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カルチャー
ベトナムの朝は公園へ行け!

野外ジムでひと汗かいてフォー食べる!ベトナム式健康生活のススメ

DSC02440著者撮影

ベトナムライターのネルソン水嶋です。

旅行先の見どころを探すとき、ほとんどは「場所」を軸に探しますよね!
当たり前じゃないかって?いやいや、忘れてますよ…「時間」という軸!

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時間軸で旅行するススメ

同じ場所でも、朝昼夜には全く違う顔を覗かせることがあります。日本でだって、丸の内も、平日日中はビジネス街だけど週末は皇居ランナーだらけですよね。まぁ、週末に行ったことがないので適当こいてますが。たとえばの話です。

それは海外旅行先でもいっしょ。場所を選んでも何曜日の何時に行くかはとても重要で、そこをはずすと何も楽しめないこともあれば、はずしたからこそ見られる景色もあります。

 
今回はその一例として、「ベトナムの朝活」を紹介しますよ!

 

ベトナム人の「朝活」を見に、ホーチミン市内のタオダン公園へ

朝活?

 
読書?勉強会?それともオシャレなブレイクファースト?

 
真相を確かめに、ホーチミン市内某所へやって来ました。

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相変わらず賑やかしいバイクー、の!
 
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すぐそばに!
 
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都会とは思えぬ少し緑深い公園が存在します、これがタオダン公園です。

 
ベトナムはところどころにこうした大型の公園があり、市民の憩いの場となっています。ま、このホーチミン中心地においては、どこまで行っても車やバイクの喧騒から完全に逃れはしませんけども。

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この木々が常軌を逸した高さで、
 
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普段はバイクに気を取られて気づきませんが、ふと見上げるとまるでさも巨人に囲まれているかのような錯覚を覚えます。木の一本一本がマンション5階建て以上には匹敵しそう。

 
これらはフランス植民地時代に植林されたものらしいですが、当のフランス人たちもまさかここまで伸びるとは思わなかったのではないでしょうか。ギンギラギンに照りつける日光に、雨季にはお節介と言えるほど降りしきるスコール(豪雨)で、健やかに育った結果です。

 
余談ですが、最近ではこの巨木が台風に煽られて倒れるという事故が頻発しており、危ないからという理由で伐採されている光景を見かけるようになりました。フランス人!廊下に立ってて~!

 
本題に戻ります。

 

朝活の正体は、運動!ベトナム人はスポーツ好き

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公園に目をやるとー、
 
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いたいた!

 
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彼らは何をしているのか?

 
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見ての通り、

 
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運動です。

 
いや、「見ての通り」は不親切すぎました。日本にこんな器具ねぇな。

 
この妙な形の遊具らしきものは、ベトナムの大きな公園にはたいてい備え付けられている運動器具です。無料で使えるので、運動好きのベトナム人は朝からここで己の心身を鍛えているのですね~。

 
ちなみにこのとき時間は朝6時半だったのですが、彼らはきっと一時間前からいたことでしょう。ベトナム人は早寝早起きが基本なんですね。飲食店全体の営業時間に引っ張られるところはあると思うのですが、感覚だけで言えば、日本人に比べると二時間くらいは早いかもしれません。

 
ベトナムに住んでいた友人のエピソードで、「いつまで寝てるんだ!」とベトナム人の大家に叩き起こされたらまだ朝7時だった、というものがありました。いやー、寝起きの悪い人なら胸ぐら掴んで背負投げですよねー。

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これら運動器具の効果の程は分かりません。いつか、ジムのトレーナーとか、その道の専門家に評価してもらってもおもしろそうですね、今度やろうかな。マニアックすぎるかな。

 
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もちろん、ウォーキングに勤しんでいる人もいます。

 
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公園の同じルートを延々と回っています。もしかしたら地面下にある磁石とか連動しているのかもしれません、モノレールみたいに。

 

謎の動きを繰り返す人たち

ほかにも、一人で黙々と動いている人たちもいます。ただその動きが…よく分からんのですね。両腕をずっと前後に振っていたり、路肩の昇り降りを繰り返したり、「それカロリー消費できてるの?」という動きをしている人をよく見かけます。

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腕を振っている。

 
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みんなで腕を振っている。

 
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この人に限っては停止している。

 

ベトナムでは常にバドミントンが大人気

また、ベトナムは車やバイクが多いため、市民が思い切り身体を動かせる公園が多くはありません。そうすると、もちろん公園の人口密度も高くなるという訳で、なるべくスペースを取らないバドミントンが大人気。

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だから、
 
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そこかしこで、
 
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バドミントンコートが、
 
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設置されている訳、なのですが…。
 
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ここまでお見せして気付かれました?

