マレーシア
観光
異なる4つの世界遺産

世界遺産から見えるマレーシア文化の歴史、そして人類の歴史?!

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photo:世界遺産イェーイ! ジョージタウンにある「カピタン・クリン・モスク」

4年間世界遺産巡りの旅をした世界遺産イェーイ!が、お届けする連載第2弾はマレーシアでございます!!世界遺産も食も楽しいマレーシアはまた行きたい国の一つです。マレーシアの国土は「マレー半島南部」と「ボルネオ島の北部」で構成されております。

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マレー半島南部の先端にはシンガポール、ボルネオ島の北部にはブルネイが位置しています!

 

そんなマレーシアには、4つの世界遺産があります。

◯マレー半島
———————
1)メラカ(マラッカ)と、ペナン島のジョージタウンを合わせた「メラカとジョージ・タウン:マラッカ海峡の歴史都市」
2)200万年前の遺跡を見ることができる「レンゴン渓谷の考古遺跡」
※どちらも文化遺産

◯ボルネオ島
———————
1)キナバル自然公園
2)グヌン・ムル国立公園
※どちらも自然遺産

今回の記事では、マレー半島にある2つの文化遺産ついてご紹介していきたいと思います。最後に同じくマレー半島に位置するシンガポールの世界遺産についてもちょっとだけ触れちゃいまーす!イェーイ!

 

■メラカとジョージ・タウン:マラッカ海峡の歴史都市(文化遺産)

登録基準: 「文化交流」、「文明の証拠」、「建築技術」

まずちょっとだけマレーシアの歴史について触れてみます。マレーシアはまずアラブ、インドからのイスラム教徒の影響を受けイスラム化し、その後ポルトガル、オランダ、イギリスに統治されます。そしてイギリス東インド会社の東南アジア進出の拠点となると、働き手として中国やインドから多くの人がやってきて、イスラム文化、西洋文化、中国文化、ヒンドゥー文化が共存する独特の雰囲気を持つ街並みが形成されたわけです。世界中の船が行き交うマラッカ海峡沿いにあるマラッカとジョージタウンの2つの都市は、この多様な宗教、文化の共存を良く語っている(証言している)ということで世界遺産として登録されました!

 

マレーシアで一番行きやすい世界遺産「マラッカ」
マラッカはクアラルンプールからバスで2時間とアクセス良好!そんな古都マラッカには、15世紀にイスラム教国家マラッカ王国、そして16世紀にポルトガル、オランダ、イギリスに支配された時の建物が残されています。

●オランダ広場
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photo:ひさほゆう

マラッカで一番のメインとなるのは、オランダ広場でございます!このオランダ広場を中心としたエリアが世界遺産として登録されているのです。こちらの写真で、真ん中の教会が、オランダ建築の代表例とされるムラカ・キリスト教会で、右側の建物がオランダの旧総督邸であるスタダイスです!

 

●サンチャゴ砦
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photo:ひさほゆう

こちらは、1511年にポルトガルの総督によって建てられた砦。当時は高い塀で囲まれていましたが、現在は門と大砲が残されています。オランダ広場から歩いて行けますよ!

他にもマラッカ王国時代のスルタン(王)の王宮を再現した建物「マラッカ・スルタン・パレス」、日本に初めてキリスト教を伝えたことで有名なフランシスコ・ザビエルの像が立つ「セント・ポール教会」なども近くにありまーす!

 

マルチに楽しめる街ジョージタウン

世界遺産、食、リゾートと全部楽しめちゃって、イェーイ!な街、それがジョージタウン!そんなジョージタウンはマレー半島の西部マラッカ海峡に浮かぶペナン島の東部にあります。ここには18世紀後半からのイギリス植民地時代の建物と、様々な文化が混じり合った街並みが残されています。

●コーンウォリス要塞
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photo:世界遺産イェーイ!

こちらは、1786年にイギリス東インド会社の総督フランシス・ライトが上陸したところに設けられた要塞にある大砲です。彼の上陸以後、ペナン島は東インド会社に譲渡され自由港として発展していったのです!

 

●マハ・マリアマン寺院
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photo:世界遺産イェーイ!

1883年に建てられたジョージタウンで最古のヒンドゥー寺院です。この寺院は「マスジット・カピタン・クリン通り」にあります。ここの通りはヒンドゥー教寺院あり、イスラム教のモスクあり、中国寺院ありと、ジョージタウン世界遺産観光のハイライトなんです。中国寺院、「ヤップ・コンシ」、「クー・コンシ」、マレーイスラムの「アチェ・モスク」、「カピタン・クリン・モスク(写真一番上)」などもこの通りにありまーす!

 

暑い中の観光は体力を使うので、ちょこちょこ休憩して屋台で美味しい麺を食べたり、絶品カレーを食べたり、甘いコーヒー飲んだりしちゃいましょう!何を食べてもめっちゃ美味しいんですよ!ジョージタウンは、クアラルンプールから飛行機で1時間、バスや鉄道だと5時間〜8時間程。
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photo:世界遺産イェーイ!

 

■レンゴン渓谷の考古遺跡

登録基準: 「文明の証拠」、「建築技術」

マレー半島の緑あふれるレンゴン渓谷からは、200万年近くに及ぶ初期人類の生活の跡が発見されました。こちらは、アフリカ大陸以外では最も古い初期人類遺跡であり、その生活を現代に伝える貴重な世界遺産なんです!そんな貴重な先史時代の洞窟の壁画や、石器をレンゴン考古学博物館で見ることができます!

 

●レンゴン考古学博物館入口
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photo:ひさほゆう

クアラルンプールから車で約3時間、イポーからも車で約2時間かかります。車をチャーターするか、ツアーに参加するか、公共のバスを利用するかとなります。公共のバスの場合は、最寄りのバス停からかなり歩くことになるので、車かツアーが便利そうです。

 

●人骨「ペラ・マン」
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photo:ひさほゆう

博物館で最も有名なのは、東南アジアで最古の完全な人骨(ペラ・マン/約100万年前)です。その他にも岩絵や石器などが展示されております!

 

■シンガポールの世界遺産

本当はシンガポールの世界遺産をご紹介したいところだったのですが、実はシンガポールには世界遺産はありません!しかし2012年に世界遺産条約を締約し、「シンガポールの植物園(ボタニック・ガーデン)」が暫定リスト(世界遺産への候補案件)に入ったので、シンガポール初の世界遺産誕生も近いかもしれません!また先ほどご紹介したマレーシアのマラッカには頑張れば(車で片道約4時間)日帰りできるので、シンガポール拠点で世界遺産へ行くこともできますよ!

 

(参考文献:『すべてがわかる 世界遺産大事典 <上・下> 世界遺産検定公式テキスト』、『きほんを知る世界遺産44 世界遺産検定4級公式テキスト』、『地球の歩き方』、マレーシア政府観光局)

 

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