マレーシア
グルメ
マレーシア特有の調味料が決め手!

(東京・池袋)ハラール認定を受ける老舗マレーシア料理店「マレーチャン」

著者撮影

東南アジア料理の中でもお店の数が絶対的に少ないマレーシア料理。こちらは日本で唯一のハラール認定を受けているマレーシア料理店であり、1994年から20年以上の歴史を持つ老舗だ。

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店名の「マレーチャン」は日本語の響き的には可愛らしい印象を受けるが、由来は「マレーチャン(馬来煎)」と言うソース。マレーシア料理の根幹をなすソースであり、エビのエキスとフレッシュハーブ複数を煮詰めて作る、日本の味噌のような位置付けの調味料だ。

この度、友人たちと伺い、店員さんに相談しながら料理を決めた。上記の通り、「マレーチャン」を用いた料理は必須との事で、確かに印象的な美味しさだった。頂いた料理は下記の通りである。

 

テンペ入り揚げ春巻き 750円

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マレーシアの発酵豆(納豆)であるテンペを用いた料理。肉が混ざりコクが二重になり、軽い酸味が後を引く。皮は香ばしく揚げられており、一体感の高い揚げ春巻だ。

 

オタオタ 2個600円

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魚のすり身にハーブと唐辛子などを混ぜ、バナナリーフで包んで焼いた料理。インドネシアやベトナムにも似たような料理がある。

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酸味とハーブの香りが東南アジア的で、生姜もふんだんに用いている。辛さはピリ辛程度なので、入門編の料理として最適。

 

マレーピクルス 500円

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ややしっかり目の漬け込みで、発酵の風味、酸味、弱い辛味が合わさり、砕いたナッツがアクセント。何処となくネパールのムラ・コ・アチャールを思わせる漬物。

 

ハーブチキン 980円

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お店の方にオススメであったが、筆者のオススメにもなった(笑)
現地仕様の辛さで!とお願いしたところ、バッチリ辛味が利いた逸品に。一般的には激辛に近い辛さだが、発酵のコクや甘みもあるので、無性にハマる味わい。

見た目は東南アジア風チャイニーズっぽいが、味わいは異なり、鮮烈な印象を与える。コブミカンの葉っぱ(タイのバイマックルー)のフレイバーが奏功し、唐辛子も香りがあって良い。

 

空芯菜のマレーチャンソース炒め 950円

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本当はジャングル豆(プタイ)の炒めものを頂きたかったが、シーズンではなかったので、こちらに。
マレーチャンソースは端的に言って、かなり旨い。独特のコクと蝦の発酵による旨味、辛み、酸味、甘みなどが渾然一体となり、オーソドックスな空芯菜を非凡な味わいに高めている。見た目通りこってりした味わいなので、ココナッツライスとの相性が抜群。

 

ココナッツライス 380円

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山盛りで供されるが、ココナッツミルクの香りを纏い、パラッと絶妙に炊かれたご飯に食欲が止まらない。

 

ロティジャラ 1400円

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名物料理である、マレーシア風のクレープ。生地にはターメリックとココナッツミルクが練り込まれており、しっとりモチッとした食感。餡と共に頂き、具は蝦か鶏か選べる。オススメに従い蝦にした。

味わいはハーブチキンの項で書いた東南アジア風チャイニーズ(笑)。ピリ辛ケチャップ系の味わいで、日式中華のエビチリのようなテイストだ。ある意味、現地の東南アジア風チャイニーズ好きな方ならば嬉しい味わいだろう。

 

ラクサ麺 1,280円

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「ラクサ」と聞くと一般的に頭に浮かべるのは、ココナッツミルクベースのカレー麺だろう。しかし、こちらが提供するのはペナン式ラクサ。通常のラクサのまろやかな優しさなど持ち合わせておらず、配膳されるや否や発酵のパンチが鋭く襲い掛かる。

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鯖や鯵などの青魚をベースに、発酵させた小海老を用いているが故の香りだ。タマリンドの酸味もキリリと利いており、ハーブの香りもしっかり。激しいにおいの先には芳醇なコクがあり、珍しいタピオカ麺に絡み、全てにおいて独自性が強い。

個人的には、ハーブチキン、マレーチャンソース炒めと共にオススメの一品である。好みはハッキリ分かれるが、ここでしか頂けないのではないだろうか…

 

著者 : yuya

手料理も愛するタベアルキスト。ハタチの頃からバックパッカー旅行をしており、世界を丸っと食べ歩き。特に東南アジア諸国と中国が大好きで、屋台メシを食べて、現地の市場で調味料や調理器具を買い付けてくるのが旅の楽しみ。日本国内でも、出来る限り現地に近い味わいのお店を探して日々徘徊。

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初回投稿日:2017年5月12日
情報更新日:2020年3月31日(情報追加更新 by 編集部)

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