マレーシア
カルチャー
多民族国家ならではの多様な表現に注目!

マレーシアの芸術表現に触れる!「フェスティバル / トーキョー 16」

2016年10月15日から12月11日(日)の58日間に渡って、国際的な舞台芸術フェスティバル「フェスティバル / トーキョー 16」が、東京芸術劇場ほか都内各所で開催される。

本文を読む


 
フェスティバルの目玉の一つが、アジアから1カ国を選定しフォーカスを当てる「アジアシリーズ」。3年目となる今回は「マレーシア」が選ばれた。経済政策により、急速な発展とグローバル化を実現させてきたマレーシア。そんな同国の日常と葛藤を、芸術表現によって浮かび上がらせる。

Nadirah - Farah as Maznah演劇『NADIRAH』  写真提供:フェスティバル / トーキョー実行委員会

今回の特集では、演劇・パフォーマンス作品を上演する「公演編」と、プレゼンテーションやゲームを通じてマレーシアの文化、社会を紹介する「レクチャー編」から構成され、異なる世代、異なる民族的バックグラウンドを持つアーティストが、マレーシアの今を様々な視点から描く。

 
“公演編”では、マレーシアを代表する演出家・俳優のジョー・クカサス率いるインスタントカフェ・シアターカンパニーによる演劇『NADIRAH』を上演。マレーシアの民族の文化・言語・ 宗教において、結婚という節目で起こる問題を題材に、多民族国家ならではの緊張を風刺的に笑いを交えて表現。

BED_Wong Horngyihダンス作品『B.E.D. (Episode 5)』  写真提供:フェスティバル / トーキョー実行委員会

更に若手振付家、ダンサーとして注目を集めるリー・レンシンによるダンス作品『B.E.D. (Episode 5)』が、発表される。安全で快適なプライベート空間の象徴としてマットレスを用い、マットレスとダンサー、観客を通して、パブリックとプライベートの対比を描く。

 
NADIRAH
インスタントカフェ・シアターカンパニー
・日付:11月11日(金)19:00
    11月12日(土)15:00
    11月13日(日)15:00
・場所:にしすがも創造舎

詳しくはこちら>

 
B.E.D. (Episode 5)
構成・演出・振付:リー・レンシン
・日時:11月12日(土)12:00 / 15:00
    11月13日(日)12:00 / 15:00
・場所:江東区某所(受付:SAKuRA GALLERY)

詳しくはこちら>

 
Bondings演劇『BONDINGS』  写真提供:フェスティバル / トーキョー実行委員会

“レクチャー編”では、ASWARA (マレーシア国立芸術文化遺産大学)で教鞭を取る演出家ウォン・オイミンが中心となって、若手俳優と共に多民族・ 多言語で演劇とレクチャーを行う『BONDINGS』を上演。マレーシア特有の多民族文化に所以する舞台芸術シーンの今を伝える。

PLITIKO_mainvisualカードゲーム『POLITIKO』 写真提供:フェスティバル / トーキョー実行委員会

更に、クリエイター、ムン・カオがアートプロジェクトの一環として創作した政治カードゲーム「POLITIKO」を、レクチャーを交えて楽しむ企画も予定。ポリティコとは “軽く扱われるまたは利己的だと思われる政治家” を意味し、同国で横行するする政治家の汚職といった問題を風刺する内容となっている。ゲームを通して、アートのあり方を再考すると同時に、現在のマレーシアの政治や文化、社会背景について理解を深めていく。

 
BONDINGS
ASWARA (マレーシア国立芸術文化遺産大学)
・日時:11月4日(金)19:30
    11月5日(土)14:00
    11月6日(日)14:00
・場所:森下スタジオ

詳しくはこちら>

 
POLITIKO
講師・コンセプト:ムン・カオ
・日時:11月8日(火)19:00
    11月9日(水)19:00
    11月10日(木)19:00
    11月11日(金)19:00
    11月12日(土)18:00
・場所:森下スタジオ

詳しくはこちら>

 
今年のフェスティバル / トーキョーのコンセプトである「境界を越えて、新しい人へ」とまさにリンクする多民族マレーシア。同国のアーティストの多様な芸術的表現に注目したい。

 
フェスティバル / トーキョー 16
http://www.festival-tokyo.jp/

何をむ?

国名・都市名、ジャンルを選ぶと、読みたい記事を絞りこみできます

RECOMMEND COLUMN
連載コラム

RECOMMEND
COLUMN
連載コラム