シンガポール
カルチャー
熱い炭の上を歩く儀式

シンガポールの火渡りの奇祭!ヒンズー教「ティミティ」

毎年10月~11月、光の祭り「Deepavali(ディーパバリ)」の1週間前の月曜日に執り行われるヒンズー教の祭り「Theemidhi(ティミティ)」。別名「Fire Walking Festival(火渡りの祭り)」とも呼ばれる奇祭は、2015年は11月1日を予定。本国インドではその危険性から禁止されていると言われる奇祭を、シンガポールで目撃しよう!

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ティミティの由来

Sri Veeramakaliamman Temple_HR_04_Fotor
 
ティミティの起源は叙事詩「Mahabharata(マハバーラタ)」。Queen Draupadi(女神ドラウパディ)が純潔を疑われ、その潔白を証明するために、熱せられた炭の上を裸足で歩いたという伝説が由来となっている。

何千人ものヒンズー教徒は、信仰心のために火渡りを行い、これにより神のご加護を受けられるという。オレンジ色に光りながら燃える炭を花に見立てて、「Flower Walking(フラワー・ウォーキング)」と呼ぶ人も。

 

儀式が行われる「スリ・マリアマン寺院」

2015_Sri Mariamman Temple_Hi-Res_03 (Danny Santos)_Fotor
 
儀式に参加する16歳以上の男性信者は、数週間前から野菜食を摂り、儀式に備える。火渡りをする直前にお清めをするのが、リトル・インディアのMRTファーラーパーク付近「Sri Srinivasa Perumal Temple(スリ・スリニバサ・ペルマル寺院)」。ここで日付が変わる頃お清めを終え、午前1時過ぎにはチャイナタウンに位置する「Sri Mariamman Temple(スリ・マリアマン寺院)」まで歩いて移動。いよいよ炭の上を歩く火渡りの儀式本番だ。

Sri Mariamman Temple_HR_03

この祭りの重要アイテムがNeem(ニーム)の葉。アーユルベーダでは伝統的治療薬としてこのニームが使われ、ヒンズー教では大切にされている意味のある植物。信者は常にNeem(ニーム)の葉を手に持ち儀式を遂行する。また、信者が体に纏う「黄色」の布もポイント。ヒンズー教では「純粋」や「精錬」を意味し、お祝いの色とされる黄色。衣装はもちろん、街中の装飾にも黄色が溢れる。

 

炭の道は4メートル以上

4メートル以上続く炭の道を歩く信者の中には、子供を肩に乗せて渡る者も。従順な信仰心を持つものは火傷を負わないと言われている。国内外から集まった何千人ものヒンズー教徒が、大行列をなして順番に火を渡って行く様は圧巻。火渡りの儀式の様子は、寺院の2階や柵の外から見学できる。寺院では、無料でインド料理の振る舞いも。

シンガポールに居るからこそ観られる奇祭を目撃しよう!

  
©All photos to Singapore Tourism Board

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