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世界遺産から見える!東南アジアにおける植民地の歴史

マラッカのオランダ広場   photo:ひさほ ゆう

マレーシアにあるマラッカのオランダ広場前には三輪自転車タクシー「シクロ」が立ち並び、ベトナムのホイアンでは色鮮やかな建物の前をすげ笠をかぶった女性の自転車が横切る……

タイを除くほぼ全ての国が、ヨーロッパの国々に統治された経験を持つ東南アジア。そのため欧米文化の影響を受けて作られた美しい町並みが多くあり、それぞれが世界遺産として登録されています。

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ホイアン   photo:世界遺産イェーイ!

今回の記事では、マレーシアのマラッカやベトナムのホイアンなど、東洋と西洋の見事な融合を感じ取ることができる世界遺産を5件ご紹介します。

1. マラッカとジョージ・タウン:マラッカ海峡の歴史都市 (マレーシア)
2. 古都ホイアン (ベトナム)
3. フエの歴史的建造物群 (ベトナム)
4. ビガンの歴史地区 (フィリピン)
5. フィリピンのバロック様式の教会群 (フィリピン)

 

ポルトガル・オランダ・イギリスの建築物が残されています
1. マラッカとジョージ・タウン:マラッカ海峡の歴史都市 (マレーシア)

 
ポルトガル風
マラッカのサンチャゴ砦   photo:ひさほ ゆう

最初にご紹介するのは、多様な宗教や文化が共存してきた貿易都市、マレーシアのマラッカとジョージ・タウン。マレーシアはまずアラブ、インドからのイスラム教徒の影響を受けイスラム化し、その後ポルトガル、オランダ、イギリスに統治され、西洋風の建物などが建築されました。

 
オランダ風
マラッカ、オランダ広場のムラカ・キリスト教会  photo:ひさほ ゆう

古くから海上交通の要所だったマラッカ海峡の周辺にある港町マラッカと、ペナン島に位置するジョージ・タウン。2つの街が1つの世界遺産として登録されています。

 
イギリス風
ジョージ・タウンのシティ・ホール(ペナン市庁舎)   photo:世界遺産イェーイ!

イギリスの影響を受けて、まるで神殿のような造りの市庁舎。このようにイギリスなど植民地時代の建物の形式をコロニアル様式とも言います!

 
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マラッカへのアクセス
日本からマレーシアの首都クアラルンプールまで飛行機で約7時間半。クアラルンプールから車で約2時間。

ジョージ・タウンへのアクセス
クアラルンプールからジョージ・タウンまで飛行機で約1時間。

 

フランスの雰囲気がほのかに感じられる、ノスタルジックタウン
2. 古都ホイアン (ベトナム)

次は、フランスに統治された歴史を持つベトナムから、中部の世界遺産ホイアンをご紹介します!日本からの直行便があるダナンから車で約1時間のホイアンは、人気上昇中の旅行先。

 
フランス風
ホイアン   photo:世界遺産イェーイ!

国際貿易港として繁栄したホイアンは、フランス、ベトナムそして中国の影響を受けた街並みが魅力。壁が黄色く塗られていたり、飾り窓があったりと細かいところに、フランスを感じることができます。

 
フランス風
ホイアン   photo:世界遺産イェーイ!

ホイアンでは、のんびりと街歩きをするのがオススメ。ホテルを一歩出れば、フォトジェニックな風景に出会えること間違いなしです。

 
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ホイアンへのアクセス
成田からダナンまで直行便で約6時間。ダナンからホイアンまで車で約1時間。

 

フランス風の皇帝陵があります!ベトナム最後の王朝の都
3. フエの歴史的建造物群 (ベトナム)

 
フランス風
カイディン帝陵   photo:世界遺産イェーイ!

同じくベトナムからもう一つご紹介するのが、中部に位置するフエ。フエは、ベトナム最後の王朝、グエン朝の都であり、中国やフランスなどの影響を受けた王宮、寺院、皇帝陵などが点在しています。

 
フランス風
カイディン帝陵   photo:世界遺産イェーイ!

フエの郊外にあるカイディン帝陵は、フランス統治時代に築かれたカイディン帝のお墓で、西洋風の外観が特徴。内部の壁や天井もステンドグラスのように飾られていて見事です。内部は写真禁止なので、ぜひ現地で中に入ることをオススメします。

 
中国風
トゥドゥック帝陵   photo:世界遺産イェーイ!

参考までに、こちらが中国の影響を受けて作られたトゥドゥック帝陵。カイディン帝陵と比べてみると違いがよく分かります。

 
♪フランス風番外編♪
photo:世界遺産イェーイ!

まさにフランス風!ベトナムでは、本格的なフランスパンを味わうことができます。屋台で好きな具材を指さして作ってもらうベトナムサンドイッチは絶品!同じくフランスの影響を受けている、薫り高いベトナムコーヒーと一緒に頂きましょう。

 
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フエへのアクセス
日本からホーチミンまで直行便で約6時間。ホーチミンからフエまで飛行機で約1時間。

 

スペイン情緒あふれる、コロニアルな街並み
4. ビガンの歴史地区 (フィリピン)

 
スペイン風
聖ポール大聖堂   photo:ひさほ ゆう!

4番目にご紹介するのは、フィリピン北部の世界遺産「ビガンの歴史地区」です。ビガンはスペインの植民地として築かれ、交易の要所として発展。現在でもスペイン風の建物が数多く残されています。

 
スペイン風
バハイ・ナ・バト   photo:ひさほ ゆう!

街の至る所に見られるのが、石と木を組み合わせた家屋。これは、フィリピン公用語のタガログ語で「バハイ・ナ・バト」と呼ばれています。

 
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ビガンへのアクセス
日本からフィリピンの首都マニラまで飛行機で約4時間半。マニラからラワグまで飛行機で約1時間。ラワグからビガンまで車で約1時間半。

 

スペイン風の堅牢な教会
5. フィリピンのバロック様式の教会群 (フィリピン)

 
スペイン風
マニラのサン・アグスティン教会   photo:ひさほ ゆう

最後にご紹介するのは、スペイン植民地時代の遺産である、フィリピンの島々に残るバロック様式の教会です。台風や地震の多いフィリピンの風土に合わせて、堅牢な石造りの教会となっています。マニラの教会はフィリピン最古と言われています。

ビガン近郊ヌエストラ・セニョーラ・デ・ラ・アスンシオン教会   photo:ひさほ ゆう

こちらは4番目にご紹介した世界遺産「ビガンの歴史地区」の郊外にある教会。堅固な教会は、要塞としても使われていたそうです。

 
※記事中の情報は、全て2017年5月現在のものです。

 
 
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