碗サイズなので、まさに食べ歩きにもぴったりなグルメです。

集品蝦仁飯の蝦仁飯。写真は+25元でできるエビ増量バージョン。  著者撮影

阿村牛肉湯の牛肉湯。湯はスープのこと。  著者撮影

小公園擔仔麵の擔仔麵(タンザイメン)。  著者撮影

フルーツ店も多いので、フレッシュジュースやかき氷で一服するのも最高。
南部でよく見かける生姜ダレをつけていただくカットトマトも美味しいですよ。
そうそう、台南はマンゴーの産地。旬の時期は安くてボリューミーなマンゴーかき氷もお忘れなく。

レトロな雰囲気が可愛い「清吉水果」。  著者撮影

台湾ではトマトはフルーツ。カットトマトにはとろみ醤油+生姜のタレが定番。  著者撮影

 

アートを感じる港町・高雄

MRT美麗島駅にあるステンドグラス  著者撮影

台湾第3の都市であり、港町の高雄。日本から高雄空港への直行便も運航しています。
台北から移動する場合は、高鉄で最速約1時間半。ここまで来たらせっかくなら1泊したいところですが、高鉄は早朝から深夜まで15分に1本ペースで運行しているので、日帰りも無理なく出来てしまいます。

台鉄左営駅構内。台鉄とMRTの駅も繋がっているので利便性が高い  著者撮影

終点の「左営(ズオイン)」が高雄の下車駅。台湾鉄道(台鉄)「新左営駅」とMRT「左営駅」が同じ場所にあるので、台北駅と同じような感覚で、到着後はMRTでスムーズに移動できるのが高雄の魅力でもあります。

高雄のライトレール。乗車しているだけで観光気分を味わえる。  著者撮影

ライトレールの哈瑪星駅周辺は日本統治時代の建物も多い。  著者撮影

そのほか、路面電車のライトレールも運行していて、観光名所にもなっているアートスポットの倉庫群「駁二藝術特區」や漁港や日本時代の建物も多く残る「哈瑪星(西子湾)」エリアなどへのアクセスはライトレールが便利。のんびり走行する車窓からは港の景色などを眺めることができるので、乗車するだけで観光気分を味わうことができます。

高雄港の埠頭近くにある駁二藝術特區はアートも楽しめるエリア。  著者撮影

駁二(ボーアール)の倉庫群はショップや飲食店になっている。  著者撮影

 哈瑪星(ハマシン)エリアにある「新浜·駅前」。日本統治時代に三和銀行だった建物をリノベーションしてカフェに。  著者撮影

また、高雄は建築物の見どころも多く、大きな龍と虎が入口と出口になっているパワースポットの「龍虎塔」、MRT美麗島駅のステンドグラスは見応えも抜群。

パワースポットの「龍虎塔」。龍の口から入って、虎の口から出ることで、厄落としになると言われている。  著者撮影

高雄港の「高雄流行音楽中心」や「高雄展覽館」、そこからも近い「高雄市立図書館」、かつて軍営基地として利用されていた鳳山区の広大な土地に建てたれたコンサートホールと劇場をあわせ持つ「衛武営文化芸術センター」などは、どこか近未来的なデザインで、夜はライトアップも見事。ほかの都市とはひと味違う高雄の魅力を際立たせています。

個性的なデザインがひときわ目立つ高雄流行音楽中心  著者撮影

ライトアップされた高雄市立図書館  著者撮影

一方、街の雰囲気はローカルな場所も多く、やはり台北に比べると人も少なく穏やか。
港街らしく、夜市には海鮮も並び、もちろん高雄名物と言われるグルメも山ほどあるので、胃袋が足りなくなるのは高雄も同じです。

パパイヤミルクが美味しい六合夜市「鄭老牌」の屋台  著者撮影

早朝から行列のできる店「興隆居」の湯包(タンパオ)  著者撮影

24時間営業の「老江」のミルクティーと蛋餅  著者撮影

「港園牛肉麵」の汁なし牛肉麺  著者撮影

私の高雄必食グルメは「高雄牛乳大王」または六合夜市「鄭老牌」のパパイヤミルク、朝食店「興隆居」の肉汁たっぷりの湯包(肉まん)、24時間営業「老江」の紅茶牛奶(ミルクティー)と蛋餅、そして「港園牛肉麵」の牛肉拌麺など。どれも絶品で、何度食べても飽きないお気に入り。思い出すだけでもいますぐ高雄に行きたくなるほどの安くて美味しい絶品B級グルメです。

ぜひそれぞれの街の魅力を堪能してみてくださいね!

 
(text & photo : コバシイケ子)

何をむ?

国名・都市名、ジャンルを選ぶと、読みたい記事を絞りこみできます