 
バドミントン、全てのコートで6人対戦(3対3)…せま!
スペースが取れないですからね!エコです。

 
ちなみにコートを張っている場所も本来は歩道なんですが、これはきっと公園も容認(または主導)している使い方なのでしょう。公園内だから全然いいのですが、ハノイでは車やバイクがガンガン走るそばの歩道でバドミントンをやっているおばちゃんを見かけたことがあります。シャトルがぶつかったら大事故につながる気もするのですが…そんな心配をするだけ野暮な、達人なのかもしれません。

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また、ラケットで打つのではなく足で蹴り合う人たちも。
 
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これはダーカウというスポーツで、ベトナムでは大人気。

小学校を訪問したことがあるのですが、体育の授業らしき生徒がみんなマイ・ダーカウを持っていたので、子どもの頃から教え込まれるのでしょう。日本でいえば、縄跳びみたいなものか。

 
ただ、朝の公園にいる人たちは上手すぎです。全身からほとばしるオーラがプロのそれ、実際にそうなのではないでしょうか。今日は二人しかいませんでしたが、たまに四人くらいでかなりアクロバティックな動き(背中を向けてノールックで蹴るとか、回し蹴りのように蹴るとか)をしているときもあります。これを見るためだけに早起きする価値は大いにあると思います。夕方でもやってたりするけどね。

 

東南アジアの朝と言えばコレだね!エアロビクス

また、公園ではずーっと音楽が流れています。アップテンポで、途中途中に「はい!」「ほっ!」といった声が入る。

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その正体は…
 
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エアロビクス~!

この風景、ハノイはもちろん、ラオスやカンボジアでも見たことがあります。東南アジアの各国では何故かエアロビクスが人気なのです。そして大抵、参加者はおばさまです。

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手前の男性は待機中のご主人か。
 
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一糸乱れぬとはほど遠い動きのグループもいれば、
 
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アロハな曲に乗って、社交ダンスをしているグループもいました。

 

ベトナムの朝は公園へ行け!

はい!いかがでしたでしょうか。

 
これだけ賑わっているタオダン公園ですが、朝も8時を過ぎるとほぼ人がいなくなるんですよねー。だから普段は見落としがちですが、ちょっと訪れる時間を変えるとまるで違った表情が見られるのです。また、同じホーチミン市内ならレバンタム公園もオススメです。ハノイならリータイトー公園かな。

 
この風景を見るには、どれだけ遅くとも朝7時頃には着いておきたい。なので、早起きするという面倒さはありますが、ベトナム人の素の風景が覗けると思います。

 
日本人からすると突っ込みどころが多いので、過ぎる時間はアッという間。ベトナム人に混じって軽く運動したあとは、そのまま視界に入ったフォー屋に流れる、という朝の過ごし方も良いでしょう。

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これはフォーじゃなくてブンボーという食べ物だけど、運動したあとのヌードルは格別に美味い!

 
最後に、個人的オススメとして、ダナンのミケビーチの朝もおもしろいです。
こちらは海沿いの街にあるため、市民は公園ではなくビーチに行くんですね。

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快晴の日の、ミケビーチの朝日はもう最高。

 
タオダン公園
名前:Cong vien Tao Dan
住所:Cong vien Tao Dan, Nguyen Thi Minh Khai, Ben Thanh, District.1, Hochiminh city.

 
レバンタム公園
名前:Cong vien Le Van Tam
住所:Cong vien Le Van Tam, Vo Thi Sau, Da Kao, District.1, Hochiminh city.

 
リータイトー公園
名前:Vuon hoa Ly Thai To
住所:Vuon hoa Ly Thai To, Dinh Tien Hoang, Trang Tien, District.Hoan Kiem, Hanoi

 
(text & Photo:ネルソン水嶋)

 
ネルソン水嶋の「勝手にベトナム観光開発局」
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