インドネシア
カルチャー
ニアス島 サーフトリップ 後編

チューブの波にチャレンジ!インドネシアで最も簡単に入れるポイント

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著者撮影

ニアス島 サーフトリップ 前編はこちら>

友人から薦められていた「Molani Guest House」は、ローカルのインドネシア人とニュージーランド人の夫婦が営んでおり、2部屋しかない小さな宿だが、ベッドには綺麗なシーツが敷かれ、トイレ・洗面も清潔な、感じの良い宿だった。

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さらにご主人のご厚意で、冷蔵庫まで使わせてもらえることになった。
これは疲れたあとに冷えたビールをグビグビっといくことで1日の疲れが癒される筆者にとっては、大変重要なことなのである(笑)。

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著者撮影

ここなら、久しぶりのインドネシアをゆっくり癒すことができそうだ。
それに値段が1泊5万ルピア(2年前の料金で約500円)というのも、周囲の宿と比較しお手頃価格で大変魅力的だった。

宿に着くと外から「ユーユー」という子どもの声が聞こえてきた。
小学生くらいの女の子が籠を持って宿の庭に断りもなく入ってくる。

「パン買ってよ。売らないとお母さんに怒られちゃうの」

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著者撮影

聞くと、菓子パン一つ1000ルピア(約10円)だという。
ちょうど小腹もすいてきたことだし、3つ買うことにした。

どこから現れたのか一人だった物売りの子どもが二人、三人と増えていき、
いつの間にか私の部屋の入口は子ども達のたまり場と化す。

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著者撮影

さらに「バナナちょうだい、水ちょうだい」と、数十分居座ることもざら。

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著者撮影

それがだんだん

「私にもバナナ」
「僕にも水」
「うちのパンも買って」
「今買ってくれたこのパン、食べていい?」
「このTシャツちょうだい」
「その洋服ちょうだい」

と調子に乗ってくるので

「調子に乗るんじゃなーーーい!そろそろ帰りなさーーーーーい」と私に叱られ、
この井戸端会議は終了となるのである。

そのやりとりはニアスにいる10日間のあいだ、毎日繰り広げられた。

結局、ニアスを去る日は今後の旅で不要と思われる物をほとんど子どもたちに上げてきたので子ども達の作戦勝ちなのかもしれない。

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著者撮影

 
さて、ここから先は重要な「波」のお話しである。

ニアスは年間を通してサーフィンできるが、メインシーズンはバリと同じく乾季(4月‐10月)だ。私がニアスに到着したのは4月上旬。ちょうどスエルが入り始めるころではあるが、6-7月にみられるビッグスエルはそこまで望めない時期でもある。

とはいえ、一番小さい日で腹サイズが1日のみ、あとの日はほとんど4~6feet(頭~頭オーバー)の波で楽しめた。

しかもこの時期は1日中オフショア(※陸から海に向かって吹く風。この方が海面が綺麗でサーフィンに適している)が吹いていることも多く、また比較的サーファーが少ない。

時間を選べば貸切サーフィンだって可能である。

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著者撮影

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著者撮影

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著者撮影

ニアスはU字型の湾になっており、そこで割れる波は、ライトのパーフェクトウェイブである。4feet以上でチューブを巻き、「インドネシアで最も簡単にチューブに入れるポイント」としても有名である。

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著者撮影

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著者撮影

それゆえ日本人サーファーにも人気が高い。

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著者撮影  ニアスの波に乗る筆者

「大きいな」と感じる波で転んだとしても、海底が深いのでちょっとやそっとでは海底に身体を打ち付けることはない。よって安心してビッグウェイブやチューブの波にチャレンジできるのだ。

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著者撮影

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著者撮影

もちろんここで育つ子どもたちもサーファーが多い。

インサイドにはメインピークよりサイズが小さくなるポイントがあり、子ども達はそこで練習を積む。

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著者撮影

何年後かにはプロサーファー顔負けのサーフィンを披露しているんだろうな。

 
10日間いたニアスで、何本のチューブを抜けただろう。

後にも先にも、こんなにたくさんのチューブをメイクできたポイントは他にはなかった。

まだチューブを抜けたことがない、チューブの波が大好き、というサーファーはぜひ足を運んでほしい。

バッグのスペースが許せば、着なくなったTシャツや洋服を持って……

 

(Photo & text: 響子)

 
サーフィンコラム「インドネシアの波に魅せられて……」
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