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【旅予習MOVIE】フィリピンの注目女性監督がいま、伝えたいこと

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シージ・レデスマ監督

 

フィリピンの「いま」が分かる映画が、この秋、日本で劇場公開される。その作品とは、フィリピン・ニューウェーヴの先陣を切って活躍する女性監督、シージ・レデスマ監督によるラブストーリー『SHIFT~恋よりも強いミカタ~』。首都・マニラで暮らす若者たちの独自のカルチャーを、自身の経験もふまえながら切り取っている彼女だが、そこに込めるメッセージとは?

 

公開に先駆けて、本作の宣伝業務に参加している日本大学芸術学部の学生たちの熱望により、急遽来日を果たしたレデスマ監督は、大学で行われた試写会イベントで学生たちに向けて、本作について語った。

「『SHIFT』というタイトルにはいろんな意味が込められています。一つ目は舞台であるコールセンターでの『シフト』という勤務形態の舞台設定。二つ目は、主人公・エステラの『これからどのように人生をシフトさせていくか』という心情に寄り添ったもの。三つ目は、ゲイでも女性を好きになれるようにシフトしていくのか、という(エステラの同僚)トレヴァーの目線から見たものなど、様々な意味が混ざっています」

 

ミュージシャン志望の主人公・エステラは、生活の糧のために夜勤でコールセンターに勤務。米国企業の下請けとしてフィリピンで多く展開するコールセンターの仕事は、英語ができることが条件となり、ステータスが高い。レデスマ監督自身も、9年間コールセンターで働きながら映画制作を目指したというバックグランドをもつ。

 

そんな彼女が描くコールセンターで働く人々は、ゲイやレズビアンであることをオープンにしており、性に対して寛容という印象をもたせる。

「10年程前はフィリピンもまだ性に対して閉鎖的でした。調べるとコールセンターという場所は、フィリピンの中でも独自のカルチャーをもっているので、ゲイやレズビアンは非常に多い。コールセンターでは国際的な多様性をもった人材を求めているため、という背景もあります。また、そのような場に集まる人は西洋の文化に触れていておしゃれな人が多く、性に対しても寛容です。実際、私の友人もコールセンターに入ってカミングアウトした人が何人もいます」

 

そのようなフィリピンの働く若者たちを取り巻く環境の一部を知る上でも、本作はとても興味深い。製作費200万円、撮影期間6日間という限られたソースで作品を完成させた監督の、夢見る若者たちへのエールもひしひしと伝わってくる。この日も、「人生の『よくわからない』時期を大切にしてほしい。人生には必ず『よくわからない』時期があるが、その不安な時期があったからこそ、私は目標やゴールが見つかった」と、学生たちへ熱いメッセージを送っていた。

 

興味のある方はぜひ、劇場に足を運んでみては?

 

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『SHIFT~恋よりも強いミカタ~』
2014年10月25日(土)より新宿シネマカリテにて2週間限定レイトショーほか全国にて順次公開
http://picturesdept.com/jp/titles/shift
©2013 Cinema One Originals

 

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