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【現地フェスへGO!7月編】夏、伝統の「技」を楽しむ祭り

梅雨入り前にして、猛暑の連続に既に夏を感じている人が多いことだろう。さて、夏と言えば祭りの季節。日本でも京都の祇園祭や青森のねぶた祭りなど、世界に誇るべき伝統と芸術の夏祭りが数あるが、東南アジアに目を向けてみると、やはりこちらでも魅力的な祭りがスタンバイ。その中から今回は、7月に開催される“伝統の芸術を楽しむ”フェスティバルを2つご紹介!

 

1.キャンドル・フェスティバル 2014 / Candle Festival 2014

期間:7月11日(金)~21日(月)

場所:タイ・ウボンラーチャターニー

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東はラオス、南はカンボジアに接するムーン川に沿ったタイ最東部の都市、ウボンラーチャターニー。雄大な自然と仏教徒の伝統が脈々と受け継がれるこの地で、毎年カオ・パンサー(入安居)の時期に行われるのが「キャンドル・フェスティバル」である。カオ・パンサー(Khao Phansa)とは、仏教において僧侶が修業期間に入る日、雨期入りの日を意味し、この日から3か月間、すべての仏教僧は寺院からの外出を禁止される。このキャンドル・フェスティバルは古く、電気のない寺院に籠って修行をする僧侶たちのために、人々がロウソクを寄進したことに由来しているという。

 

タイ各地では幾つかのキャンドル・フェスティバルが行われるが、最も有名なのがこのウボンラーチャターニーで行われるもの。伝統の職人技術と宗教的な信仰心を代々受け継ぎ、表現してきたこの祭り。その目玉は何と言っても、地元の寺院に寄贈される前に行われる、繊細で緻密な彫刻を施された大小様々の蜜蝋キャンドルの山車のパレードである。幻想的なライトアップに浮かび上がる彫刻芸術と共に、民族衣裳に身を包んだ人々の踊りや音楽が、訪れる者を異空間へと誘う。また、各寺院に寄贈されるこれらのキャンドルは、コンペティションとして職人たちが火花を散らすものでもあり、パレードの後には授与式や入賞キャンドルと世界各国から集まった彫刻作品の展示なども行われ、間近で職人たちの汗の結晶を拝むことができる。

 

ちなみに、カオ・パンサーは太陰暦8月15日(満月)の翌日にあたるため、フェスティバルの時期も毎年異なる。今年は7月12日(土)で、その前夜よりフェスティバルが行われる。尚、今年は土曜日にあたるため、14日(月)は振替休日となり、祝日のため官公庁はお休みに。また、祝日の間は基本的にアルコール類の販売が停止されるので、ご注意を。ウボンラーチャターニーまでは、バンコク(スワンナプーム国際空港)からタイ国際航空とタイ・スマイル航空が就航しており、片道1時間強。この時期にバンコクを訪れるなら、小トリップ気分で都会から離れ、伝統の芸術に触れるのもいいかも?

 

タイ国政府観光庁HP:http://www.thailandtravel.or.jp/detail/event/?no=587

タイ国政府観光庁HP(英語):http://www.tatnews.org/events/ubon-ratchathani-candle-festival-2014/

 

※5月28日付で、タイの夜間外出禁止令が午前0:01~4:00に設定されている。渡航の際には、事前に最新情報を確認しておこう。

 

Photo Credit: タイ国政府観光庁(TAT)

 

2.バリ・アートフェスティバル / The 36th Bali Arts Festival 2014

期間:6月14日(土)~7月12日(土)

場所:バリ・アートセンター(デンパサール)

bali art festival 4

 

「神々の島」と呼ばれ、世界有数の観光地として知られるインドネシア・バリ島。インドから渡来したヒンドゥー教の影響と農村文化から生まれた島独自の美術や舞踊・音楽など多彩な芸術は、この地に欠かせない大事な観光資源にもなっている。島に土着した芸術文化を守りながら、新しい風を吹き込ませる場として誕生したのが、「バリ・アートフェスティバル」。今年で第36回を迎えるバリ島最大の芸術祭である。

 

毎年6月中旬、カラフルな民族衣裳を着こなした人々が集まり行進する豪華なパレードで幕開けするこの祭りでは、1か月にわたり芸能公演や手工芸作品、絵画の展示などが催される。メイン会場となるのはバリ芸術振興の拠点、バリ・アートセンター。会場の中で最も大きい、6,000人を収容する寺院を模した屋外ステージ「アルダ・チャンドラ」では、バリ舞踊やガムラン演奏などバリ島はもちろんインドネシア各地の一流パフォーマーたちによる舞台芸術を楽しむことができる。また、海外からのアーティストも参戦し、多種多様なイベントが毎日行われるので、どれを観ようか目移りしそう。とにかく地元の人も足繁く訪れる場所で、バリ・アートにどっぷり浸かるならこの期間中の旅行が最適! 夏休みのバケーションには少し早い時期だが、刺激たっぷりのアート旅の候補地としてぜひチェック。

 

Balinese people take part in a parade du

 

バリ・アートフェスティバル公式HP(英語):http://www.baliartsfestival.com/

インドネシア共和国観光クリエイティブエコノミー省HP:http://www.visitindonesia.jp/index.html

 

※イベントの最新スケジュールは公式HPにて発表される予定なので、事前に確認しよう。

 

Photo Credit:インドネシア共和国観光クリエイティブエコノミー省

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